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MOMO Stand Tokyo(モモ スタンド トーキョー)/広尾

中目黒のモダン・ネパール料理店「ADI(アディ)」で辛い思いをしたので、お口直しに広尾の「MOMO Stand Tokyo(モモ スタンド トーキョー)」へ。ネパール人シェフによる料理とワインのペアリングが自慢のお店であり、食べログでは百名店に選出されています。
カウンターメインのこぢんまりとした店内(写真は食べログ公式ページより)。LCCのように席の間隔が狭く、隣のおぢの肘が当たってきます。ランチならギリ許せますが、ディナーでこれだとしんどいなあ。
ランチのセットは1種のみで、それを注文すると自動的に「水出しネパール紅茶」と「ゴーヤのアチャール」が出てきました。ゴーヤ独特の爽やかな苦味にスパイスの香ばしさと心地よい酸味が絡み、これはビールが欲しくなる。
「ダルバートランチ」は1,200円。先の紅茶とアチャールに加え、カレーにダール(豆のスープ)とライスにちょっとした副菜が付きます。ダールとライスはお代わりOKで、定食屋の「味噌汁とゴハンおかわりOK」と方向性は同じです。
この日のカレーはエビ主体。ぷりっとしたエビの旨みと自然な甘みが、スパイスのコクや濃厚な香りと重なり合うリッチでマイルドな味わいです。美味しいのですが、もう少し量が欲しい所です。
ダールは豆のスープであり、ネパール料理の定番です。レンズ豆を軸とした豆の優しい甘みにスパイスの香ばしさが重なります。さらりとした口当たりながら滋味深く辛さは控えめ。心が和む味わいです。
他方、ライスは全然美味しくありません。香りに乏しく、ネチャネチャとパサパサが混在した食感であり、まさに冷静と情熱のあいだ。腹5分目ではありましたが、おかわりは控えておきました。これで百名店とは恐れ入る。モンドセレクションみたいな感じなんかな。
ランチセットとは別に追加で「モモ」を追加しました。ネパールの伝統的な蒸し餃子であり、結構な辛さのソースがたっぷりとかかっています。もちろん美味しいのですが、この1粒が400円ってのはやりすぎに感じました。新大久保のイスラム横丁であれば8粒600円程度だったと記憶しています。
以上を食べてお会計は1,640円。え、1,640円!?このメニュー表から注文し、どこをどう組み合わせたらその金額になるのでしょうか。鶴亀算よりも難しい。私は計算が苦手なのだ。

また、先のモモが結構辛かったので、これをどうやってワインのペアリングに組み込んでいくのかは気になるところ。私はワインに辛い料理は合わないと考えている保守的な人間なので、ランチで済ませて正解だったかもしれません。

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古澤亭(ふるさわてい)/広尾

目黒は権之助坂で好評を博した「古澤亭(ふるさわてい)」が広尾でリニューアルオープン。旧店舗はとにかく狭かったので、より充実した調理環境を求めての移転のようです。場所は広尾駅から歩いて4-5分でしょうか。広尾商店街近くの閑静な路地に位置します。
なるほど旧店舗に比べると段違いの広さです(画像は食べログ公式ページより)。カウンター席をはじめテーブル席もたくさん、奥には個室の用意もあります。厨房も広々と使い易そうで、これはもはや全く別のお店と捉えたほうが良いでしょう。ちなみに古澤正広シェフはアロマフレスカ系のレストランで経験を積んできたようです。
当店はもともとフランチャコルタを中心に据えたバールとして注目を集めたので勿論それを注文。グラスワイン等も充実しており、イタリア産のものが豊富に揃っていました。
まずはトウモロコシ。粒々を残した仕上がりで、トウモロコシが持つ自然な甘みを最大限に引き出しています。そこに濃厚なフォアグラを削り節状にトッピングし、贅沢なコクと脂の旨味が滑らかに溶け合います。
続いてアボカドと馬肉のタルタルにブッラータ。馬肉の赤身の旨みとアボカドの濃厚さが良く合い、ブッラータから溢れ出す濃密な乳脂肪が全体の調和を描きます。そこへ香り高いトリュフを惜しみなく削りかけ何とも贅沢な気分です。
パンは色々出るのですが、中でもコチラの鰹節風味のパンがお気に入り。鰹節の深い出汁の風味が広がり、これでサンドイッチを作っても面白そうです。
コリコリとしたツブ貝を中心に、穂紫蘇の爽やかな香り、キャビアの塩気、金糸瓜のシャキシャキ、とろりとした温泉卵、細く切った素麺カボチャを彩り豊かに盛り合わせました。ナンプラーで全体にまろやかな旨みを加えており、海の幸と夏野菜の清々しさが交錯します。
ハモ。片面だけに細かなパン粉を纏わせてサクッと香ばしく揚げ焼きにしています。添えられる根セロリのサラダは、梅肉の酸味が効いてさっぱりと口を清め、夏の白身魚を軽やかに楽しみます。
甘鯛は鱗焼きで。皮目をパリパリと香ばしく焼き上げており、香ばしさと身のしっとり感を引き出します。ムール貝と地蛤の出汁を活かしたスープに浸し、有明海苔の磯の風味が心地よいアクセント。日本料理のニュアンスを感じさせる面白い魚料理です。
パスタは鮎と万願寺唐辛子。鮎の香ばしい身の甘みと内臓特有のほろ苦さを生かし、甘みのある万願寺唐辛子とともにオリーブオイルで仕上げています。仕上げにカラスミをたっぷりとかけて、塩気と旨味をプラス。夏らしい爽やかさとコクを両立させたひと皿です。
肉料理の前に生ハムとイチヂク。上質な生ハムの塩気と、完熟イチヂクの自然な甘みが合わさり、甘じょっぱいハーモニー。何とも贅沢なお口直しです。
メインは鹿肉。クセのない上質なジビエをシンプルに調理し、しっとり柔らかくジューシーに仕上げています。添えられたリゾットにはキノコの旨味をしっかり吸わせたあと表面を香ばしく焼き上げており、そこにたっぷりとトリュフを。鹿肉の澄んだ赤身の旨味、キノコの濃厚な風味、トリュフのエレガントな香りが調和し、コースのクライマックスにふさわしい逸品です。
デザートは抹茶のティラミス。ミルキーでなめらかなクリームにほろ苦い抹茶を組み合わせ、外人やJKあたりに大ウケしそうなビジュに仕上がりました。これまでの料理もそうですが、和の要素を取り入れた当店らしい締めくくりです。
ほうじ茶でフィニッシュ。ごちそうさまでした。以上を食べ、結構飲んでお会計はひとりあたり3万円程度。お店の雰囲気も料理の内容も旧店舗とは全くスタイルが異なり、繰り返しになりますが全く別のお店と捉えたほうが良いでしょう。というか寧ろ現在形が本来の姿にすら感じるまである。
厨房設備が整ったことで、目黒時代には設備の都合上提供できなかった看板メニュー「ワタリガニのトマトソースパスタ」が復活したそうなので、次回はコチラを試してみたいと思います。

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リンガーハット 広尾店(Ringer Hut)

「長崎ちゃんぽん」という特定のカテゴリーにおいて、事実上の独占的地位を築き上げてきた「リンガーハット(Ringer Hut)」。私は手軽に野菜を大量摂取できるチェーンとして愛用しており、この日は広尾店にお邪魔しました。以前は「Ringer Hut PREMIUM」ブランドとしてリッチなちゃんぽんを提供していましたが、現在はプレーンなリンガーハットに業態変更しています。
スッキリと見やすいメニュー。サイゼリヤと同様にQRコードから注文するのですが、料理写真と説明は大判のメニューブックに任せ、スマホからは商品コードを入力させるのみという見事な割り切りです。もちろん口頭での注文も受け付けています。

リンガーハットの起源は、1962年に長崎で創業したとんかつ店「浜勝」にあります。1974年、現在の原形となる「長崎ちゃんめん」1号店を開店し、郷土料理のチェーン化に挑みました。社名は貿易商フレデリック・リンガーと「小屋(ハット)」を合わせ、「長崎の味を世界へ」という願いに由来します。ピザハットと同じく、帽子じゃなくて小屋です。
私は1,010円の「野菜たっぷりちゃんぽん」に190円の「ぎょうざ(3個)」を注文しました。合計で1,200円です。「野菜たっぷりちゃんぽん」は1食で厚生労働省が推奨する1日の野菜摂取目標350gを大幅に超える480gの野菜を摂取することができる看板商品です。
なお、野菜は100%国産であり、キャベツ、玉ねぎ、もやし、ニンジンなどがたっぷり。シャキシャキした食感を残しつつも加熱により引き出された野菜本来の甘みが全体を包み込み、野菜不足を一気に解消できる満足感があります。

ちなみに調理はドラム型自動回転鍋にお任せ。鍋の傾き、回転速度、加熱温度がプログラムされており、ドラム型の鍋が自動的に回転・撹拌を行うため、経験の浅いアルバイト従業員であっても、熟練の職人と変わらない「野菜のシャキシャキ感」と「スープの乳化」を再現することを可能にしました。
スープは豚骨と鶏ガラをベースにしているのでしょう。心地よく白濁しておりクリーミーで角のない味わい。また、大量の野菜から出る旨味と水分が溶け込んでおり、優しくまろやかな口当たりに変化しています。

麺は太麺。こちらも国産の小麦を100%使用しており、つるりとした喉越しとモチモチとした食感を実現しており、野菜の旨味を吸ったスープをしっかりと持ち上げます。
「ぎょうざ」はパクパクと食べ進められるほど軽やか。皮には米粉を配合しているそうで、薄皮でサクッとした食感が印象的。中のあんは、キャベツや玉ねぎなど野菜の甘みが前面に出ており、豚肉の脂とマッチしています。ニンニクの風味はありますが決して強すぎず、野菜のフレッシュさを邪魔しません。

ちなみにリンガーハットは自社工場(セントラルキッチン)を複数保有しており、餃子や麺の製造や野菜の洗浄・カットなどが一括して行われているそうです。店舗では最終加熱・調理を行うだけと、実にシステマティックな業務プロセスです。
なお、味変用として2種類の特製ドレッシングが付属するのですが、これは全然美味しくないですね。いずれも人工的な味覚であり、折角の濃厚白湯スープが全く別の味わいに変化してしまいます。それでも試してみたいという奇特な方は、別皿で少しづつ味見することをお勧めします。
ちなみに私は当グループにおいて「長崎ちゃんぽん」か「長崎皿うどん」しか食べたことが無いのですが、公式ウェブサイトを見るとかなり攻めた企画メニューが並んでいました。もはや何屋かわからない。いずれにせよ、野菜をたっぷり摂れるというコンセプトは素晴らしく、陰で日本の農業を支えてくれています。ありがとう!そして、ありがとう!

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らーめん丸富(まるとみ)/広尾

恵比寿と広尾の中間に位置する昭和レトロな店構えが特徴の「らーめん丸富(まるとみ)」。1986年創業の老舗であり、豚の背脂を金網でスープに振りかける「背脂チャッチャ系」というスタイルを確立した「らーめん香月(かづき)」の味わいを現代に受け継いでいると知られています。
店内はL字型のカウンター10席ほど。奥に6テーブル席があるようですが、スタッフがネギを切る作業場に転用されていました。また、カウンターには灰皿が置かれ、私が訪れた際は前客が使用したティッシュがその中に放置されています。これもまた、この店が守り続ける昭和の食文化の一部なのでしょう。
最安値の「醤油らーめん」を注文したのですが、それでも千円もします。動物系の風味を感じるスープであり、背脂が浮いているにもかかわらず思いのほかあっさりしています。具材はほんの少しの海苔、メンマ、ネギ、チャーシュー。価格を正当化するだけのボリュームを感じ取ることはできませんでした。
麺は細めのストレート麺ですが、スーパーの麺コーナーで売られているものと大差ないクオリティです。量が少なく、伸びている。
とりわけチャーシューがダメですね。冷たい肉の塊が無造作に鎮座しており、熱々のスープに浸してもその中心部は頑なに冷たいまま。スープはチャーシューを温めようと健気にその熱を分け与えるのですが、結果としてスープ自身の温度が奪われ、丼全体がぬるくなるという結末を迎えました。脂はいつまでも溶けずに舌にまとわりつき、肉は硬くもそもそとした食感。味気ない肉の繊維をただ咀嚼するだけの虚しい作業を強いてきます。
歴史あるラーメン屋のようですが、私の口には合いませんでした。質も量も価格もスキー場で食べるラーメンのようであり、トッピングやサイドメニューも驚くほど高価。同じ背脂系で比較すると、チェーンの「手包みわんたん麺 広州市場(こうしゅういちば)」は旨いラーメンに雲吞が10粒も乗って千円を切るのだから悪い冗談としか思えません。俺は認めないぞ。俺は認めない。

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TEDDY BROWN(テディブラウン)/広尾

2025年4月にオープンしたハンバーガー専門店「TEDDY BROWN(テディブラウン)」。人気焼肉「ビーフキッチン」のムッシュ大矢貴博氏が長年培ってきた黒毛和牛への深い知見をハンバーガーというフォーマットに注ぎ込んだ結論として耳目を集めました。場所は広尾の商店街をチョロっと脇に入った静かなところです。
白い外壁と大きな窓が特長で明るく開放的な雰囲気。内装は華美な装飾を排しており、石のような質感の床と、温かみのある木製家具を組み合わせたシンプルでモダンなデザイン。先に注文して席で待ち、料理ができあがれば配膳してもらえる仕組みです。
ハンバーガーが焼きあがるまでコールスローで繋ぎます。キャベツとキュウリをマヨネーズ、マスタード、ディルや各種スパイスで和えています。クミンのエキゾチックな香りがふわりと広がり、カレーを思わせるようなスパイシーな風味が鼻を抜けていく。キャベツはシャキシャキとした心地よい食感を残しつつも、全体としてはクリーミーでまろやかな口当たり。コールスロー界隈ではかなりの上位と言えるでしょう。
チキンバイツ。いわゆるチキンナゲットであり、大山どりのむね肉、もも肉、皮、ヒザナンコツの4つの部位を使用しているそうです。ややもすると焼鳥屋の「つくね」を揚げたようなニュアンスが感じられ、期待の斜め上を行くクオリティ。記憶に残るサイドメニューです。
お店のシグネチャーのひとつである「Teddy Burger(テディバーガー)」。黒毛和牛180gのパティに卵サラダ、グリルトマトにオーロラソースがたっぷり。バンズにはブランド小麦の「ゆめちから」を使用しているそうで、ふんわりと軽く歯ざわりはモチモチ。やや甘めに仕立てており、そのためか香り高い茶色に焼きあがっています。
パティにつき、鹿児島産の黒毛和牛を用いており、毎朝自分たちの手でさばいて挽いているそう。赤身と脂身を程よいバランスで配合し、肉のゴロゴロとした塊感を意図的に残すことで、野性味あふれるワイルドな食感を生み出しています。また、チキンバイツ同様に時折ナンコツのコリコリとした歯触りを感じることができ、一般的なハンバーガーパティでは決して得られない複雑性をもたらしています。
備え付けのフレンチフライも手が込んでおり、「メークイン」と「男爵いも」の2種類のを起用しています。スチームしたりローストしたり米油で揚げたりと凝っている。味付けはアルプスの岩塩とシンプルですが、オマケの自家製ケチャップも滅法旨い。ハンバーガー業界ではトップクラスに位置付けられるフレンチフライと言えるでしょう。
以上の料理が3千円。ハンバーガーとして捉えれば一見高く感じますが、これだけの品質の肉料理を楽しんでこの支払金額はお値打ち。マクドナルドでもお腹いっぱい食べれば1,500円近くを要することを考えれば悪くないディールです。

パティやバンズ、フレンチフライなど、骨格となる構成要素のレベルが非常に高いので、まずはプレーンなハンバーガーから始めてみると良いかもしれません。私は次回はサンドイッチを試してみようっと。

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