高級レストラン"また行きたい"偏差値【2026年最新版】

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  • 私の主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の優劣ではありません。


高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

LIAISON AZABUDAI(リエゾン アザブダイ)/麻布台ヒルズ

麻布台ヒルズの「LIAISON AZABUDAI(リエゾン アザブダイ)」。大阪のミシュラン1ツ星「LIAISON(リエゾン)」の関東初出店であり、エクステリアは(大阪の)福島の店舗のイメージを引き継いでいるようです。店名はフランス語で「つなぐ」という意味。「シャンゼリゼ (Champs-Élysées)」の「ゼ」の部分ですね。
入口は重厚な扉で中の様子が見えず入りにくいですが、店内は大きな窓から自然光が入る白を基調とした開放的な雰囲気(写真は食べログ公式ページより)。この空間をカウンターとテーブルを合わせわずか10席という極めて限定された席数で運営するのは中々に贅沢です。ところでシェフは結局どなたなのでしょう?色んなサイトを確認しましたがしょっちゅう入れ替わっており、イベントによっても変わるようで、誰が誰かよくわかりませんでした。
ワインは立地と店構えの割に控えめな価格設定です。1万円を切るボトルもあり、また、大阪が誇る「箕面ビール」が1,200円で楽しめるのは普通に安い。
まずは温かいスープで内臓を温めます。埼玉県深谷市の名産である深谷ネギに焦点を当てており、じっくりと熱を入れることでとろりと溶け出したネギの甘みが帆立の持つ上品な海の旨みと重なり合い、優しくも濃厚なコクを生み出しています。香ばしく揚げたネギのカリッとした食感のアクセントも良いですね。
ひと口サイズのタルト生地の上に展開されるのはカリフラワーのムースとアオリイカ。ねっとりと舌に絡みつくような甘みと弾力が心地よく、散らされたカラスミのコクがワインを呼ぶ。

奥のサクサクと軽やかなパイ生地の中にはイノシシが詰まっており、噛み締めるたびに野趣あふれる肉の旨みと脂の甘みが口いっぱいに広がります。紅玉のジャムのシャープな酸味も実に軽やか。
続くアミューズはピサラディエール。一般的には玉ねぎとアンチョビを用いることが多いですが、当店ではカワハギを用いて大胆にアレンジ。カワハギの肝も起用しており、フォアグラにも似た濃厚でクリーミーな旨みが全体を支配します。
グラスの中に層を成すパフェ。カツオ出汁(?)を効かせたブランマンジェや蕪のムース(?)を重ねており、また、昆布締めでネットリと旨みを増した甘エビも組み込んでおり、和の旨みが全体の味覚の土台を支えています。日本料理のニュアンスすら感じる面白いひと品でした。
白子は表面はカリッと香ばしく、中はとろけるようなムニエルに仕立てており、ナイフを入れると熱々のクリーミーな中身が溢れ出し、焦がしバターの香りと共に食欲をそそります。ソース代わりにシイタケの旨みを凝縮したデュクセル(微塵切り炒め)と大地の香り豊かな菊芋のペーストを敷いており、キノコと根菜のアーシーな風味が白子の濃厚なミルク感と抜群の相性を見せます。
トリュフとマッシュルームのリゾット。キノコの香りと味の良さは当然として、大粒のお米が美味しいですね。岐阜県産のブランド米「龍の瞳」を用いており、リゾットにしても煮崩れることなく、しっかりとした存在感とモチモチとした弾力を保ちます。
パンはシンプルな仕立てですが程よく油分のジューシーさも感じられ美味。添えられたwhipバターにはバルサミコ酢が調合されており、仄かな酸味で味覚をリセットしてくれます。
お魚料理はヒラメのブレゼ。旬のヒラメを少量の水分で蒸し煮にすることで、ふっくらと柔らかな食感に仕上げています。鮮やかな緑色のほうれん草やフキノトウの風味を活用しており、春の訪れを告げるような独特のほろ苦さが心地よい。加えてピスタチオの華やかな香りやドライトマトの凝縮された酸味と旨みも散りばめられており、ひと口ごとに異なる味の表情を見せる、複雑でモダンな構成のひと皿です。
お肉料理は合鴨。胸肉、ササミ、手羽と部位ごとの個性を活かしたコンビネーションを濃厚な赤ワインソースで楽しみます。付け合わせには、根セロリのピュレやムカゴ、クワイといった根菜類が添えられ、大地の力強さを添えています。
デザート1皿目にはたっぷりの柑橘。底には滑らかなミルクの風味を感じるブラマンジェが潜んでおり、柑橘の酸味を優しく受け止めます。全体を覆うのはカモミールの香りをきかせたゼリー状のシートであり、ハーブ由来の清涼感がさっぱりと香り高いデザートに仕上げています。
メインのデザートは文旦。丁寧にほぐされ、そのプリッとした果肉の食感と爽やかな苦味が際立ちます。そこにディルの青い香りを添え、意外な組み合わせですが、これが柑橘の爽やかさを引き立てます。サクサクのメレンゲ、ココナッツとヘーゼルナッツのコク、冷たいアイスクリーム。様々な味覚が複雑に絡み合う逸品です。
食後はコーヒーはもちろん、色んなお茶からも選ぶことができます。共に楽しむ小菓子たちも、ひとつひとつが手抜きのない完成度。シュークリームはひと口サイズながら、中のクリームが濃厚でバニラの香りが実に豊かです。

以上のコースが1.5万円で、税サに酒類を含めお会計はひとりあたり2.5万円といったところ。かなりの多皿ながらハズレなく全てが美味しいのは凄いこと。総量もたっぷりで大満足。ランチのコースは8千円~と立地を考えれば実に良心的。オススメです。

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日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。

そば専門 てだこ/浦添市仲間(沖縄)

浦添美術館すぐ近くの「そば専門 てだこ」。店名は沖縄の方言において「太陽の子(てぃだ・ぬ・ふぁ)」を意味し、浦添を拠点とした琉球王国の英祖王(えいそおう)の神号に由来します。浦添市は「てだこの都市(まち)」を自治体のブランドアイデンティティとして掲げており、当店も土地のアイデンティティを背負った存在であると言えるでしょう。
ピークタイムは常に満席の大人気店。私は行列を避けるため15時過ぎに訪れたのでスっと入店できました。それでも売り切れ仕舞いが怖く、訪れるタイミングは難しいところです。お席はカウンター席、テーブル席、座敷席の用意があり、家族連れも大歓迎なスタイルです。
私は「野菜そば」に「軟骨ソーキ」をトッピング。器が小さく一見少量に見えますが、見た目以上にたっぷりと麺が潜んでいます。豚骨ベースの白濁スープが印象的で、外観はコッテリとしていますが実際はサラっと飲み易く、クリーミーでコクがありながら優しい味わいです。博多のラーメンに近い濃厚さを持ちながらも、魚介のお出汁などの要素をブレンドすることで「沖縄そば」としてのアイデンティティを保っています。
軟骨ソーキはじっくりと煮込まれており、軟骨までゼリー状になったコラーゲン・オブ・コラーゲン。甘辛い醤油ベースの味付けがしっかりと染み込んでおり、濃厚なタレが徐々に白いスープに溶け出し、まろやかなスープにコクとパンチが加わる味変も楽しみのひとつです。ところで「野菜そば」でありつつ、そんなに野菜の主張は強く無かった。もっと野菜欲しい。
麺は自家製の手打ち生麺で、不揃いな太さとウェーブが施された独特の食感で「ラーメン二郎」の麺みたい。表面には艶やかな透明感があり、ツルツルとした滑らかな舌触りとモチモチとした弾力が心地よい。ちなみに、よもぎを練り込んだ「よもぎそば」の用意もありました。
「ギョーザ」も注文。こちらの皮も自家製で、皮が厚くモッチモチ。餡には何と三枚肉などしっかりとした豚肉が用いられておりムッキムキの食べ応え。これはギョーザというよりも、何か新しい料理に感じる。沖縄そば屋のサイドメニューの枠を超えた唯一無二の味わいです。
白濁したスープに自家製の意図された不揃い麺、三枚肉入りのギョーザなど、エッジが立ったそば屋でした。麻婆豆腐風の「トーフそば」や「納豆そば」などの変わり種もあり、何度でも通いたい楽しさがある。周囲には美術館や図書館、浦添城に浦添大公園などの観光地も点在しているので、併せて訪れると良いでしょう。

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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。

ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

天ぷら北川 (てんぷら きたがわ)/恵比寿

「サスエ前田魚店」から仕入れた極上の魚介を使用するとして耳目を集める「天ぷら北川 (てんぷら きたがわ)」。2025年オープンの新しいお店ながら、いきなりミシュランガイド東京のセレクテッドレストランに選出され話題となりました。場所はJR恵比寿駅西口から線路沿いに坂を登ったあたりに位置し、「恵比寿えんどう」のすぐ近くです。
店内は緩やかな角度のL字型(?)カウンターのみ(写真は食べログ公式ページより)。席間が狭く隣客のスマホを操作する肘がガンガン当たって腹たつのり。なお、カウンターでのマナーについてはフォーブスの連載で整理したばかりです。

村田直彦シェフは静岡県出身で、鮨屋の家系ながらラーメン店を経営したり、天ぷらをほぼ独学で学んだりと異色の経歴です。店名が「天ぷら北川 」なのは恵比寿の七不思議のひとつでしょう。
アルコールは生ビールが900円、「日光ベルジャン ホワイト」が1,400円、日本酒が1,500円~と、この手の飲食店としては悪くない価格設定です。ソムリエが関与しているようで、天ぷら店としてはワインが充実していました。

妙に店主に酒を勧めたがる客筋ですが、「お酒は好きですが仕事中は飲みません」とキッパリ断っていて実にクール。その代わりに飲む専門のヘルプのニイチャンみたいなのがいてホストクラブみたいで面白かった。
初手は銀杏。モチモチとした弾力があり、独特のほろ苦さが噛むほどに甘みへと変わります。油の熱を通すことで風味がより一層華やかに。乾杯酒のちょうど良いアテです。
車海老。こちらも酒のアテ界隈であり、まるで濃厚な海老煎餅を食べているような凝縮された旨みを楽しみます。続く胴体部分は中心部を絶妙な半生に仕上げ、甘みのピークを引き出します。軽い衣が海老の持つ水分を閉じ込め、口の中でプリッと弾ける食感を演出します。
ちなみに当店の天ぷらは160度から170度という低い温度で揚げているそうで、衣という密閉空間の中で素材を優しく蒸し上げるスタイル。紙でなくお皿に直置きするのもありそうでない試みです。
卓上調味料(?)として、天つゆ、大根おろし、レモン、塩が用意されており、いずれも気前よくお代わりを持ってきてくれます。それぞれのタネにつきオススメは提示してくれるものの、結局お好きな食べ方で何でもOKという懐の深さです。
大浦ごぼう。1年以上熟成させることでその風味をジワジワと高めており、土の力強い香りはそのままに、熟成によって生まれた複雑な甘みが加わります。繊維質がしっとりと柔らかく、実に滋味深い味わいです。
金目鯛。「サスエ前田魚店」がウロコを柔らかく仕上げてくれているそうで、ウロコの一枚一枚がパリっと香ばしい。身はふっくらとジューシーで、煮付けや刺身とはまた違う金目鯛の魅力を感じ取ることができます。
活け締めのアジ。この時期のアジは桜海老を食べて育っているそうで、身に特有の甘みと香りが宿っています。上手く言えませんが、これぞサスエといった魚のニュアンスが感じられ、悔しいが旨いと思わず唸ってしまいます。
ホワイトマッシュルーム。あえて水分をたっぷり含んだ状態で揚げており、口に含むと閉じ込められていた熱々のエキスがスープのように溢れ出し、濃厚なキノコの香りが爆発します。シンプルながらも素材の水分管理の巧みさを感じさせます。
焼津は大井川のハマグリ。衣の中に閉じ込められた濃厚なエキスが噛むと同時に弾け飛びます。火を通しすぎないことで身は硬くならず、あくまで柔らかく弾力のある歯ごたえをキープ。小ぶりではあるものの凝縮されたミネラルを感じます。
ここで油を交換。ハーフタイムショーに葛そうめん。小麦の香りと葛特有のツルリとした喉越しが同居しており、繊細な極細麺ながら独特のコシが心地よい。冷たく締められた出汁と共に頂くことで、天ぷらの余韻を綺麗に流し去ってくれます。
イワシ。皮と身の間にあるゼラチン質と脂がトロリと溶け出し、口の中でソースのように広がります。青っぽい濃厚な旨味も心地よく、家庭では絶対に楽しむことのできない味覚です。
カブ。水分量の多いカブを衣でコーティングしてじっくり加熱することで、内部でカブ自体の糖分が凝縮されています。まるで梨やメロンのような瑞々しさ。冬の根菜の王様と呼べる味わいでしょう。
活け締めのサワラ。ほどよくレアに仕上がっており、しっとりとした質感とその甘味を楽しみます。上品な脂もたっぷりで、口の中でバターのように溶けていく感覚は、天ぷらという調理法の凄みを感じさせます。
ふきのとう。春の息吹を感じさせる苦みが主役であり、揚げ油の香ばしさや衣の甘みとマッチして、大人の味覚を刺激します。この苦爽やかさはビールによく合う。
お口直しに佐渡島の糸もずく。ごくごく細く、シャキシャキとした繊細な歯応えが印象的。揚げ物の連続の中、クライマックスに向けての期待を繋いでくれます。
赤ナス。厚めにカットして揚げることで外側はサクッと、中はロトロの食感に。コンフィというかなんというか、果肉の密度の高さと甘みが感じられる瑞々しさを楽しみます。
穴子。目の前で半分に割る際のサクッという音が期待を高め、未だ表面の脂が泡立っているのが食欲を刺激します。皮目はパリッと香ばしく、中の身は雪のように白くホクホク。ボリュームがありながらも決して重たさを感じさせません。これが、天ぷらだ。
〆のお食事はかき揚げの天丼。タネはカマスとレンコンで、カマスの身のふっくら感と、レンコンのシャキシャキ、そして衣のサクサクという三重奏が楽しめます。甘辛いタレを湛えた衣が炊き立てのゴハンに絡まり、最後の一口まで箸が止まらない、構成力の高い天丼です。
デザートにミルクのアイスと柿。柿のねっとりとした甘みと、アイスの冷たさが、食事の熱を穏やかに鎮めてくれます。

以上のコースが2.5万円ほどで、軽く飲んでひとりあたりの支払金額は3万円ほど。「サスエ前田魚店」の存在感はもちろんのこと、カラッと揚げる江戸前天ぷらとは異なる低温でじっくり揚げスタイルが記憶に残りました。店主は一時期「てんぷら近藤」でも学んだそうですが、あそこなんかより当店のほうが全然美味しい。というか北川って誰なんだよマジで。

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天ぷらって本当に難しい調理ですよね。液体に具材を放り込んで水分を抜いていくという矛盾。料理の中で、最も技量が要求される料理だと思います。

てんぷら近藤の主人の技術を惜しみなく大公開。天ぷらは職人芸ではなくサイエンスだと唸ってしまうほど、理論的に記述された名著です。スペシャリテのさつまいもの天ぷらの揚げ方までしっかりと記述されています。季節ごとのタネも整理されており、家庭でも役立つでしょう。