創作料理 中山(なかやま)/若狭(那覇市)

大阪の有名店で修業を重ねたとされるシェフが那覇市若狭に「創作料理 中山(なかやま)」を開業。若狭は沖縄県内最大の歓楽街である松山エリアに隣接する地区であり、美栄橋駅から歩いて15分ほど。夜の経済活動が活発なエリアに位置しながらも、大通りから一本入った静かな立地です。
店内はカウンター席と掘りごたつ席で、トータルでは20席ほどでしょうか(写真は食べログ公式ページより)。少人数のグループから大人数の宴会まで柔軟にレイアウトを変更できそうです。
オリオンドラフトの大ジョッキが750円で、これはお値打ちと思い注文すると、え?あれ?これで大ジョッキ?これなら他の店の中ジョッキと変わらんくない?また、日本酒は1合で1,540円とまあまあ高く和らぎ水をお願いすると1杯380円も課金されていました。加えて、目の前で明示的にミネラルウォーターが注がれるのであれば理解できますが、奥でジャーってやってきて1杯380円というのは、やってんなあというお気持ちです。
お通しは凝っていて、タイの揚げものにタルタルソースが添えられています。ふっくらとしたタイの白身がサクッと揚がっており、上品な脂の甘みが口の中に広がります。
生くらげの土佐酢。生ならではのコリコリとした瑞々しい弾力が武器であり、合わせる土佐酢は、出汁の旨みが効いた角のないまろやかな酸味が特長的。食欲を程よく刺激するスターターです。
ミミガーの酢味噌和え。薄くスライスされたミミガーは、特有のコリコリした軟骨の食感が心地よく、臭みは一切ありません。ここに絡む酢味噌は白味噌の柔らかな甘みとツンとこない絶妙な酸味のバランスが心地よい。
お造り盛り合わせ。沖縄近海の鮮魚が並び、中でもセーイカのコブ締めが良いですね。セーイカ特有のねっとりとした濃厚な甘みが、昆布の旨みを吸うことでさらに凝縮され、舌に絡みつくような官能的な食感へと進化しています。
〆鯖と香味野菜の海苔巻き。脂の乗った〆鯖をたっぷりの香味野菜と共に海苔で巻きます。なのですが、その作業中に他のゲストのお会計が横入りし、現金払いでチャリンチャリン触った手で再び巻物の作業に戻ったので、衛生面に係る意識は私との間に大きな隔たりがありました。そんな気分で食べるツマミの味など中くらいである。
気を取り直してミノ。軽く揚げているのかホルモン特有の弾力を残しつつ表面はサクサクとスナックのような口当たりであり、噛む楽しさを教えてくれます。高温の油で揚げているので、衛生面においても問題ないでしょう。
蓮根まんじゅう。すりおろした蓮根のモチモチとした粘りと粗く刻んだ箇所の対比が鮮やかで、それらを包み込む銀餡の優しい出汁の風味が五臓六腑に染み渡る。滋味深く上品な味わいに仕上がっています。
西京明太子焼き。西京味噌と明太子とのコラボであり、酒飲みのための極上珍味が爆誕しました。明太子の刺激的な辛みが西京味噌の芳醇な甘みによって角が取れ、まろやかで奥深いコクへと昇華しています。日本酒をもう1合おかわりだ!和らぎ水は1杯380円だ!
デザート代わりにイチヂクとチーズの挟み揚げ。加熱されることでイチヂクの甘みが濃密に変化し、とろりと溶け出したチーズのコクと混ざり合います。甘じょっぱいハーモニーが堪りません。これは白ワインにも合いそうだ。
以上を2人でシェアし、そこそこ飲んでお会計はひとりあたり1.2万円。料理は悪くないのですが、ドリンクに対する考え方や衛生面で違和感を覚えました。手を洗う作業を省略して数十秒時短し、水で小銭を稼いで何がしたいんだろう。

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