2025年秋にオープンしたばかりのビストロ「ブイヨン(Bouillon)」。カジュアルなお店ながら調理は薪火を用いており話題となりました。恵比寿駅の線路沿いの坂を上がってすぐの場所に位置します。
店内は薪をインテリアに用いた温かみのある空間。オープンキッチンのカウンター席では調理風景を間近で見ることができ、薪がはぜる音や立ち上る香りといったライブ感を楽しむことができます。テーブル席のほか、奥には個室もあるようです。
乾杯の「こぼれスパークリング」は日本の伝統的な日本酒の提供方法をフレンチの文脈で再解釈したものであり、よくある表面張力スタイルを通り越し、枡の中にグラスを置きそこから溢れるまで注ぎます。これが880円だなんて私は嬉しい。
お通しはグジェール。チーズを練り込んで焼き上げた生地に薪火の香りが微かについており食欲が刺激されます。中には繊維が解けるほど滑らかに仕上げられたポークリエットがたっぷりと詰められており、このひと口でワイン1杯イケるほどです。
生牡蠣は身がぷっくりと太って瑞々しく、ひと口で啜れば心地よい磯の塩気が広がります。噛み締めるたびに牡蠣特有のクリーミーで力強い甘みが溢れ出し、このひと品が500円とは自炊するよりも安くつく案件です。
ブイヨンおばんざい盛り。パテ・ド・カンパーニュにレバーパテ、キャロットラペ、ブランダードにウフマヨと、ビストロの定番がギッシリと詰まっています。やはりこのひと皿でワイン1杯イケちゃうスタイルです。ブイヤベース。数種類の魚介から抽出されたオレンジ色のスープはまさに「ブイヨン(出汁)」という店名を冠するに相応しい、重層的で深いコクを誇ります。魚のあらや貝類の出汁が凝縮されており、イカを多めにしたことで、魚介の濃厚な旨みの中にも軽快な食感の楽しさが加わり、最後の一滴まで飽きさせません。
以上を食べ、軽く飲んでお会計は6-7千円といったところ。気楽な、しかしながら正統的なフランス料理をたっぷり楽しんでこの支払金額はリーズナブル。恵比寿神社裏の「BISTRO YOAKARI(ビストロ ヨアカリ)」にせよ、恵比寿にはこういった気の置けないフランス料理が沢山あるのが素晴らしい。次回はグループで訪れ、もっと薪火料理を楽しもう。炊き込みご飯類も気になるぜ。
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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
- ガストロノミー ジョエル ロブション ←やはり最強。季節ごとにお邪魔したい。
- Saucer(ソーセ) ←コッテリしたソースを全面に押し出すスタイル。
- mori(モリ) ←ワンオペの凄腕。
- アーティショー(Artichaut) ←本物のフランス料理。
- ラ メゾン フィニステール(La maison finistere) ←最近のチャラチャラした自称フランス料理とは一線を画す硬派な味わい。
- CarneSio east(カルネジーオ イースト) ←なんて素晴らしい費用対効果なのでしょう。
- 日本料理 四四A2(よしあつ) ←ギャルのLINEみたいな店名だが良き。
- 鳥焼き 小花(とりやき おはな) ←焼鳥屋の範疇を超えた世界での出来事。
- 恵比寿ニューれば屋 ←日本酒を浴びるほど。
- 恵比寿焼肉 ホルモン富士 ←安かろう良かろうという奇跡のお店。
- クンビラ(KHUMBILA) ←スパイスのオーケストラともいうべき複雑な味わいが五感に押し寄せる。







