高級レストラン"また行きたい"偏差値【2025年最新版】

  • フレンチ イタリアン 中韓焼肉 和食 その他 
  • 私の主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の優劣ではありません。


【保存版】高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

アピアチェーレ(apiacere)/牧志(那覇)

パラダイス通りに位置するイタリアン「アピアチェーレ(apiacere)」。国際通りはホテルJALシティ那覇の裏手に位置します。ちなみに「パラダイス通り」は正式には「ニューパラダイス通り」と呼ぶそうで、戦後「ニューパラダイス」という名前のダンスホールがあったことに由来します。これ豆な。
店内はカウンターに3-4席とテーブルがいくつか。シェフのワンオペであり、店名の「apiacere(気まぐれ)」の通り、食材の好みやお腹の減り具合などを相談しながら、その日の料理を決めていきます。
グラスワインは700円~と親しみやすいラインナップ。ワインについても好みを伝えればグラスワインとしてボトルを開けてくれます。酒飲みに優しい店です。
前菜の盛り合わせ。その日の美味しいところを色々と盛り込んでくれて嬉しい。軽めの白ワインが捗ります。
フリットも食材は固定化されておらず、この時はキスにズッキーニにインゲンに空豆。サクッとした衣で素材の風味が引き立ち、調味なシンプルな塩味ながらワインとの相性が見事です。
この日の手打ちパスタはカバティエッリ。もちっとした食感と素朴な小麦の風味が特長的で、たっぷりの魚介と共に楽しみます。貝類の旨味と良く合い、シンプルながら奥深い味わいです。
シマダコの煮込み。柔らかく煮込まれたタコは噛むほどに旨味が溢れ、トマトの甘酸っぱさが絡みます。これはワインの最高のお供だなあ。こういうツマミを自宅の冷蔵庫に常備したい。
お腹の膨れ度合いを伝えると、お肉は少量でご用意頂けました。エゾジカの赤身の鉄っぽいニュアンスと赤ワインとの調和が堪らない。深い旨味とほのかな野性味も心地よく、お腹ぽんぽんでフィニッシュです。
以上を食べ、けっこう飲んでお会計はひとりあたり1万円ほどとリーズナブル。何よりゲストの要望を聞きながら自由自在に対応してくれるのが素晴らしいですね。近くのゲストの注文状況に「あ、それ私も食べたい」と乗っかることも可能であり、セレンディピティに満ちたレストランでした。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
イタリア20州の地方料理を、その背景と共に解説したマニアックな本。日本におけるイタリア風料理本とは一線を画す本気度。各州の気候や風土、食文化、伝統料理、特産物にまで言及しているのが素晴らしい。イタリア料理好きであれば一家に一冊、辞書的にどうぞ。

Nancy-南希-(ナンシー)/目黒

目黒駅前の魔窟「サンフェリスタ目黒」の地下1階に入居する「Nancy-南希-(ナンシー)」。目黒界隈で勢いを増す株式会社ジリオンの経営であり、同じフロアには「酒場シナトラ」も入居します(写真は食べログ公式ページより)。
当店はカウンター席の立ち飲み中華というコンセプト。「サンフェリスタ目黒」におけるハシゴ酒の文化に最適化されたビジネスモデルかもしれません。ネットから予約も可能ですが、皆、フラリと立ち寄って来るゲストが殆どで、詰めれば何とか入れるでしょうという使い勝手の良さがあります。
生ビールは600円と、このあたりの飲み屋としては悪くない価格設定です。個人的にはコエドが800円で提供されているのが嬉しい。その他、サワーやハイボール、日本酒やワインも1杯600-1,000円のレンジに落ち着いていました。
まずは「酔っ払い海老タルタル」。恐らく甘海老を紹興酒に漬け込んだものであり、ネットリと官能的な舌触り。酒に漬け込みつつ酒が進むという悪魔的なひと品です。
和牛モモ肉とハツのユッケ。和牛のモモ肉とコリッとした食感のハツが織りなす肉の旨みに、青唐辛子のピリッとした爽やかな辛さと、豆鼓の深いコクと香ばしさが溶け合います。卵黄も配され滑らかな口当たり。単なる辛さだけでなく、複雑で奥行きのある味わいです。
ロメインレタスの塩旨煮。熱を入れつつもシャキシャキとした食感が残っており、塩味ベースにした優しい旨味が溶け込んだ味わい。ロメインレタスはシーザーサラダで食べることが殆どなので、新大陸を発見した気分です。
帆立と白菜の揚げ春巻き。その名の通りの春巻きで普通に美味しいのですが、これだけで800円というのはちょっと高く感じました。もう少し課金すれば恵比寿「TiTi(ティティ)」の「ホタテ貝のゲキウマ春巻き」にありつけることを考えると、色々と思うところがあります。
鴨団子。鶏肉に比べて脂の旨味が強く、独特の風味が感じられます。そこに黒酢の独特な酸味と深みのある味わいが調和し、非常にバランスの取れた味わい。サイズも中々のものであり、これで900円というのは納得感があります。
以上を食べ、軽く飲んでお会計は5千円と少し。ひとつひとつの料理は美味しいのですが、それぞれのポーションは小さく、本気で食べれば8千円近くを要する気配。これだと恵比寿「ルポン(le pont)」自由が丘「起率礼(きりつれい)」のほうに分があるように感じてしまいます。とは言え、立地を考えればこんなものかもしれません。0次会や2次会など、サクっと飲みたい場合にちょうど良い。週末は15時から26時まで開いており、使い勝手は二重丸。

食べログ グルメブログランキング

関連ランキング:ワインバー | 目黒駅不動前駅


関連記事
目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
市や区など狭い範囲で深い情報を紹介する街ラブ本シリーズ。2015年の『目黒本』発売から約4年の年月を経て、最新版が登場!本誌は目黒に住んでいる人や働いている人に向けて、DEEPな目線で街を紹介するガイドブックです。

麺くいやまちゃん/堺東(大阪)

堺東駅から歩いて10分ほどの距離にある「麺くいやまちゃん」。2006年の開業以来、地元住民からの継続的な支持を集め、食べログでは百名店に選出されています。昼のみ営業の大人気店であり、オープン前に訪れ記帳しておくと良いでしょう。お店のすぐ隣にはコインパーキングもあります。
店内は狭くカウンターのみで10席ほどでしょうか。順番が来るとオバチャンが座席を指定してくれるので、それに沿った扉から入店しましょう。壁には著名人のサイン色紙が多数飾られており、私に口調が似ている菅田将暉もプライベートで訪れるそうです。
私は名物「かすカレーうどん」を注文。トッピングに大海老天と玉子天もお願いしたのですが、揚げたての衣がジュンとしちゃうので、別皿でお願いするべきだったかもしれません。他のゲストは皆そうしていました。人生まだまだ勉強だ。
ところで「かす」とは「油かす」のことであり、牛の腸(ホルモン)をじっくり揚げて水分や脂を飛ばした食材で、大阪を中心に関西の食文化で親しまれています。香ばしくコリコリした食感と濃厚な旨味が特長的で、スパイシーでコク深いカレースープに良く合い、うどんに深みを与えます。トッピングの大海老天は名実ともにビッグサイズであり、プリプリブッチリと食べ応え抜群。このレベルの海老天が400円で追加できるとは堺東の奇跡と言えるでしょう。
うどんは中くらいの太さであり、温かい麺だからかコシが強いというわけではなく、ツルツルと喉越しの良いタイプ。私は麺硬め原理主義者であるので、冷たいバージョンも試してみたいと感じました。玉子天は味は悪くないのですが黄身がカッチカチで気持ちしょんぼり。隣のニイチャンが食べていた卵かけゴハンのほうが美味しそうに見えました。人生まだまだ勉強だ。
サイドメニューに「とり天ミニごはん」も注文。サクサクの衣とジューシーな鶏肉が特長で、濃いめのタレが白ゴハンに沁みて美味。この料理だけスピンアウトして独立業態でもやっていけそうなクオリティです。
仕上げにカレースープにゴハンを投入しカレー雑炊をクリエイト。卓上にある揚げ玉も振りかけて背徳的な味わいに。うどんは並盛にしたのですが、もうおなかぽんぽんです。
以上を食べ、お会計は2,500円ほど。うどんランチとしては中々のお値段ですが、これは気前よく色々と注文した結果であり、普通に食べれば千円前後に落ち着くでしょう。

堺東駅は万博会場とシャトルバスで繋がっているので、万博ゲストであれば意外にアクセスの良いお店。「栄屋(さかえや)」と併せて万博穴場グルメのひとつに挙げられます。

食べログ グルメブログランキング


人気の記事
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

俺の炉ばた 恵比寿

「俺の株式会社」が運営する新業態「俺の炉ばた」がオープン。先日お邪魔した「俺のビストロ 渋谷」が素晴らしく、「俺の~」シリーズに対する見方が変わったのでコチラにもお邪魔してみることに。場所は恵比寿駅北側の飲み屋街にあり、同じビルの1階には「俺のフレンチ・イタリアン恵比寿」が入居しています。
店内は焼き場が目の前にあるカウンター席にテーブル席がいくつか。トータルでは40席近くあるのかな。客席数に比べてスタッフが多く、ゲストを待たせる場面は全くありません。加えてとても感じが良い。
焼物は炭火を使った串刺しにした食材を炭火の周りに立ててじっくりと焼き上げる「原始焼き」と網の上で直接焼き上げる「網焼き」の2つの調理法での提供。目の前でパチパチと音を立てながら焼き上がっていく様子は、視覚、嗅覚、聴覚を刺激し、食欲を一層掻き立てます。提供時は炉端焼き特有の大きなしゃもじを用いるのですが、キッチンが狭く普通にガンってぶつかっていたので、いつか事故りそうです。
生ビールはたっぷり入って800円強。「俺の~」シリーズとしては高めの価格設定ですが、周辺相場を考えれば悪くない価格設定です。ワインや日本酒も手頃で種類が豊富。このあたりはグループ全体での仕入力に因るものかもしれません。
お通し代として550円を徴収されるのですが、作り置き感マックスでパっとしません。味も見た目に準じており、第一印象が悪すぎる。2人で1,100円という計算であり、それならお通し無しで千円前後のツマミを注文したいところです。
気を取り直して「ホワイトマッシュルームと水菜のサラダ」。生のマッシュルームは瑞々しく、繊細な土の香りとほのかな甘みが特長的。一方、水菜のシャキシャキとした食感とわずかな苦みがアクセントになり、味わいに奥行きを与えます。玉ねぎの風味を感じるドレッシングもいい味だしています。
白レバ刺し。特有の臭みが少なく、とろけるような舌触りと共に上質な脂の甘みとコクが口の中に広がります。これが638円なのだから、先のお通しが手抜きであることが際立ちます。
カニクリームコロッケ。カニの量がとんでもなく、カニ味噌も含まれているのかクリームがセメント色に近い。カニの豊かな旨みと甘みが濃厚に溶け込んでおり、四捨五入するとカニです。
厚切り牛タン炭火炙り。塊を炭火でじっくりと炙っており、表面は香ばしくカリッと、内部はレア目でしっとりとした口当たり。このボリューム感で2,178円であり、そのへんの焼肉屋のタンが数枚だけで2千円も3千円もすることを考えると悪くないディールです。
キンキの一本原始焼き。炭火の遠赤外線効果でじっくりと焼き上げられており、皮目はパリッと香ばしく、中身はふっくらと仕上がっています。高級魚ならではの上質な脂の旨みが酒を呼ぶ。シンプルな塩焼きながら圧巻の旨さです。
ゴハンものとして「炙り鯖寿司」。炙りによって余分な脂を落としつつ、中はとろけるような柔らかさ。鯖本来の濃厚な旨みと上品な甘みが凝縮されています。ゴハンものといいつつ日本酒が進む逸品です。
サービスでお椀もお出し頂けました。「天恵菇(てんけいこ)」というすごくすごい椎茸 からエキスを抽出しているそうで、ほぼ調味ナシにも関わらず奥深い味わいです。
「俺の~」シリーズ定番の「からすみ蕎麦」。「銀座しまだ」で試した際にはすげえ不味かったと記憶していたのですが、当店はカラスミの質が良く、蕎麦そのものも中々の美味しさで驚きました。「俺の~」シリーズは本当に生まれ変わったのかもしれない。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり8千円程度。「俺の~」シリーズとしては高価格帯ですが、恵比寿で同クオリティの和食を楽しむことを考えればお値打ち。繰り返しますがまあまあ高級な店なので、あまり「俺の~」な店だと意識しないで訪れるほうが良いでしょう。良く飲む方は飲み放題プランでどうぞ。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
恵比寿を中心に話題店が整理されています。Kindle Unlimitedだと無料で読める。それにしては圧倒的な情報量。スマホやタブレットに忍ばせておくと出先で役立ちます。