恩納村の「ルネッサンス リゾート オキナワ」出身のシェフが開業した「割烹 錬(れん)」。一銀通りから少し入ったところに位置し、私の推しの居酒屋
「旬菜処 びいどろ」の近くです。ゆいレールの美栄橋駅または県庁前駅から歩いて7-8分といったところでしょう。
店内は厨房に沿ったL字型のカウンター席が主力であり、会食向きの個室の用意もあります(写真は食べログ公式ページより)。アルコールは周辺相場に比べると非常に高く、東京の割烹料理店と大差ありません。ビールも日本酒も高すぎて心が折れました。
まずは毛ガニ。みずみずしくしっとりとした身にカニ酢をひとくぐりさせ、毛ガニならではの凝縮された濃厚な甘みを楽しみます。いきなり日本酒案件です。
素揚げした銀杏。ほくほくと崩れ、独特のほろ苦さと穏やかな甘みを楽しみます。苦みは不快ではなく、酒の口を締める薬味として機能します。
富津から来た江戸前のオイスター。小粒ではありますがミルクのような濃厚な旨味と甘味が強い。水っぽさはなく、噛むとサクッとした身の密度が感じられます。
土瓶蒸しはマツタケとクルマエビ。お猪口に注いだ熱々の出汁を口に含むとマツタケの高貴で芳醇な香りが立ち上ります。蒸されて程よく身の締まったクルマエビも美味。飲む料理であり、噛む料理でもある。
お造り。ヒラメは薄く、淡白な甘みと繊細な歯応え。イカは透明感があり、噛むほどに甘い。マグロは赤身の酸が中心で脂に溺れません。ここでも登場のクルマエビは生ならではの濃い甘みを楽しみます。
イチヂク。種のプチプチした食感が魚介の後の口を変えていき、噛むほどにジャムのような濃さが顔を出していきます。お口直しというよりも次の焼き物へ渡すための間と言えるでしょう。
串間で海水養殖された鰻を蒲焼で。関東風なのか身はふっくらと柔らかく、口の中でほろりとほどける食感が特徴的。香ばしく焦げた醤油の香りに釣られてついつい白米が欲しくなります。
天ぷらに入ります。まずはレンコン。穴の縁まで衣が回り、中はシャキッと水分を残しています。味は淡く、わずかな甘みと土の気配が感じられます。
クルマエビ。揚げたての湯気が衣の下に閉じ込めつつ、中はレアに近い張りを残し、噛むほどに濃厚な甘みが際立ちます。
えびす南瓜。ホクホクした甘みが強く、栗に近い濃さが感じられます。糖が凝縮し、表面の香ばしさと中の蜜が同時に来る。
ししとう。青々した香りが先に立ち甘みは控えめ。油を吸いにくいので後味が軽いのがいいですね。
メゴチ。江戸前天ぷらの古典種であり、透明感のある白身にほのかな甘みがあり、皮には独特の風味が残ります。身がフワっと崩れる淡い味わいです。
〆のお食事はにぎりずし。コハダ、サバ、煮蛤、アナゴが並び、中でも煮蛤がいいですね。出汁が染みた柔らかさと貝の自然な甘みを堪能します。
大トリは干瓢の細巻きとお椀。小さな一本が握りの余韻を締め、お椀は出汁が澄み、温かい汁が胃を落ち着かせます。
以上のコース料理が22,000円で、酒やら何やらが加わってお会計はひとりあたり3万円弱。うーん、これはちょっと高杉に感じました。値段が値段なだけに当然に美味しいですが、これなら京都に行った際に同予算で臨んだ方が満足度は高い。地場の食材というよりは全国から良いものを集めるスタイルなので、旅行者ではなく沖縄在住者向けのお店なのかもしれません。

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