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かつ乃屋(かつのや) 那覇メインプレイス店/おもろまち

サンエー那覇メインプレイス1階レストラン街に入居する「かつ乃屋」。「和風亭」や「珈琲待夢」などと同じく、サンエー自身が開発・運営している完全直営飲食店にあたるトンカツ専門店です。場面で待ち順列が生じますが、店頭で整理券を発行する仕組みであり行列するストレスはありません。また、通し営業なのでピークを外せばすぐに入店できるでしょう。
店内は広く、テーブル席やボックスシート、小上がり席が用意されています。配膳用ネコ型ロボットを活用するなど昨今のファミレス的なオペレーション。テイクアウトのお弁当メニューも豊富で、持ち帰り族も結構多く見受けられました。
私はランチタイムのロースカツと大海老フライのセットを注文しました。メインの揚げ物に加え、キャベツの千切りに五穀米、豚汁にお漬物が付いて1,770円です。キャベツの千切りには胡麻ドレッシングのほか沖縄の食習慣に根ざしたコブサラダドレッシングも用意されます。
主役のロースカツと大海老フライ。沖縄のトンカツは薄切りの豚肉を叩いて伸ばし、きめ細かいパン粉で平たく揚げることが多いのですが、当店は内地と同様の肉厚なカットを採用しています。粗挽きの生パン粉を立たせたサクサクとした衣の食感と、余熱で適度に火を通すジューシーな揚げ上がりは、沖縄のマーケットにおける重要な差別化要因と言えるでしょう。
ゴハンは白米か五穀米かを選択することができ、私は五穀米を選択。兵庫県但馬地域におけるブランド米(?)の「コウノトリ育むお米」が採用されているそうです。タブレットでの注文時に大盛が無料だったので浮かれていたのですが、そもそもゴハンはおかわり無料だと食後に知りました。
豚汁は豚汁は端材を活用した簡便なものではなく、大ぶりな豚肉や各種根菜が煮込まれた本格派。こちらもおかわり無料だと食後に知りました。チーン。ちなみに幾許かの追加料金で豚汁を「ミニ沖縄そば」に変更することも可能です。
以上のセットが1,770円。沖縄にもインフレの波が押し寄せ、ちょっとした麺類であっても1,500円をゆうに超えることを考えれば実にお値打ち。内地風のシステマティックなトンカツが恋しくなった際に是非どうぞ。

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私は「とんかつ」という料理をそれほど好みません。だって、豚肉を脂で揚げるだけじゃないですか。それなのに、行列するは調理に時間がかかるわ結構高いわで、積極的に取り組もうとしないのです。したがって、私は物凄く「とんかつ」ならびに「とんかつ屋」について、検察官のようにシビアに評価しています。思い入れが無い分、信憑性は高いかもしれません。

トンカツだけでなく揚げ物全般について注力した興味深い本。トンカツを単なる洋食系の揚げ物から偉大なごちそうへと昇華させる秘訣が惜しみなく紹介されています。写真を眺めているだけで腹が鳴る。

わかまつ食堂/若狭(那覇市)

国道58号松山交差点から海側へ、若狭交差点手前に位置する「わかまつ食堂」。名称に「食堂」を冠しているものの、実態はフレンチやイタリアンを軸に提供するモダンダイニングです。海鮮居酒屋「浜焼太郎(はまやきたろう)」の斜向かいあたりに位置します。
店内は厨房に面したカウンター席に加え、テーブル席も結構あります。ゆいレールの駅からは少し離れているからか観光客が少なく、地元感溢れる客層です。カウンターには寿司屋のネタケースっぽいのがあり、以前はそうだったのかしら。
オリオン生は490円と安い。私は贅沢して上級ラインの「75BEER」でお願いしましたが、それでも650円です。ワインはグラスで800円程度~、ボトルも5千円を切るものが多く、気持ち良く飲み進めることができます。
まずはマグロのカルパッチョ。県産のカジキマグロを用いており、澄んだ淡白さと穏やかな脂の甘みが舌先で心地よくほどけます。薄切りながらもしっとりと吸い付くような身質に上質なオリーブオイルが絡み、スターターにふさわしい味わいです。
県産野菜の農園サラダ。島野菜をはじめとする色とりどりの県産野菜が山盛りに盛られ、噛むたびにパリッとした瑞々しい弾力と、力強い大地のほろ苦さや自然な甘みが弾けます。その上から惜しみなく削り落とされたハードチーズが濃厚なコクと塩気を主張し、ただの生野菜で終わりません。
パテドカンパーニュ。こちらも県産豚を起用しており、その力強い赤身の旨味と上質な脂の甘みが凝縮され、しっとりと滑らかな舌触りでほどけていきます。フォアも含まれているのか鉄の気配も感じられ、舌の奥に甘苦いコクとして沈みます。
〆のパスタはボロネーゼ。沖縄を代表するブランド牛「もとぶ牛」の粗挽き肉から染み出す芳醇で甘みのある脂と濃密な赤身の旨味がソース全体を贅沢に支配しています。これを受け止めるのは力強いコシとモチモチとした噛みごたえを持つ極太麺。パスタとしての充足感に満ちた味わいです。
以上を食べ、軽く飲んでお会計は5-6千円といったところ。東京の同等のレストランと比べて極めてお値打ちな価格設定。食材も県産のものを中心に組み立てており、県外客にとって胸熱なラインナップ。次回はグループで訪れ、じっくり焼いた肉塊なども試してみたいと思います。

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サウザンステーキ 栄町店(Thousand Steak)/大道(那覇市)

沖縄独自のステーキ文化を支える「サウザンステーキ 栄町店(Thousand Steak)」。南方の、ではなく1,000すなわち「千円ステーキ」で名を馳せた低価格ステーキ専門店です。那覇の飲み屋街・栄町にあり、安里駅出口から歩いて5分程とアクセス至便。本通りから少し脇道に入った場所にあり、全面ガラス張りで、周りが暗い中でこの角だけ異様に明るく目立ちます。
店内はカウンターのみで10席ほど。コの字型のカウンターで、吉野家やすき家のようなレイアウトになっており、向かい合う形で5席ずつ、真ん中の通路を店員が行き来しながら配膳するスタイルです。冷房が機能していないのかとにかく暑く、外国人スタッフにそう告げると、ニコニコとした笑顔が返ってくるだけでした。また、一般的な日本人の衛生観念と異なるシーンが多々見受けられ、食事の前から食欲が失せて来る。
私はスープとサラダとミニタコライスが付く「サウザンステーキセット」を注文。1,780円です。スープは沖縄の老舗ステーキハウスに共通する伝統的な黄色いポタージュスープの風味を踏襲しており、私の好きなタイプではありません。サラダには親の仇のようにドレッシングがかかっており、ドレッシングの味しかしませんでした。
「サウザンステーキセット」のステーキは110グラム。使用されているのは赤身の牛ランプ肉で、噛み応えのある食感が特徴的。見た目は硬そうな印象を与えますが、実際に食べるとしっかり硬い。とは言え千円台で楽しむことができるステーキという意味では悪くありません。
卓上には沢山のソースや薬味が用意されています。BBQ風味でジャンクかつ濃厚なオリジナルステーキソースは強い満足感を与える一方、醤油ベースに玉ねぎの甘みと適度な酸味を加えた和風オニオンソースは肉本来の旨味を引き立てます。これらに加え、沖縄伝統の酸味が強いA1ソース、醤油、おろしニンニク、ワサビなどが常備されており、複数の味覚展開を楽しめる設計となっています。
ミニタコライスは全然ミニではありませんが、その殆どがライスなので、コアな部分はやはりミニです。一般的なタコライスの味覚を期待するのではなく、ステーキのセットとして付随するライスにタコミートやチーズがチョロチョロと乗っている程度と捉えましょう。
以上を食べて1,780円。一番安いステーキのセットは1,480円で店名のコンセプトからは乖離がありますが、昨今の物価高を考えれば、まあ、こんなものでしょう。それよりもスタッフ全員が外国人で、私の知らない言語でずっと話し込んでいるのが気になりました。日本に居るのに日本人の居心地が悪いお店でした。

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割烹 錬(れん)/牧志(那覇市)

恩納村の「ルネッサンス リゾート オキナワ」出身のシェフが開業した「割烹 錬(れん)」。一銀通りから少し入ったところに位置し、私の推しの居酒屋「旬菜処 びいどろ」の近くです。ゆいレールの美栄橋駅または県庁前駅から歩いて7-8分といったところでしょう。
店内は厨房に沿ったL字型のカウンター席が主力であり、会食向きの個室の用意もあります(写真は食べログ公式ページより)。アルコールは周辺相場に比べると非常に高く、東京の割烹料理店と大差ありません。ビールも日本酒も高すぎて心が折れました。
まずは毛ガニ。みずみずしくしっとりとした身にカニ酢をひとくぐりさせ、毛ガニならではの凝縮された濃厚な甘みを楽しみます。いきなり日本酒案件です。
素揚げした銀杏。ほくほくと崩れ、独特のほろ苦さと穏やかな甘みを楽しみます。苦みは不快ではなく、酒の口を締める薬味として機能します。
富津から来た江戸前のオイスター。小粒ではありますがミルクのような濃厚な旨味と甘味が強い。水っぽさはなく、噛むとサクッとした身の密度が感じられます。
宮崎の飛来幸鶏(ひらこどり)をつくねで頂くのですが、やや冷凍焼けしたようなニュアンスが感じられ残念。西麻布にある養鶏場直営の「焼鶏ひらこ」で食べた記憶とついつい比べてしまいます。
土瓶蒸しはマツタケとクルマエビ。お猪口に注いだ熱々の出汁を口に含むとマツタケの高貴で芳醇な香りが立ち上ります。蒸されて程よく身の締まったクルマエビも美味。飲む料理であり、噛む料理でもある。
お造り。ヒラメは薄く、淡白な甘みと繊細な歯応え。イカは透明感があり、噛むほどに甘い。マグロは赤身の酸が中心で脂に溺れません。ここでも登場のクルマエビは生ならではの濃い甘みを楽しみます。
イチヂク。種のプチプチした食感が魚介の後の口を変えていき、噛むほどにジャムのような濃さが顔を出していきます。お口直しというよりも次の焼き物へ渡すための間と言えるでしょう。
串間で海水養殖された鰻を蒲焼で。関東風なのか身はふっくらと柔らかく、口の中でほろりとほどける食感が特徴的。香ばしく焦げた醤油の香りに釣られてついつい白米が欲しくなります。
天ぷらに入ります。まずはレンコン。穴の縁まで衣が回り、中はシャキッと水分を残しています。味は淡く、わずかな甘みと土の気配が感じられます。
クルマエビ。揚げたての湯気が衣の下に閉じ込めつつ、中はレアに近い張りを残し、噛むほどに濃厚な甘みが際立ちます。
えびす南瓜。ホクホクした甘みが強く、栗に近い濃さが感じられます。糖が凝縮し、表面の香ばしさと中の蜜が同時に来る。
ししとう。青々した香りが先に立ち甘みは控えめ。油を吸いにくいので後味が軽いのがいいですね。
メゴチ。江戸前天ぷらの古典種であり、透明感のある白身にほのかな甘みがあり、皮には独特の風味が残ります。身がフワっと崩れる淡い味わいです。
〆のお食事はにぎりずし。コハダ、サバ、煮蛤、アナゴが並び、中でも煮蛤がいいですね。出汁が染みた柔らかさと貝の自然な甘みを堪能します。
大トリは干瓢の細巻きとお椀。小さな一本が握りの余韻を締め、お椀は出汁が澄み、温かい汁が胃を落ち着かせます。
以上のコース料理が22,000円で、酒やら何やらが加わってお会計はひとりあたり3万円弱。うーん、これはちょっと高杉に感じました。値段が値段なだけに当然に美味しいですが、これなら京都に行った際に同予算で臨んだ方が満足度は高い。地場の食材というよりは全国から良いものを集めるスタイルなので、旅行者ではなく沖縄在住者向けのお店なのかもしれません。

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日本料理は支払金額が高くなりがち。「飲んで食べて1万円ぐらいでオススメの日本料理ない?」みたいなことを聞かれると、1万円で良い日本料理なんてありませんよ、と答えるようにしているのですが、「お前は感覚がズレている」となぜか非難されるのが心外。ほんとだから。そんな中でもバランス良く感じたお店は下記の通りです。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

くろぎのおかず [ 黒木 純 ]
価格:1,650円(税込、送料無料) (2024/1/20時点)

黒木純さんの著作。「そんなのつくれねーよ」と突っ込みたくなる奇をてらったレシピ本とは異なり、家庭で食べる、誰でも知っている「おかず」に集中特化した読み応えのある本です。トウモロコシご飯の造り方も惜しみなく公開中。彼がここにまで至るストーリーが描かれたエッセイも魅力的。

Cafe Clap(カフェクラップ)/おもろまち(那覇市)

2025年末にオープンした「Cafe Clap(カフェクラップ)」。那覇メインプレイスや新都心公園のすぐ近くにあり便利なのですが、雑居ビル2階にあり外から状況が把握できないため、程よい隠れ家感もあります。
店内は思いのほか広く、厨房との仕切りがないためドーンとした開放感があります。 打ちっぱなしのコンクリート壁面と温かみのある木製テーブルが調和しており、部室のような居心地の良さがある。
私は1,100円の「本日のパスタ」に追加のセットで600円のサラダを付けてもらったのですが、なるほど値段相応のサイズ感。焼いたサーモンなど、実質的にはシャケ弁である。
「本日のパスタ」はトマトベースのソースにナスとベーコン。いわゆるカフェめしのパスタといった風情であり、カフェめしのパスタの味がしました。
カフェと名乗っている通り、ガチの食事というよりはカフェ使いのゲストが多く、勉強・読書・PC作業に最適とお店自身もアピールしています。スタバやタリーズなどの周辺のカフェは混雑が常態化しているので、知っておくと便利なお店です。

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