高級レストラン"また行きたい"偏差値【2023年1月最新版】

  • フレンチ イタリアン 中韓焼肉 和食 その他 
  • アルファベット表記は海外
  • 私の主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の優劣ではありません。
  • 閉店分を削除するなどメンテしました(2021年2月)。過去版はコチラ


【保存版】高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

バンコク/六本木

六本木三丁目の裏路地にある「バンコク」。開業は1983年であり、東京で2番目に歴史のあるタイ料理店です(1番は有楽町の「チェンマイ」)。
オープン直後にお邪魔したのでポールポジションを獲得することができました。それでも5分もすれば近隣の勤め人の昼食で7割方埋まり、人気のほどが伺えます。
注文してものの数分でランチセットが到着しました。このスピード感は是非「みもっと」にも学んでいただきたいところです。
ランチセットは一律千円で、私が選択したのは「鶏ご飯」。いわゆるタイ風チキンライスの「カオマンガイ」でしょうか。ドーンとでっかい蒸し鶏が特徴的で、200グラム以上はありそうです。
基本的にアッサリとした味付けなのですが、脇に添えられたイケナイ調味料を注ぐと途端にメリハリが出始めます。仄かに辛く、ひとつひとつの毛穴が自然と開いていくのがわかります。
+100円で追加できる「トムヤムヌードル」。いわゆるトムヤンクン風のスープを米麺で頂きます。コクは乏しくフラットな味わいですが、100円なので文句を言ってはいけません。
ちなみにお食事の他、ミニサラダにスープ、タピオカミルクもセットに付随します。六本木でこれだけ色々ついて千円ポッキリというのは大変お値打ちと言えるでしょう。
ランチセットのメニューは6種あり、追加100円のメニューも4種あって、近所に住んでいれば確実に全種類制覇を目指すことでしょう。100円メニューを2-3個追加するのもアリなんかな?夜は夜で飲み放題付き5千円コースなどもあり、会社の飲み会などにも活躍すること間違いなし。次回は夜にお邪魔してみたいと思います。

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六本木は難しい街です。おっと思えるリーズナブルな店から、高くてギラギラしてるだけのハリボテのようなお店も多い。私が好きなお店は下記の通りです。
レストランの在り方に迫るというよりは、六本木の今にクローズアップした特集。ラグジュアリーで儚い夜の街へと誘うガイドブック。紙媒体は売り切れちゃうのでお早めに。

こきち/富士見町(広島)

ヒルトン広島の裏手の路地にある「こきち」。観光客向けの行列店ではなく、地元民が行きつけとする昔ながらのお好み焼き屋です。予約などは特に不要で、パっと立ち寄ってサっと食べるというラーメン屋的な使い方も可能です。
店内は入って右手が鉄板とカウンター席で、左手が小上がりとなっています。鉄板にも2パターンあって、手前がガンガン調理する鉄板で、奥が食べるための保温用(?)の鉄板という誂えです。
アルコールはいずれも1杯500円前後と良心的。お好み焼きだけでなくツマミのメニューも豊富なので、ダラダラとした飲みにも使えるかもしれません。
我々もツマミとして広島名物「コウネ」の塩焼きを注文。「コウネ」とは両前脚の間にあたる部位であり、一般的には「ブリスケ」と呼ばれています。ご覧の通り脂身の多い肉を薄くスライスして鉄板で焼いた料理であり、不味くはありませんが、美味しくもありません。量も少なく、これで750円は高いなあ。
「海鮮コンビ焼き」の「そば」。薄いクレープ状の生地に玉子焼き、キャベツ、気持ちばかりの魚介類が含まれていますが、四捨五入すれば「そば」です。加えてその「そば」は仕入れ品であるため、料理としてのクリエティビティは感じられませんでした。
「こきち焼き」の「うどん」。薄いクレープ状の記事に玉子焼き、キャベツ、気持ちばかりのイカ天が含まれていますが、四捨五入すれば「うどん」です。加えてその「うどん」は仕入れ品であるため、料理としてのクリエティビティは感じられませんでした。
また、当店に限った話ではありませんが、広島のお好み焼きはそれぞれの具材に一体感が無く、調味の殆どを仕入れ品のソースに頼っているため、わざわざお店で食べるほどのものかなあというお気持ちがあります。もちろん私は広島のお好み焼きを食べた経験に乏しく完全な素人なので、「ココに行けば考え方が変わる!」みたいなお店があれば教えて下さい。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

鮨 かわしま/橿原神宮前(奈良)

奈良は橿原神宮前駅から歩いて7-8分の場所にある「鮨 かわしま」。ミシュラン1ツ星。なのですが、カジュアルな焼鳥屋のお隣に凛としたファサードを抱えており、世にも不思議なコンビネーションです。土地柄か駐車場も用意されています。
店内は現代美術館のようにスッキリとしており、間接照明が目に優しい。カウンターは柔らかい材木を用いているとのことで当然にスマホ置きは厳禁。腕時計の向けの座布団まで用意されます。
アルコールは安く、瓶ビールが650円に日本酒は1合千円前後だった気がします(サービス料は別途8%)。キューブ状の木材にメニューが彫り付けられているのが面白い。安易に価格変更はしないとの決意めいたものを感じました。
まずはスープから。キンメダイを焼き浸しにしたエキスとシイタケの旨味を合体させ、海苔の風味を聞かせました。シイタケの風味が思いのほか強く中華料理のようなニュアンスを感じます。
蒸し物はエゾアワビ。アワビの美味しさは当然として、ゴボウのふくよかな香りがアワビの味覚を補強します。
毛ガニとチーズ。チーズは「飛鳥の蘇」という古代のチーズの復刻版であり、当店の近所で作っているとのこと。毛ガニの旨味とチーズの旨味でチビチビ日本酒をやりましょう。
スペシャリテの白子のパテ。マフグの白子の水分を抜いてパテ状態にし、ふりかけ状のカラスミを散らします。先のカニチーズと共に酒のツマミにピッタリです。
ノドグロの小丼。当店のにぎりの原則は赤酢なのですが、こちらは白ごはんで食べた方が合うとのこと。のどぐろの潤沢な脂を白米がキッチリと受け止めます。
にぎりはコハダから。お酢の骨格のある酸味がピっと締まって思わず背筋が伸びる開幕戦です。
シロアマダイ。ムッチリと弾力のある個体であり、白身魚ながら赤身肉を思わせる迫力です。
ちなみに当店のにぎりにはワサビがが仕込まれておらず、必要に応じてセルフでつまむというスタイル。もちろん意図があってのことでしょうが、どうにもスーパーのパック寿司を惹起させる流れであり、私は好きじゃありません。ガリもおかわりはNG。クセつよつよの鮨屋です。
サヨリ。綺麗な流れの味わいです。
剣先イカには塩ウニが仕込まれており、調味は無くともウニの塩気でイカの甘味を溶きほぐすスタイルです。
アカガイはややクセがありますが味の強さと見るむきもあり、タフな味わいです。
アカガイのヒモの部分はお酒のアテとして頂きます。基本的に酒を飲むことを前提の流れであり、シェフは酒飲みと見た。
ホッキ貝も幾分かの臭みが感じられ、つまるところ私は貝の独特の風味があまり好きではないのかもしれません。
トリガイはツマミで。ウニが山ほどトッピングされており、要するにウニです。美味しくないわけがありません。
続いて手巻き、というかハーフパイプ状の陶器に置かれて出されます。口の小さい方は大盛りのまま手渡しされても困ることが多いと思うので、このように少しづつ崩しながら食べることができるのは良いアイデアでしょう。
マグロは血合いギシの部分から。旨味が凝縮しておりストレートな美味しさです。
間髪入れずハラミ。一転して脂の強い部位であり、トロリとした甘味に思わず笑みがこぼれます。
海苔でサラリと巻いてヅケ用のタレを軽く塗って頂きます。マグロの酸味と海苔の磯の香りが上手く調和しました。
甘エビ。エビそのものの美味しさはさることながら、頭の部分を焼いて潰してどないかしたものを調味に用いており、鮨ながらビスクのようなパンチを感じるひと品です。
カツオはバリっと焼いて風味付け。美味しいのですが、ここのところスーパースター続きだったので陰に隠れてしまった感もあります。もっと序盤で食べたほうが良かったのかもしれません。
茶碗蒸しには冒頭の毛ガニのカニミソとホタルイカ。茶碗蒸しの部分どこ行ったというほどのツマミ感であり、ここまで酒の進む茶碗蒸しは中々ないでしょう。
シマアジ。しっとりとした旨味がのっており、歯ごたえも充分。
ニシンは風味がギッタギタに強烈であり、ひと口食べて旨いと感じられる味覚です。
ハマグリ。特大サイズで口いっぱいに頬張れるのが嬉しい。ただ、意図してなのかどうなのか供出温度がかなり低く、個人的にはホッコリとした温度で供出されたほうが楽しめた気がします。
アナゴは丁寧に炊かれており、ホッコリとした口当たり。サイズ感は小さめですが、ひと口でイージーに味わえるあたり、このぐらいの大きさが適正なのかもしれません。
マグロを色々と巻いたん。シャリよりもマグロのほうが多いという贅沢な仕様であり、四捨五入するとマグロです。文句なしに美味しい。
玉子は芝エビや大和芋がたっぷりと組み込まれ私の好きなタイプ。ジュブジュブとジューシーな舌ざわり。
水物は奈良が誇るブランド苺の「古都華(ことか)」。糖度は非常に高いのですが気品のある甘味であり、ひと粒で100メートルは走れそうな味わいです。
蕎麦茶で〆てごちそうさまでした。

以上を食べ、お酒をそこそこ飲んでお会計はひとりあたり3万円弱といったところ。橿原市での食事としては非常に高価な夕食ですが、東京の鮨屋と比べれば全く割安であり、その質は東京の有名店と遜色ありません。

他方、魚介類は全国から取っており(海なし県だから当たり前だけど)、ある意味では今風にフォーマット化された鮨にも感じました。それでも奈良県にはきちんとした鮨屋が少ないので当店は稀有であり貴重な存在と言えるでしょう。

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関連ランキング:寿司 | 橿原神宮前駅


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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。