バーチョ・ディ・ジュリエッタ(Bacio di Giulietta)/恵比寿

恵比寿ガーデンプレイスの奥、ウェスティンの手前にある「バーチョ・ディ・ジュリエッタ(Bacio di Giulietta)」。店名はややこしいですが、あの「壁の穴」が手掛けるトラットリアです。
ちょうど良い気候だったのでテラス席にピットイン。ランチセットにはドリンクが1杯つき、なんとビールやワインも選択OKです。ただしこの日は小池禁酒法だったので私はノンアルコールビール、連れはノンアルコールワイン。ノンアルコールワインってのは要するにジュースですね。ひと口もらいましたがすげえ甘かった。
パスタセットにはサラダとパンが付きます。いわゆるランチセットのサラダとパンであり、定番のサラダとパンでした。
連れが選んだ「イベリコ豚ベーコンのカルボナーラ・スパゲッティ」。ひと口頂きましたが、まあ、ファミレスで食べるパスタとそう大差ありません。イベリコ豚なんてややこしいことをせず、そのコストを麺と卵にかければ良いのに。
私はピッツァの「ビアンケッティ」を選択。日本風にアレンジされたシラスのピザですが、こちらもまあ、ファミレス味です。公式ウェブサイトには「モチモチ感には欠かすことのできないナポリの小麦粉(中略)の持つ力、味と香りをお楽しみください」とありましたが、ナポリピッツァのように生地を味わうベクトルは感じられませんでした。
しかしながら、雰囲気の良いテラス席でビールにピッツァ1枚を食べて1,500円というのはリーズナブル。値段からは考えられないほど良くできた世界観。夜は飲み放題付きで5千円のコースなどもあるようなので、会社の飲み会などにも良いかもしれません。

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恵比寿を中心に話題店が整理されています。Kindle Unlimitedだと無料で読める。それにしては圧倒的な情報量。スマホやタブレットに忍ばせておくと出先で役立ちます。

鮨いずみ/高岳(名古屋)

三河の地魚を中心に取り扱う「鮨いずみ」。東京の方にはあまり名は知られていませんが、食べログでは百名店に選出されています。
入店してガックリ。他のお客は全てが同伴スタイルもしくは女子がセミプロ~ハイアマチュア路線であり、誰も真面目に鮨を食べに来ていないように私の目には映りました。なるほどそういうお店でしたか。

洙田幸隆シェフはお父様も鮨職人。大阪は北新地での修行を皮切りに、29歳という若さで当店の付け場を任されています。
まずはホタテ。最初の第一歩としてはボリュームがあってモリモリ食べれて私嬉しい。少し甘めのソースが印象的。
お造りはカツオにヒラメ。カツオは密度が高く重量級の味わい。他方、ヒラメはじっとりとした旨味があって美味。
タイラガイを磯辺焼き風に。ムシャムシャとした食感を楽しみつつ、海苔のパリっとした香りに食欲が刺激されます。
キンメダイの味噌漬け。ギュウギュウに旨味が詰まっており、酒が兎の登り坂。
アワビとトウモロコシの天ぷら。気前の良いカットであり、グニャっとした食感を心ゆくまで楽しめます。隣の客がおしゃべりに夢中で10分以上放置しているのが気になって仕方が無い。目を盗んでつまんでもバレんかったかな。
茶碗蒸しはアツゥイ。私の短くない人生で最も熱かった茶碗蒸しであり、熱すぎて味わいはよくわかりませんでした。
鳥取のトロ。気韻のある酸味が鼻腔をくすぐりかなり旨いタネでした。
コハダは時期的なものでしょうが、ざっくりと大味でイマイチ。
クロムツは軽く炙って甘味が増す。
今度は赤身でやはり美味しい。今夜はマグロがアタリの日かもしれません。
シロアマダイを蒸し寿司で。
エビにつき、先の蒸し寿司から謎に20分以上待たされてかなりイラつきます。大将おひとりで全てのゲストを回し、また、ウォータービジネス客特有に「オミヤ」を遠慮なく注文するので、つけ場は完全にまわっていませんでした。
イワシはコッテリとした脂がジットリと上手く心に残りました。
先のエビの頭の味噌で酒を進めつつ
ケンサキイカのウニ挟み、キャビア乗せ。もちろん美味しいのですが味がごちゃついて勿体ない。別々に食べたい。
つぶ貝はゴリっとした食感で私好み。ちょっとした海苔使いで磯の香りを添加するのもグッドです。
 ギョクに特長はなく一般的な味わいです。
お椀は赤味噌バリバリの名古屋スタイル。悪くはないのですが、せっかく鮨屋に来ているのだから魚介の旨味が感じられるものが良かった。
アナゴは塩とツメを食べ比べ。フワっと仕上がり結構、いやかなり美味しいです。
〆の手巻きは梅と鰹節。やはり海苔が多めの味覚であり、大将は海苔が好きなんかな。私も好きです。
お会計は2万円強。中々に美味しく量もあり、悪くない価格設定です。しかしながら冒頭記した通りの客層であり、誰も真面目に鮨を食べていないので、皆でカウンターを囲んでワアっと盛り上がる一体感が欠落しているのが残念。

鮨屋に集ってはいるが、それぞれ目的は別のところにある。せっかく美味しい鮨をにぎっているのに大将が気の毒に思えました。

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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。

手打 親鶏中華そば 綾川(あやがわ)/恵比寿

2020年末に開業したばかりだというのに1~2時間待ちの行列を誇る「手打 親鶏中華そば 綾川(あやがわ)」。毎朝青竹で手打ちし切りたて茹でたてを提供する自家製麺が評判。場所は「MASA'S KITCHEN(マサズキッチン)」「海南鶏飯食堂2」などあのへんです。店名の「綾川」は香川の田舎町で讃岐うどん発祥の地、更には親鶏の名産地とのこと。
店内はカウンター席が6~7席に小さなテーブルがいくつか。1~2人で訪れるのが無難な座席配置です。カウンターは畳敷き(?)になっているのが面白い。従業員は多国籍ながらチームワークバッチリと、惚れ惚れする運用設計です。
着席から5分ほどで着丼。王道メニューの「手打親鶏中華そば」に、鶏モモチャーシュー、味玉をトッピン具。結論から述べると、これはべらぼうに旨いラーメンです。澄んだスープは思いのほか旨味が強くドッシリとした味わい。たっぷりの鶏油も円やかな味わいを演出しており、客単価1万円以上の高級焼鳥の〆の鶏そばなんかよりも全然美味しい。
自慢の自家製麺。中太麺から極太麺かを選ぶことができ、太麺原理主義者の私は後者を選択。これが、旨い。口当たりは刀削麺のようにツルっとしており、ムシャムシャと噛みしめるごとにモチモチツルツルした食感を楽しめ喉越しもスムーズ。
50円で追加できる「親かわ」。おそらく親鶏の鳥皮ですが、脂っぽさは皆無であり、コリコリむちむちとクセになる味わい。500円払って10倍量をビールで楽しみたいところです。 
サイドメニューの「かき揚げ小丼」。タネは月替わり(?)だそうで、この日はキスと新玉ねぎ。+350円という価格を考えれば悪くはありませんが、やはり中華そばが旨すぎたので相対的に凡庸に感じました。胃袋の余白を埋めるのであればライスよりも麺を大盛にしたほうが当店の特色を楽しめるかもしれません。
美味しかった。本当に美味しかった。昨今の常に過剰なラーメンとは真逆の方向性で、スープと麺で勝負するというハードボイルドな中華そば。我が心の恵比寿ラーメン第1位は「おおぜき中華そば店」でしたが、今日からもしかするともしかしちゃうかもしれません。通し営業なので、行列を避けてヘンな時間に訪れるようにしましょう。

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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
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東山ニセコビレッジ リッツ・カールトン・リザーブ/ニセコ(北海道)

リッツ・カールトングループとしての最上級ブランド「リッツ・カールトン・リザーブ 」がニセコのリゾートエリア「ニセコヴィレッジ」にオープン。正式名称は「東山ニセコビレッジ リッツ・カールトン・リザーブ (Higashiyama Niseko Village, a Ritz-Carlton Reserve) 」と超長い。世界にまだ5軒しかないブランドのうちのひとつが日本にあるとは誇らしい気分です。権利関係の何かの問題なのか、看板の「Ritz-Carlton Reserve」の文字が信じられないぐらい小さいので、発見するまでにUターン必至です。
車寄せにレンタカーを着けるとロビーから兄ちゃんがすっ飛んで来、「〇〇様(私の名)ですね!?お待ちしておりました!」と神対応。50室のみのスモールラグジュアリーとは言え、全宿泊客の情報が脳にインプットされているとはプロである。
ウェルカムドリンクを楽しみながら台帳に氏名を記入し、食事の時間や今後の段取りなどを指さし確認。このホテルマンが本当に凄くって、外資系特有の威圧的なシックさは1ミリも無く、どちらかというとイジられキャラ的な雰囲気で、そのくせ全ての作業は着手前に全ての段取りが済んでいるという凄腕。館内のどこへ行ってもいつの間にか傍らで優しい笑みを湛えており、当館のホスピタリティをひとりで回しているんじゃないかと思えるほどのトップDJでした。
トップDJが部屋へと案内してくれます(そんな時間まで確保できているのが凄い)。「ニセコリザーブ キング」という部屋で、広さは50平米強といったところでしょう。それでもハコとしての動線が良く、スペック以上の広さを感じました。
ベッドはどっしりと重量感があって、並のマンションであれば床が抜けてしまいそうな存在感です。マットレスの硬さ・反発力など実に私好みであり、自宅以上にグッスリと眠ることができました。
大きな窓からは緑豊かなゲレンデが。びわ湖バレイでも感じましたが、夏のゲレンデも良いものです。
ライティングデスクにはウェルカムスイーツにお土産用のスキンケアセットが。おりょ?リッツのアメニティはアスプレイ一択では無くなったのか?この日のアメニティはパリの老舗ブランド「ソティス(SOTHYS)」で統一されていました。「Ritz-Carlton Reserve」ブランドだから少し変えてきてるのかな。ちなみにコーヒー紅茶、冷蔵庫の飲み物は全て無料(込み料金)であり、足りなくなればすぐに補充してくれます。
こちらはバスルーム。洗面台がふたつあって、女子ふたり旅でも喧嘩することは無いでしょう。奥にはシャワーならびにバスタブも用意されているのですが、温泉大浴場もあれば予約制の個室温泉もあるので活躍の場面は限られるかもしれません。
館内散策。コチラはフィットネスセンター。流石にサイズは小さいですが、僅か50室という館でこれだけの設備を揃えているのは立派です。ちなみに世界最強のトレーニング施設を誇るのはシンガポールのリッツだと信じているのですが、これ以上にマッチョなホテルがあれば教えて下さい情報求む。
ゲレンデに散歩に出ようと、スキーロッカーを抜けていきます。この空間の隅々までディフューザーが張り巡らされており何とも贅沢です。ちなみに当館はスキー場が集結する「ニセコユナイテッド」(ニセコ全山)と呼ばれるエリア内に位置し、建屋を出ればすぐ目の前にリフト乗り場があります。
陽も傾いてきたので部屋に戻ると既にターンダウンが済まされています。AKBも驚きの速着替えである。
昼にしっかり食べたので夜は軽めに済ませようとラウンジに立ち寄ると、そこでは飲み物だけの提供で、ダイニングは日本料理1択のみとのこと。仕方が無いのでインルームダイニングに切り替えるのですが、これはちょっとイマイチですねえ。ターキーサンドとハンバーガーだけで1万円を超えるのに、その価格設定に相応しいクオリティとは言い難い。
ホラなんかあんまり美味しく無さそうでしょ。日光リッツ六本木リッツはかなりの美味しさだったので、ダイニングの選択肢が少ないのだからせめてインルームダイニングくらいは何とかして欲しいところです。
予約時間になったので、貸切個室温泉へ。窓の外が真っ暗でようわからん。これは夜ではなく明るいうちに行くべきでした。時間を改めて並びの大浴場に行った際は魅力的な眺望であり、またゲスト数が少ないため結局貸し切り状態となるので、無理に個室を予約する必要はないかもしれません。
朝食はゲストの多寡に拠って異なり、この日はビュッフェスタイルでした。そういえば、お見かけした日本人従業員は冒頭のトップDJのみであり、その他は全て外国人。加えて館内で使用される言語は英語だけなので(コニチワぐらいは言うけど)、そこそこの英語力が試されます。クルーズ旅行に来た感じ。英語ができない成金なゴルフオヤジが背伸びしてギャルを連れてくると恥をかくことになるのでお気をつけて。
インルームダイニング同様、ビュッフェの食事もイマイチ街道をひた走り続けます。キッチンでの会話を盗み聞きしたところから察するに、どうもこのホテルにはまともな料理人がほとんどいないようで、1泊10万円のホテルとしてはお粗末と言わざるを得ない。もうちょっと何とかしようぜ。
こういう場合は素材と仕入品に限る。結局野菜とシャルキュトリ、チーズしか食べませんでした。ちなみに違う日のビュッフェでない、セットメニューの内容については別記事にて
日中もニセコヴィレッジ内に引きこもります。夏季限定で「ピュア」という自然体験グラウンドが営業されており、様々なアクティビティを楽しむことができます。ただしどちらかというと子供向けの施設に見えたので、アダルトな我々はジップラインに挑戦。最近、旅行先でジップラインばっかしやってるな。
大変くつろげた2泊3日でした。この「くつろげる」という感覚はとても重要で、最近の外資系ラグジュアリーホテルはスタイリッシュさを押してきがちで、それはそれで刺激になるので良いのですが、一方で気疲れすることも多く、リラックスという心の在り方からはほど遠いこともしばしば。他方、当館は冒頭のトップDJ含め従業員全体がどことなく3枚目で、それでも常にニコニコと親しみやすい笑顔を向けてくれるので、サークルで自分になついてくれている1男1女に囲まれた夏合宿のような気分を思い出しました。
同年に開業した「ザ・リッツ・カールトン日光(The Ritz-Carlton Nikko)」の仕上がりの酷さにこのホテルグループからは距離を置こうかとも考えましたが、やっぱリッツ、いいじゃん。建造遅延とコロナのダブルパンチでリッツ初のクルーズ船「ザ・リッツ・カールトン ヨットコレクション」の開業は遅れに遅れていますが、やっぱし次はコチラにチャレンジしてみようと決心させてくれた滞在でした。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。