高級レストラン"また行きたい"偏差値【2026年最新版】

  • フレンチ イタリアン 中韓焼肉 和食 その他 
  • 私の主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の優劣ではありません。


高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

道頓堀 今井 本店(どうとんぼり いまい)/難波

道頓堀にある老舗うどん店「道頓堀 今井 本店(どうとんぼり いまい)」。道頓堀通り沿いに位置し、グリコの看板など観光地のど真ん中に位置します。

歴史的源流は江戸時代末期の1838年(天保9年)にまで遡ることができ、当時の道頓堀は歌舞伎や人形浄瑠璃の芝居小屋が立ち並ぶ日本屈指の興行街であって、この時期に初代・今井佐兵衛の娘であるお竹が創業した芝居茶屋「稲竹」が現在の今井のルーツであるそうです。
風格を感じさせるエクステリアですが、建屋そのものは地上4階建ての構成であり、座席数も100席を超える大箱です。気軽にうどんや丼を楽しむフロアに加え、完全個室のテーブル席や掘りごたつ式のお座敷がなどの用意もあり、多様な社会的集会の場として機能しています。
看板メニューの「きつねうどん」。自慢は何と言ってもスープであり、昆布やサバ節、うるめ節を上手く合わせています。塩気は控えめで表面上はあっさりしていますが豊かなコクも感じられる。また、鮮度へのこだわりも徹底しているそうで、香りと風味を損なわないよう作りおきはぜず、一日に何度も出汁を引いているそうです。
麺は関西らしい柔らかめでモチモチとした食感。讃岐うどんのような強いコシや固さはなく、ふんわりと喉越しが滑らかです。麺がお出汁を適度に吸い込むことで、麺とスープが分離することなく、一体感のある味わいを楽しむことができます。
主役のお揚げは肉厚でふっくらジューシー。甘めの味付けが特長的ですが決してくどくなく、薄味の出汁とよく合います。食べ進めるうちにお出汁にそのお揚げが少しずつ溶け出し、後半になるにつれてスープの味わいに深みと変化を与えてくれます。
しみじみ美味しいうどんでした。観光地ど真ん中で観光スポットともなりつつあるお店ですが、そこで看板料理を930円で提供してくれるとは嬉しい限り。私は飲みの帰りの〆の一杯としてお邪魔しましたが、出汁をきかせたセットメニューの親子丼なども美味しそう。うどんすき等の宴会メニューもあるようなので、飲み会利用も面白そう。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

居酒屋 守礼(しゅれい)/首里(那覇市)

首里城近くの住宅街にある「居酒屋 守礼(しゅれい)」。観光客が首里を訪れるのは日中が多く、夜のお店は観光地化されていない地元感に満ちています。ゆいレールの首里駅から歩いて5分ほどであり、私の推しの食堂「ななほし食堂」のすぐ近くです。
昔ながらの沖縄の雰囲気が色濃く残る味のある店構え。店内は広く100席近くあるでしょうか。地元の常連客や模合(沖縄独自の互助組織。もあい、と読む)などの宴会でよく利用されているようです。もちろんカウンター席もあって、おひとりさまでも大歓迎。
アルコールは安く、生ビールが600円にサワー類やハイボールは500円前後といったところ。17-19時はタイムセールと称して少しだけドリンクが安くなりますが、それほど値引かれるわけではなく種類も限定されるので、あまり気にしないでもよいでしょう。
お通しはミミガーのゴマ和え。豚の耳の皮を香ばしい濃厚なゴマだれで和えたひと品で、軟骨特有のコリコリとした食感を楽しみます。このクオリティのお通しが秒で出てくるだけでゴキゲンです。
店名を冠した「守礼サラダ」はいわゆる海鮮サラダであり、キャベツの千切りや水菜といったシャキシャキの生野菜の上にマグロや白身魚、サーモンなどが豪快に盛られています。量もたっぷりで、このひと皿が千円とは沖縄は豊かである。
豆腐ちゃんぷるー。硬めで崩れにくい島豆腐をモヤシやランチョンミートと共にガガガと炒めています。他店に比べて豆腐とモヤシが支配的であり、真っ白なビジュが面白い。安心感のある素朴で優しい滋味が五臓六腑に染み渡ります。
島豚ギョーザ。響きは良いのですが、これはパっとしませんでした。ブランド肉特有の脂の甘みは感じられるものの、全体としては馴染みのある居酒屋の餃子という安定感の中に収まっており、驚きよりも安心感を優先した構成と言えるでしょう。
ラフティー。皮付きの三枚肉を使用しており、箸ですっと切れるほど柔らかく仕上げられています。皮の部分はプルプルとしたコラーゲン質に変わり、口の中でとろけるような食感が楽しめます。味付けは泡盛、醤油、黒糖を用いた伝統的なスタイルで、黒糖由来のコクのある深い甘みが肉の芯まで染み込んでいます。
うちなー天ぷら盛り合わせ。なんとこれで小サイズ750円です。タネはイカ、白身魚、もずく、カボチャ。内地の天ぷらとは異なり、衣が厚くモチモチとした食感が特徴的。まるでフリッターのような食べ応えがあり腹が膨れます。ちなみにウスターソースをつけて食べるのがウチナー流です。
以上を食べ、軽く飲んでお会計は3-4千円といったところ。料理の質および量を考えれば信じがたい費用対効果です。沖縄料理はもちろんステーキや焼鳥などの肉料理も豊富であり、ピザやチャーハンまであってまさに大人のファミレス。「串屋飛猿(くしや とびざる)」と同様に、首里の底力を感じさせる酒場でした。

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ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

つきしろそば/浦添前田(沖縄)

かつて南城市つきしろという神聖な御嶽や自然豊かな環境に囲まれた地域で創業し、その後ゆいレールの延伸に伴い急速な発展を遂げている浦添市前田地区へ移転した「つきしろそば」。浦添前田駅から歩いて2-3分と、車を持たない民にとってのアクセスがグっと良くなりました。
爽やかなスカイブルーの看板の印象を引き継ぎ、店内もこざっぱりとしています。テーブル席とカウンター席がいくつか。子供向けのそばも用意されており、家族連れも大ウェルカムな芸風です。
私は看板メニューの「ニライカナイそば」を注文。トッピングが派手派手で、ソーキ、三枚肉、アーサ(あおさ)、だし巻き卵などがトッピングされた「全部のせ」のような一杯です。セミドライトマトも乗っており彩り豊か。

豚骨と野菜をじっくり煮込んだスープは、透明感がありながらも奥深いコクと野菜由来の優しい甘みが特長的。塩味の角は取れており、実にまろやかな味わいです。
麺は「亀浜製麺所」の細麺を用いており、細いながらも芯にしっかりとした強い弾力があり、パツンと歯切れの良い食感が心地よい。時間が経っても伸びにくく、豊富なトッピングをゆっくり味わっていても、最後まで麺の輪郭がぼやけません。
「じゅーしー」は昆布の風味が支配的。そのほかにも豚肉やひじき、人参といった具材の旨味がゴハンひと粒ひお粒に染み込んでいます。食感はパラっとしつつも、もっちりとした粘り気もあり、噛むほどに滋味深い味わいです。
サイドメニューに「プルドポークコロッケ」。アメリカ南部の家庭料理を採用することとなった経緯は存じ上げませんが、中には時間をかけて柔らかく煮込まれ繊維状にほぐされた豚肉がギッチギチに詰まっています。
一般的な挽肉のコロッケとは異なり、プルドポーク特有のスモーキーで甘みのある味付けと、しっかりとした肉の繊維感が楽しめるのがいいですね。

また、卓上にはオリジナルの「シークヮーサー胡椒」が用意されており、いわゆる柚子胡椒のシークヮーサー版とお考え下さい。柑橘特有の鋭く爽やかな酸味と、唐辛子のピリッとした辛味が凝縮されており、スープにこれを少量溶かすと豚骨ベースのスープの脂っこさが一瞬で引き締まり、華やかな香りが鼻に抜けていきます。
美味しかった。こうなってくるとスタンダードな「沖縄そば」を試したくなりますが、「黒バラのりそば」「プルドポークとネギのそば」や「月替わりスペシャルそば」など選択肢が山ほどあるのが困っちゃう。これは何度も通う必要がありそうです。

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むとう/松山(那覇市)

「まーちぬ家」と並んで那覇ではトップクラスに予約困難な居酒屋「むとう」。私も何度電話しても繋がらず、しびれを切らして直接訪れてみると当然に追い返され、こうなったらシャッター待ちで16時の開店と同時に凸してみたら「17:45までであれば」という条件付き運航で入店を認められました。まだ空は明るい。

県内最大の歓楽街「松山」の外れに位置し、ゆいレールの美栄橋駅からは歩いて7-8分といったところ。ちなみにメディアによっては「くいもの市場 夢島(むとう)」とも表記されており、正式名称を私は知りません。
店内はテーブル席とお座敷に加え、軒先にテラス席(?)の用意があり、トータルでは25席ほどでしょうか。席間は狭く満席時は非常に窮屈であり、また、通路をスタッフが忙しく動き回るので、あまり落ち着いて飲み食いする雰囲気ではありません。歓楽街らしい雑多な雰囲気なので、そういう店だと理解した上で訪れましょう。
酒は安く、生ビールは500円を切り、ハイボールやサワー類は400円程度。泡盛などはボトルでの注文が割安に設定されており、都度配膳する手間の分を値引いてくれているのかもしれません。
看板メニューの「まぐろぶつ」。赤身・中トロ・大トロの盛り合わせであり、ゲストの全員が注文しています。沖縄県産の非冷凍の生マグロを使用しているそうで、しっとりとした質感と雑味のない澄んだ味わいに心を奪われます。下にはモズクがたっぷりと敷かれており、このひと皿で数品を注文したかのような満足感に包まれます。
ごまカンパチ。角が立つほど身が締まった鮮度抜群のカンパチを、醤油のコクと胡麻の香ばしさがつよつよな胡麻ダレで楽しみます。たっぷりのネギや刻み海苔、海ぶどうが加わるのが嬉しい。
島豚の焼肉サラダ。香ばしく焼き上げられた島豚の脂の甘みに、甘辛く濃厚な特製ダレが絡み、豚肉のてりやきマックバーガーをサラダ化したようなテイストです。甘味の強いマヨネーズのようなまろやかさが「あ、あの味だ!」と郷愁を刺激します。
ポテサラ。一般的なポテサラに比べると粗目に挽いたテイストであり、ジャガイモのホクホク感を程よく残しつつ、玉子や肉のニュアンスも強く感じられます。

それにしても当店は提供速度がちょっぱやですねえ。これだけ多彩なメニューを用意しながら迅速な提供が可能なのは、開店前の仕込みに恐ろしく労力を割いていることに他なりません。
ホタルイカなめろう。一般的なアジなどのなめろうとは異なり、ホタルイカを丸ごと叩き込むことで、ワタ(内臓)の濃厚なコクが全体に回っているのが特長です。日本酒や泡盛との相性は抜群で、これ以上ないほど贅沢な海の珍味と言えるでしょう。
イカつなぎポン酢。沖縄県産のイカのつなぎ(ゲソやエンペラ部分?)をサッと湯通しし、キレのある酸味が感じられるポン酢で楽しみます。暑い沖縄の夜にぴったりの清涼感溢れる味わいです。
沖縄県産のカジキをキムチ仕立てで頂きます。ややもすると淡白に感じられがちなカジキの身をスパイシーなキムチダレで補強しパンチのある味わいに。これはキンキンに冷えたビールが良く合うのう。
あぐー豚の切り落とし豪快煮付け。切り落とし部位を使用しているため、赤身の旨味、脂身の甘み、コラーゲン質のプルプル感など、味わいをひと皿で楽しむことができます。そしてここからが一番重要なのですが、このひと皿が何と950円。もはや自炊、いや、スーパーで材料を買うだけよりも安くつくかもしれません。
島豆腐だし天。これはどういう料理でしょうか?揚げ出し豆腐のような調味を感じるのですがスープがあるわけではなく、程よくカラっとしているという面白いスタイルです。豆腐そのものは一般的な豆腐よりも水分が少なく大豆の味が濃厚でしっかりとした固さがあり、ガシっとした食べ応え。量も果てしなく、2人で食べて流石に腹が膨れました。
〆に「たまごサンド」。「わったー那覇めしグランプリ決定戦」でグランプリを受賞した当店の名物です。こちらはパンが素晴らしいですねえ。フワフワとした口当たりでバターの芳醇な香りが強く塩気もあって、パン単体で充分に美味しい。粗めに潰された卵のコクとマヨネーズの甘味と酸味もパンによく合う。居酒屋のメニューとは思えないクオリティの高さです。
お会計をお願いすると、サービスでマンゴースムージーをお出し頂けました。スタバのナントカフラペチーノに勝るとも劣らない味わいであり、ひんやりとした喉越しが食後の口内を爽やかにリセットしてくれます。ちなみに日によってはミニ沖縄そばが提供されることもあるそうです。
もう食えねえと気絶するほど食べ、そこそこ飲んでお会計はひとりあたり5千円。最高かよ。ネット上の口コミは賛否両論ではありますが、ネガティブな意見の殆どは人気すぎるが故の予約・混雑・待ち時間に関するものであり、人気店あるある評価のバラツキかもしれません。そもそも5千円でこれだけ楽しめるのだから、多くを求めてはいけないと私は思う。

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HATO(ハト)/初台

初台の商店街の脇道にあるフランス料理店「HATO(ハト)」。以前は「Anis(アニス)」というお店があったところですが、それぞれの店主はズっ友で今でも繋がりがあるそう。店名は帰巣本能のある鳩(ハト)のように「また来たくなるお店」を目指しているそうです。
お店は居抜きなのか、「Anis(アニス)」と殆ど変わっていないように感じました(画像は公式ウェブサイトより)。オープンキッチンを取り囲むカウンター席に加え、テーブル席も数卓あります。

野村昂也シェフは表参道の「L'AS」でスーシェフを務めた方で、なるほどコース料理にペアリングを付けて1.4万円程度という価格設定についても納得。やっぱり師匠が偉大だとそれよりも高い値付けで始めるには気が引けるのかもしれません。
ペアリングは料理の意図をきちんと汲み取って、限られた予算の中から上手く組み立てているように感じました。きちんと美味しい自然派ワインを見つけて来るセンスがいいですね。ただ、ワインの総量が全く少ないので、大盛プランなどもあれば嬉しいなあと思いました。
アミューズにマカロン。中には里芋のクリーム(?)が挟まっており、特有のねっとりとした粘り気と土の香りが乳製品のコクと合わさります。白和えみたいな味わいで面白い。
スペシャリテの「鳩とアニスの春巻き」。パリッと揚がった薄皮の中に赤ワインでじっくりと煮込まれた鳩肉、ならびに飴色になるまで炒められた玉ねぎが組み込まれています。八角(アニス)の風味も感じられ、お洒落な中華料理のような味わいです。
菜の花のおひたし(?)にバイガイなどなど。菜の花のほろ苦さと青々しい香りが舌を覚醒させ、バイガイの磯の旨みと弾力ある食感が寄り添います。ソースは卵黄にフキノトウを用いているそうで、フキノトウ特有の鮮烈な香りと苦味が加わることで重たくなりすぎないのがいいですね。
自家製フォカッチャ。一般的なイタリアンのものとは異なりフワフワとした口当たりが特長的。肌理が細かく甘味も強いため、ケーキのような印象を抱きました。
色んな根菜のおじやにホタルイカをトッピング。これは普通に美味しいのですが、果たしてフランス料理なのかなあというお気持ちです。料理研究家のレシピのような方向性であり、敢えてフランス料理店で食べる必要はないよなあというお気持ちです。
気を取り直してイトヨリダイ。身は厚くしっとりとした仕上がりで、和食の煮魚のようなテクスチャーを感じます。下に敷かれた千切りのキャベツは、魚の脂を優しく受け止めつつ、シャキシャキとした食感でリズムを生みます。ソースは新玉ねぎの持つピュアな甘みを活かし、そこにレモンとハーブの爽快な香りをレイヤードしています。
メインは宮崎県のブランド豚「まるみ豚」のモモ肉のロースト。こちらもしっとりとした仕上げでありしっとり番長です。付け合わせのチコリのほろ苦さが脂をきれいにリセットし、りんごの蜜っぽい甘みと酸が肉の旨みを引き立てる脇役として機能しています。
デザートへの橋渡しとなるマスカルポーネ。ラベンダー推しの蜂の蜜は本当にラベンダー風味で面白い。仕上げの上質なオリーブオイルも名脇役で、チーズのコクをより多層的なものへと変化させています。
デザートはアイスクリームにクレームブリュレ。こちらのアイスクリームにもラベンダーの風味を引き継いでおり、清涼感あふれる香りが印象的。対照的にクレームブリュレはクラシックな味覚であり、薄く焦がされたキャラメル層の下には卵黄の濃厚でとろけるようなカスタードが続きます。   
紅茶を楽しんでフィニッシュ。ごちそうさまでした。以上を食べ、少ない量のペアリングを合わせてお会計はひとりあたり1.4万円ほど。質と量を考えれば悪くない費用対効果であり、なるほど「L'AS」っぽい印象を抱きました。

ただ、値付けが安いからか、若いカップルが頑張ってお誕生日祝いで来ている一方でリーマンたちが普通に飲み会使いしていたりと、客層が安定していないような印象を受けました。加えてこの価格設定だと食材にお金をかけることができず丁寧な仕事ばかりが求められるようになり、スタッフみんなが疲弊しちゃわないかなあと勝手に心配してしまう。上手く持続可能な業態に転換できると良いのだけれど。

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日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。