秋元康がプロデュースしたアイドルグループ「ラストアイドル」の主要メンバーとして活動していたマダム安田愛里がオープンした「安田食堂(やすだしょくどう)」。どこぞのスポンサーが出資した安易な企画モノではなく、実業家であるお父様と共に、地元・小田原のネットワークを駆使して開業した真面目な飲食店のようです。
みんな忙しいのに会いに来てくれて食べに来てくれて本当に本当に嬉しいし、幸せです。
— 安田愛里(安田食堂) (@airi_LIIiEN) December 2, 2022
それぞれ違う道で頑張ってるのを見ると良い刺激をもらえて私も頑張ろうって思えるし
卒業してからもこうして会いに来てもらえるって本当につくづく仲間に恵まれていたなあ、って思います。
今日も頑張ろう! pic.twitter.com/Y9DhZqXmx8
ちなみに私は元ラスアイメンバーを中心に結成された「高嶺のなでしこ」の現場に、タイミングが合えば足を運ぶようにしており(次回は5月6日の東京国際フォーラムだ)、そんな背景もあって勝手に親近感を抱いてお邪魔することにしました。
平日の遅いランチであったためかゲストは私のみ。アイドルが1on1で接客してくれる状況には流石に緊張します。私がイケメンだからかファンサも丁寧。ここは「会いに行ける」どころか、手料理を振る舞ってくれ、心地よいおしゃべりまで楽しめる場所なのです。
ランチは「特選真あじ干物御膳」か「生姜焼き御膳」の2択。いずれも3千円を超える強気の価格設定ですが、コンカフェで同等の食事を摂ることを考えれば、むしろ安上がりと言えるかもしれません。なお、夜はアラカルト中心の居酒屋的な業態になるようです。
御膳に含まれるサラダ。生野菜はシャキシャキと鮮度良く質が高い。ドレッシングは自家製で、野菜の摺り下ろしをベースにしたような、とろりと濃厚で深みのある味わいが印象的。オイルのしつこさを感じさせない軽やかな後味で、これはサラダ単体で山盛り食べたくなる勢いです。
主役の「特選真あじ干物」は、彼女が幼少期から親しんでいる小田原の味を特別に卸してもらっているとのこと。なるほど干物の概念を覆す瑞々しさが特長的で、箸を入れた瞬間に溢れ出す上質な脂には、酸化を感じさせない澄んだ旨味があり、身はふっくらとジューシー。青魚の濃密な味わいが巧みに凝縮されています。卓上の固形燃料で自分好みに焼き進めるスタイルも楽しいです。
お椀は具沢山の豚汁。銘柄豚である「和豚もちぶた」を用いているそうで、きめ細かく柔らかな肉質から溶け出した脂が出汁に甘みと力強い旨味を溶け込ませており、奥深いコクが感じられます。根菜を中心とした具材はそれぞれの食感を残しながらも出汁を芯まで吸い込んでおり、食べ応えもバッチリです。
ご飯は50円の追加料金で「十六黒米」として頂きました。全体として黒米由来のモチモチとした食感でありつつ所々にプチプチとした雑穀特有の歯ごたえが感じられます。滋味あふれる味わいであり、噛むほどに素材の風味が広がっていきます。
小鉢も気合が入っており、こちらは茄子と豚肉の炒め物でしょうか。トロトロになるまで火を通した茄子が豚肉から出た旨味たっぷりの脂をスポンジのように吸い込み、甘辛い調味と共にゴハンが進むのなんのって。脇役と位置付けるには惜しい、主役を張れる存在感のあるひと品です。
こちらの小鉢は玉子焼きにきんぴらごぼう。これぞ日本の定食という丁寧な作り込みで、家庭的な温もりに溢れています。玉子焼きは甘めの仕上がりで、おそらく上質な卵を使っているはず。スーパーで1パック600円の鶏卵を日常的に買う私が言うのですから間違いありません。
アイドルのセカンドキャリアとして、これほど真摯な取り組みは素晴らしい。この調子でソムリエ呼称資格でも取得すれば、ワイン界隈で天下取れそうな気がします。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。
















