糸島・小倉まとめ

■たつみ寿司 総本店/中洲川端
https://www.takemachelin.com/2020/03/tatsumi.html
福岡空港に到着してすぐに向かったのが「たつみ寿司 総本店」。創業が40年近い老舗であり、ランチタイムには行列が生じるそうです。ただし今回はコロナの渦中であったため、土曜日のランチだというのに待ち時間なしで入店できました。詳細は別記事にて


■一蘭の森
https://ichiran.com/mori/main.php
みんな大好き「一蘭」の工場兼啓蒙施設が糸島にあります。ヨーロッパのメゾンよろしく緑豊かな敷地内に漂うトンコツの香り。
ラインが稼働している様をガラス越しに見学することができて楽しい。トンコツラーメン全般に係る解説や一蘭の歴史などについても詳述されており、普通に楽しめました。


■JA糸島産直市場 伊都菜彩
https://www.ja-itoshima.or.jp/itosaisai/
キレイな海が自慢の糸島ですが、この日は豪雨。糸島らしさを感じる観光地を訪れることは難しく、自然と屋根がある施設へと足が向いてしまいます。
ここ「伊都菜彩」はJA系で日本一の売上高を誇る直売所。糸島の農家が作物を持ち込み、高品質な商品を安価で提供してくれます。この近所に住んでいれば健康になりそう。
胡蝶蘭がびっくり価格で売られていたのですが、家に買って飾るものでもないし、プレゼントする友人も私にはいなかった。


■井本/薬院
https://www.takemachelin.com/2020/03/imoto.html
博多の中心地からは少し離れた住宅街にある「井本」。食べログ4.04(2020年3月)でブロンズメダル獲得の京料理店。黙々と調理に集中する姿勢は紛れもなくプロ。博多で真面目な和食を食べたい場合に是非どうぞ。詳細は別記事にて


■官営八幡製鐵所 東田第一高炉
https://www.gururich-kitaq.com/spot/higashida-first-blast-furnace
「鉄は国家なり」と、富国強兵・殖産興業を掲げた明治政府が国家事業として建設した官営八幡製鐵所。1901年にこんなにデッカイ高炉が稼働していただなんて胸熱。世界文化遺産に登録されており、地味ではありますが気合の入った説明看板が随所に見られました。


■照寿司(てるずし)/小倉
https://www.takemachelin.com/2020/03/teruzushi.html
世界で最も有名な鮨職人と評しても過言ではない渡邉貴義シェフ。「スシ・オペラ」を標榜し、エンタメ感たっぷりに鮨を提供するスタイルが外人に大ウケ。ニューヨークのポップアップイベントに4か月間も招聘され、ニューヨークタイムズ紙の1面を飾りました。ちなみに渡米は「タレント」としての契約らしいです。詳細は別記事にて


■TOTOミュージアム/小倉
https://jp.toto.com/museum/
小倉に本社を置くTOTO。創立100周年記念事業として開設された「TOTOミュージアム」は誰でも無料で見学することができます。
森村組に始まる創業のルーツと歴史や、TOTOがこれまで作り出した水まわりの文化と歴史がわかりやすく整理されています。普通に面白い。ちなみにTOTOとノリタケって同じグループ企業なんだぜこれ豆な。


■小倉城
https://www.kitakyushu-museum.jp/resources/1700
細川忠興の居城として知られる小倉城。幕末期には長州藩を攻める第一線基地でしたが、現在は勝山公園として整備されています。
残念ながらコロナの影響で中には入ることはできませんでした。別に混んでいる施設でもないのに閉めて何か意味あんの?と思いましたが、仮に自分が管理する立場であれば「どうせ誰もこねーし、便乗して休みにしちゃおうっと」と考えるだろうから、妥当な判断でしょう(何が)。


■元永(元永)/赤坂
https://www.takemachelin.com/2020/04/motonaga.html
ご夫婦で営むカウンター6席のみの小さなお店。「新和食」を標榜するだけあって、欧米系のプレゼンテーションに足し算の味わい。お料理は1万円ポッキリと信じられない費用対効果。ここでの食体験に慣れた人が東京に来ると怒り出すに違いない。詳細は別記事にて



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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

マルゴット エ バッチャーレ(Margotto e Baciare)/西麻布

「JDを連れていけばヤレると思う」「店員の目の前でチュウすればグラッパがサービスされる」「ふたりで行ってお会計は17万円だった」などなど、私の周りでピンク色の話題が事欠かないエロい系フレンチの最高峰、西麻布「マルゴット エ バッチャーレ(Margotto e Baciare)」。シェフはトロワグロ兄弟よろしく加山ブラザーズ。「モナリザ」「かんだ」「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション」「リューズ」「カンテサンス」など華々しい経歴です。
店内はカウンター席と通常のダイニング、個室がいくつか用意されており、我々は個室にご案内頂けました。「こ、個室で良かった。客の女の子、びっくりするほどの美人ばっかりなんだもん」と顔を引きつらせる連れ。BGMに60~80年代のロックミュージックが流れているのが面白い。
ワインはお料理に合わせたペアリングをお願いしました。また、ホワイトデーにお邪魔したのでお店からのプレゼントとして一輪のお花が。
さて本題。店名の「マルゴット」とは日本語の「丸ごと」の意。ドラクエ的宝箱の中には値札付きのトリュフが並んでおり、自由に手にとってチョイスすることができます。いずれも1万円を超える価格ではありますが、フランス料理屋でこのクオリティの黒いダイヤをこの価格で丸ごと楽しめるのは割安です。ちなみに「エ バッチャーレ」というのはイタリア語で「キスをする」という意味とのこと。デュフフ。
たっぷりの毛ガニ、ベースは茶碗蒸しというべきかフランと言うべきか、出汁がたっぷりきいたものであり、このまま和食店で出されても文句の無いクオリティ。
トリュフに見立てた黒いコロッケの中には牛タンが。温かいアミューズを出すお店はシェフの意識が高いことが多いので、この時点で今夜の食事の安心感を手に入れることができました。
播州赤穂の生牡蠣「サムライオイスター」。六本木一丁目「エディション コウジシモムラ」のスペシャリテに比肩する完成度であり、こういった料理をサラっと出せるのは店として相当にレベルが高い。
購入したトリュフが磨かれていよいよ登場。スライスの厚さを調整できる機器を用いて、その料理にあった厚さで用意して下さいます。
固めのクレープ生地にマッシュルームを挟み込み、加えてトリュフをトッピングするという仕様。バターのように妖艶な香り。
「キャビア最中」はひとりあたり3,000円の追加料金を要しますが、必食の1皿。塩気の奥に感じられる品の良い甘味。磯の香り。やっぱりキャビアは空の上よりも陸の上で食べるべきですね。このクオリティのキャビアをこの量で3,000円というのは破格。儲けなんてないのではなかろうか。
「旨味と香り」と題したコンソメ。とにかく香りが豊かであり、おおぶりなワイングラスで味わいにピッタリ。まずはそのまま楽しみ、続いてトリュフを削り入れて楽しむという二段階発射方式です。
ここで一旦トリュフはお休み。バカみたいに何でもかんでもトリュフかけるというわけではありません。じっくりと火を入れたホワイトアスパラガスにホタルイカ。ホワイトアスパラガスの外観が長ネギのようであり、一見、和食のようにも見えます。ホタルイカの濃密な味わいに日本酒が欲しくなる。
パンはシンプルなコロンとしたパン。パワー系の料理が続くので、これぐらい素朴なものんでちょうど良い。バターがお店のロゴを模ったもので手が込んでいます。
「磨宝卵」という大変ありがたい卵の卵黄を、フレンチトースト的な生地の上に置き、トリュフを削って頂きます。卵黄と黒トリュフのコラボは言わずもがなの最強コンビなのですが、個人的には周りのソースがお気に入り。仄かな酸味を湛えた濃密なソースであり、みじん切りにしたトリュフが上手く活かされていました。
お魚料理は甘鯛。松かさ揚げのように皮目がパリっと調理されており、やはり和食のような印象を受けます。付け合わせの菜の花やタケノコもすこぶる旨く、この店はトリュフなんか無くてもフランス料理としてかなり鋭いレベルに達していると感じました。
メインは牛肉かエゾジカかのチョイス。エゾジカはプラス3,800円と強気の価格設定。なるほど直球勝負の調理でありこの料理に関してはトリュフの存在が霞んでしまう程の肉の味が強い。ただ、トリュフ丸ごと1つが1万円強、キャビアが3千円という追加料金にくらべると、このエゾジカでプラス3,800円というのはめちゃくちゃ割高に感じました。
〆の炭水化物は「つや姫」。シェフ自らトリュフを削って仕上げてくれます。お店のコンセプトからしてエグザイル調のオラついた方を想像していましたが、実際は笑顔な素敵な好青年。謙虚で真面目でファンになってしまいそうです。
左が卵かけごはん。右が自家製の海苔の佃煮ごはん。ゆかりのような黒い粒々は全てトリュフです。トリュフはさておき、米の取り扱いが天下一品ですね。シンプルな料理ではありますが計算に計算を重ねたプロセスが感じ取れました。
デザート1皿目はキンカンにヨーグルトのアイス。急遽口腔内がサッパリと整えられます。
メインのデザートはヴァニラのアイスクリーム。これでもかというほど濃厚なヴァニラアイスクリームに、残ったトリュフを全て使い切ります。
お茶菓子はやはりトリュフを模したもの。プレゼンテーションも可愛い。トリュフはふたりでかなり贅沢に使ってちょうど1個という具合。お手洗いから個室に戻った際に、部屋中にトリュフの香りが満たされているのが嬉しい。
上質なアールグレイで〆。ごちそうさまでした。

お会計はひとりあたり4万円強。あれだけのトリュフ料理とキャビアを食べてこの価格というのはリーズナブルな方でしょう。食事に比べるとワインは少し割高なので、めっちゃ飲む人はお気をつけて。コンセプトと立地に引っ張られてか客層が少し独特で、付き合いの浅い女子と訪れるにはハードルが高い。しかし料理そのものは芯のある本物のフレンチ。トリュフ関係なしに普通のフランス料理屋も姉妹店として出して欲しいなあ。


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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。

らんまる/不動前

目黒の人気鮨店「りんだ」の姉妹店。元々は宇和島うどんと鮨を出すお店だったようですが、現在は100%鮨屋としての営業です。すぐ近くの目黒不動尊にお参りしてから訪れましょう。
カウンター10席程度の小さなお店。島津千周シェフは26歳と若い。お肌きれい。なのですが、隣客のババアがホストクラブさながらにキャアキャアとうるさい。こういった客に注意ができないのは若さゆえの課題でしょう。
この手の鮨屋としては珍しくきちんと飲み物メニューを用意しており、生ビールは800円、お酒は1合1,200円と悪くない価格設定です。が、泡のボトルが15,000円~とあったので(税サを考えれば2万円近い!)、ワイン党には厳しいかも。ガリが2種でツマミ代わりに無限に飲めてしまいます。
ノドグロで即本番。ぐわー、これは美味しいですねえ。1cmはあろう分厚いノドグロをサっと炙り、ほんのりとした温度のまま口の中でクタクタと溶けていきます。ケチな鮨屋の倍はありそうなポーションであり、先頭打者ホームランでした。
八丈島のマグロ。マッチョな味わいながら雑味はなく、仄かな酸味が心地よい。シャリも美味しいですね。程よい噛み応えと粘り気。味が濃いというわけじゃないのだけれど、不思議と印象に残るライスでした。
スッポンの茶碗蒸し。まずは上澄みのエキスを頂き、その後、少しづつ混ぜながら味変していきます。器のサイズの割にスッポンの身がしっかりと入っており満足の一品。少なくとも京都の「本家たん熊」なんかより全然美味しい。
サワラ。意図はあるのでしょうが、やや強く炙りすぎているきらいがあり、モソっとした食感なのが残念。レア好きの私としてはもっと生でも良かった。
タイラガイについてもそれほど好きな食材ではないので意見差し控え。
おつまみ3連単はカワハギにアンキモ、ホタルイカ。。こういうのは場が繋げて嬉しいですねえ。アンキモは一般的なそれと異なり、何かに漬けているのか濃密な味わいです。
稚鮎は南蛮漬けをイメージしてか甘酢の餡がたっぷり。悪くないのですが、シンプルに塩焼きで食べてしまいたい気もする。
メヌケ。希少な深海魚ではありますが、モソモソした食感であり味わいは中くらい。オカンが作る煮魚みたいな味がしました。
スミイカ。瑞々しくジューシーで、ツルっとした喉越しが最高。
シマエビ。表面はヌメヌメと官能的なのですが、身そのものは意外に弾力があり食べ応えがあります。品の良い甘味がグッド。
イワシ。これは美味しいですねえ。特大で分厚く食べ応え抜群。じっとりとした旨味に口の中で爆ぜる脂。
サヨリは大きく閂(カンヌキ)に近い。透明感のある外観に特有の旨味が乗って実に美味。
中トロの脂の品が良く、赤身の味わいもしっかりと伝わりかなり好きな1カン。これが東京都で獲れるんだと思うと不思議な感じ。
炙ります。一転して味覚が攻撃的となり、まるで焼肉を食べているような感覚。同じ食材でもこうも印象が変わるものなのか。
コハダは程よい締め加減で安定の1カン。
赤貝は大きくて美しく、すなわちビッグでビューティフルです。一口で頬張りムッシャムッシャと至福のひととき。
キンメダイも大きく極厚でマッチ箱2つ分はあるのではなかろうか。軽く炙って香りを引き出し、じっとりとした舌触りを楽しみます。
エビも大きく、ムシャムシャプリプリと、このとき私は絶頂に達しました。
ウニも美味しい。ところでウニってある程度のお店で食べればどれも同じぐらいに美味しく表現のしようが無く感じるのは私だけでしょうか。
アジも肉厚でニャハハとなります。私は前日のランチで北九州「照寿司(てるずし)」を訪れており、大きなにぎりには耐性ができていたはずですが、それでもうっとりとするようなサイズ感でした。
小柱は他のにぎりに比べると影が薄い。タイラガイにせよ、当店の白い貝とは相性が良くないのかもしれません。
シメサバは上品で上品な酸味が感じられ流線形の美しい外観と共に味わいます。
これはネギトロかなあ。マグロの美味しさについては言うに及ばずなのですが、通常の巻物よりも海苔をたっぷりと用いており、海苔の美味しさを楽しむ逸品です。
べったら漬けにギョク。このべったら漬けは美味しいですねえ。はやり分厚く噛み応えがあり、漬物ながらフレッシュな味わいに舌鼓。
お椀で留めてごちそうさまでした。かなり腹が膨れており、「らんまる巻きスペシャル」というマグロ・ウニ・イクラを爆発的に用いたスペシャリテは次回のお楽しみとしましょう。
デザート(?)として、「りんだ」の河野勇太シェフの実家で造られているジュースは飲み放題。和食店のデザートは微妙なことが多いので、このような振り切ったOEMというのも悪くないでしょう。

以上、ひととおりを食べ、自由に飲んでお会計はふたりで5万円を切りました。これはリーズナブルですねえ。この品数この大きさこのクオリティでこの支払金額は素晴らしき食後感です。肩肘張らずカジュアルに楽しむことができるので、鮨の入門編として最適。気楽に旨い鮨を腹いっぱい食べたい際にオススメです。


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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。

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