ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

焼鳥 一(まこと)/不動前

不動前の駅から歩いてすぐのビル地階にある「焼鳥 一(まこと)」。2023年8月にオープンした新しいお店であり、ランチタイムは二毛作でラーメン専門店として営業しているようです。
店内はカウンターに12席のみのワンオペ店です(写真は食べログ公式ページより)。火を使うお店なのに冷房が全然きいておらず、すげえ暑い。脱衣所みたいな環境です。

猪股和弥シェフは18歳からの約7年間は地元の長野においてラーメン屋で働き、上京して4年ほど焼鳥屋で経験を積んだのち、当店を開業したそうです。ネット上には彼の人柄について言及する口コミが多いですが、私が接した限りは普通に愛想の良いニイチャンでした。
飲み物はびっくりするほど高いですねえ。サッポロラガー赤星の中瓶が1,000円もする店は初めてで、私の知る限りでは世界で一番サッポロラガー赤星が高いお店です。その他の酒もバリ高く、グラスワインは量も少なく、都心5区のちょづいた飲み屋を超えてくる価格設定です。
料理はおまかせで、焼鳥のほか、一品料理もいくつか途中で出てくるスタイルです。お通しは栗のポタージュに洋梨白和え、カボチャのおひたし、舞茸を揚げたもの。決して不味いわけではありませんが、客単価1万円を超える店の料理としては雲行きが怪しい。
最初にササミ。肉は名古屋コーチンと軍鶏の交配鶏「信州黄金シャモ」を中心とする銘柄鶏を使用しているそうで、程よくレアに仕上がりシットリとした美味しさです。

ちなみに串モノは「鳥しき」のようにストップ制で、腹8分目ぐらいで「そろそろ」と声がけすると、現在準備している数本を出して終わりという仕組みです。
だきみ。皮目がカリっとしており、自己の脂で揚がったような質感で実にジューシー。身の部分も肉そのものに味がある。
冒頭の悪い予感は当たるもので、このあたりから料理の供出テンポが異常に遅くなってきました。原因は店主の常連客とのおしゃべり。しかもその内容が過去の客の悪口ばかりで、「この前はあんな客がいた、こんな客がいた、追い返してやった、ガツンと言ってやった」的なエピソードを武勇伝として店主が延々と語っています。

「口ではなく手を動かしてくれませんか?」とお願いしようかとも思いましたが、今度は私が悪口を言われるターンとなるのは火を見るよりも明らかなので、大人しくしていました。
ビーツのホイル焼。これはまあ、ビーツですね。ビーツを焼いた味がします。
皮は割と黒焦げで苦味が支配的です。食べログの公式ページの案内文においては「部位によって最適な火加減を追求し備長炭で焼き上げることで、お肉の魅力を最大限に引き出します」と宣言しているのですが、店主が予約電話に対応している間、焼き台はほったらかしでした。
じゃがバタ。これはまあ、じゃがバタですね。じゃがバタの味がします。
店主と常連客との井戸端会議が芸能人の噂話にまで及び、言うことにいちいち棘と含みがある。まるでヤフーニュースのコメント欄を音声で聞いているかのようです。そんな中で食べるつくねの味など中くらいである。
聞いちゃいられないので〆てもらうことに。手巻き寿司とのことで、恐らく(鶏の)キンカンなどがトッピングされ面白い試みです。ただしタルタルソース(?)の味覚はちょっとどぎつく感じました。
お椀も出てきます。お団子の美味しさはもちろんのこと、スープにボディがあって、なるほどランチタイムのラーメンも旨そうだと期待させる方向性です。〆の食事としてラーメンも注文できるのですが、私は夜だけメニューの親子丼でお願いしました。お出汁たっぷりお肉たっぷりで中々の美味しさです。
以上を食べ、2杯だけ飲んでお会計はひとりあたり1万円強。ぶったまげました。焼鳥なんてほんの数本しか食べてないのにこの支払金額には流石にぶったまげました。すぐ近くの「焼き鳥 津田」と比べると、残酷な費用対効果と言わざるを得ません。
食べログ公式ページを確認すると「サービス料・チャージ 10%頂戴いたします」とのことで、ワンオペの焼鳥屋でカウンター越しにホイっと置くだけなのにサービス料が10%とは恐れ入る。つまりサッポロラガー赤星の中瓶が1,100円という計算。理屈はそうかもしれませんが、ゲストが納得できるかどうかは別問題です。

お金の話はさておき、他の客の悪口ばっかり言う接客スタイルも何とかならないものでしょうか。常連のように知った仲であれば、そういった話は聞いていて面白く感じるのもわからなくはないですが、いつ自分たちが悪口を言われる側に回るかわかったものではないということを指摘しておく。深淵を覗き込む時、深淵もまたこちらを覗き込んでいるのだ。
冒頭に「ネット上には彼の人柄について言及する口コミが多いですが」と記しましたが、なるほど私も知らず知らずのうちに人柄について言及してしまいました。すごいパワーだ。
加えてどの低評価にも無反省に全力で反論しているので、なかなかに読み応えがあります。グーグルマップ文学として素直に面白い。人生は近くで見ると悲劇ですが、遠くから見れば喜劇なのかもしれません。

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焼鳥は鶏肉を串に刺して焼いただけなのに、これほどバリエーションが豊かなのが面白いですね。世界的に見ても珍しい料理らしく、外国人をお連れすると意外に喜ばれます。
素人にとっては単に串が刺さった鶏肉程度にしか思えない料理「焼鳥」につき、その専門的技術を体系的に記しています。各名店のノウハウについても記されており、なるほどお店側はこんなことを考えているのかという気づきにもなります。

キンパ天国カフェ(キンパッチョングクカフェ、김밥천국카페)/釜山駅

韓国で知らない人はいないほど有名なキンパのチェーン店「キンパ天国(김밥천국)」。今回は帰りの船での夕食とするためにテイクアウトでの食料調達にお邪魔しました。釜山駅の建屋内にあって便利。「キンパ天国カフェ」という業態で、よりファストフード食の強いスタイルのようです。
キンパだけでなくラーメンやビビンバ、チゲ、トッポッキなど、韓国料理の定番メニューが豊富に揃っています。いずれのメニューも手頃な価格であり、旅行者を中心に老若男女問わず幅広い層が訪れていました。
我々は2種のキンパをテイクアウト。左はツナ入りで右はチーズ入り。いずれもまあこんなもんかなという味わいですが、オーダーが入ってからその場で巻いてくれて1本500円かそこらという価格設定を考えれば悪くありません。日本のコンビニおにぎりに比べると余程良心的と言えるでしょう。

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東京最高のレストラン2024
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

ドゥエ リーニュ プリュス (Due ligne +)/牛込柳町

四ツ谷から牛込柳町に移転した「ドゥエ リーニュ プリュス (Due ligne +)」。瀬野景介シェフはイタリアンでもフレンチでも経験があるそうで、なるほど店名にも伊語と仏語が混在しています。何でもないビルの2階という立地であり、通り過ぎてしまわないようにご注意を。
店内はカウンターが6-7席にテーブルが1卓。なのですが、シェフがワンオペで対応するため席数(組数)は絞っているようです。この日のコースの所要時間は4時間と長丁場ですが、目の前でシェフとおしゃべりしながら進捗するので、あっという間に時間が過ぎていきます。
ペアリングというシステムはなく、その日に開いているグラスワインの中から料理に向いているものを合わせていくスタイル。ただ、強い料理に比べるとワインの存在感は押され気味であり、知識のある方は自力でボトルを注文したほうが良いかもしれません。
アミューズにフォアグラバーガー。フォアグラの中には栗が組み込まれており、脂質たっぷりのフォアと共にリッチな味わい。どこかビターなニュアンスも感じられ、今後の展開に期待を持たせるひと口です。
写真では見えませんが、底にサワラが敷かれており、その上にシャインマスカットやイクラをトッピング。生姜のサッパリとした風味が心地よく、また、甘口ワインに漬けたイクラも実に濃厚。イクラにソースとしての役割を持たせる興味深い試みです。
お魚はキンキ。シンプルに焼き、キノコと共に味わいます。ソースはキノコのエキスを中心に組み立てており、素朴ではあるもののエネルギッシュな風味を感じます。魚が妙に旨いのですが、「SÉZANNE(セザン)」「晴山(せいざん)」と同じ魚屋から調達しているそうです。
豚足。私は一年のうち大半を沖縄で過ごすひとかどの豚足通なのですが、こんなに美味しい豚足は食べたことがありません。外はカリッと香ばしく、中はとろけるようなゼラチン質の食感と、豚肉の旨味が堪らない。ソースには濃厚なセップ茸の風味が凝縮されており、また、ソテーしたキノコも説得力のある味わいです。
イカスミのパスタ。イカには新イカ、パスタにはカペリーニを用いており、ほのかに温かい状態で提供するのが特長的。イカの身の甘みと内臓のコクが酒を呼びます。
小籠包。生地には月桃を練り込んでおり印象的な香りが広がります。ただ、小籠包としては文句なしに美味しいのですが、ちょっと意図がよくわかりませんでした。
ピチにはサンマとナスを起用します。ピチとは小麦粉と水だけから作られる、丸くこねた太麺パスタです。讃岐うどんのようにコシがあり食べ応え抜群。サンマの苦味とナスのとろけるような食感が組み合わさり、鮮烈の極みとも言える旨さです。
続くパスタはマッケロンチーニ。細く滑らかな口当たりのパスタであり、クリーム系のコッテリしたソースに良く合います。原木マイタケの香りも素晴らしく、芳醇という表現がぴったいりのひと品です。
メインはクルスタッド。牛のテールやホホ肉をじっくりと煮込み、パイで包んで丁寧に焼き上げます。パイのサクサクとした軽い食感と牛肉の濃厚な味覚が良く合う。ソースも重厚オブ重厚で、これぞフランス料理といった締めくくりでした。
デザートも数種類用意されており、私は温かいチョコのケーキにグラッパのアイスをトッピングして頂きました。このアイスが凄くって、本当にグラッパそのものであり、この後の運転は許されないほどのグラッパ感があります。

以上を食べ、料理にワインを合わせてもらってお会計はひとりあたり2.8万円。料理の質および量を考えれば全くもってリーズナブル。芸風としては乃木坂「La couleur d'ete(ラ クルール デテ)」に似ているかな。選んだ孤独は良い孤独。先述した通り長丁場なので、会食や付き合いの浅いカップルには不向きかも。食べるのが大好きな料理仲間と共に、ワイワイ楽しくやりましょう。

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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。

テゴンミョンガテジクッパ(대건명가돼지국밥 、大建名家)/釜山駅

釜山駅から歩いて5分ほどの場所にある「テゴンミョンガテジクッパ(대건명가돼지국밥 、大建名家)」。「テジクッパ」とは豚骨スープの雑炊のような料理であり、それ単体では特に辛いわけではなく、日本人の口にも合い易い韓国料理です。
我々は正午少し前にお邪魔したのですが、ほぼ満席で滑り込みセーフ。退店時には行列が生じており、その殆どが近隣の勤め人風の方だったので、これは間違いのないでしょう。
瓶ビールは500ミリリットル入りで500円ほど。日本の尾張守よ、現実はこんなもんである。アメリカだけでなく色んな海外を見なさい。
「テジクッパ」の前に「ポッサム」。韓国の伝統的な料理で、茹でた豚肉をキムチやニンニク、サムジャン(合わせ味噌)などと一緒に野菜で包んで食べる料理です。大量の豚肉を取り扱うため、「テジクッパ」と「ポッサム」を同時に取り扱うお店が多いそうです。
この三枚肉は中々の美味しさですねえ。臭みやクドさは無く、脂身たっぷりの割にスイスイと食べ進めることができます。1年の多くを沖縄で過ごす私が言うのだから間違いありません。
ちなみに白菜キムチと大根キムチがバリ旨く、日本のスーパーで買うそれらとは段違いのクオリティです。きちんと発酵させるとこうなるのかな。しかもセルフでお代わりOKという気前の良さ。
スープも付きます。いわゆる豚骨スープですが、見た目以上にあっさり、を通り越して塩気がゼロに近い。周りを見渡すと、皆、塩や味噌、塩辛やキムチなどをぶち込み、好きなように味変しています。そういう料理なのでしょう。
主題の「テジクッパ」。先のスープと方向性は同じ(というか全く同じ?)であり、具材として山ほど豚肉が入っています。「ポッサム」の端材を活用しているのかな。
ゴハンも付くので雑炊の要領で楽しみます。ちなみに韓国のライスはそれ単体で食べるというよりも、今回のようにスープと合わせたり、チャーハンにしたりして楽しむことが多いそうです。聞いた話でスミマセン。私は韓国料理に全く詳しくないのだ。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとり3千円ほど。これは2人にしてはかなり盛大に食べた結果であり、普通にランチを楽しむだけであれば1,500円ほどで満腹になれるでしょう。なんせバリ旨いキムチも食べ放題だ。野菜たっぷり豚肉たっぷり、栄養バランスに優れたランチでした。

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