花惹蜜(Follow Milk) /台東(台湾)

台湾の街には日本の自動販売機と同じテンションで有人のジューススタンドが点在しているのですが、最近すっかり勢力を増したのがタピオカミルクティーのお店。個人的には甘ったるいミルクティーに着色料バリバリのデンプン餅を入れるなど身体に毒としか思えないのですが、コチラのお店は一味違いました。
台東発のドリンクスタンド「花惹蜜(Follow Milk)」。台東で一番の人気を誇るタピオカミルクティー屋であり、最近は台北にも出店を開始したそうな。
他店と大きく異なる点は茶葉の種類とミルクの産地が選べること。「Follow Milk」というサブタイトル通り牛乳には特に力を入れており、地元の初鹿牧場を始め台湾じゅうのブランド牧場のミルクがズラりと並びます。
茶葉は烏龍、ミルクは初鹿牧場を選択。カスタマイズとして黒糖を纏ったタピオカをトッピングし、砂糖と氷は抜きにしてもらいました。中ジョッキ以上のサイズ感であり、これで200円かそこらなのだから堪らない。

身体への影響はさておき、これは素直に美味しいですねえ。濃厚な牛乳に濃密な黒糖の甘さがマッチ。鼻から抜けるウーロン茶の香りが程よいアクセント。高級中華料理店のデザートを液体にしたような高貴さすら感じられます。
連れは別の組み合わせにしたのですが、正直違いはわかりません。つまりそれぐらい黒糖と牛乳の濃さが際立っており、いわゆるタピオカミルクティーというよりは、新たなジャンルのスイーツに分類しても良いかもしれません。血糖値スパイク間違いなしの飲み物ですが、万人受けする暴力的な甘味。オススメです。


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焼鳥今井/外苑前

ワインスクール講師と飲み。「ワイン系より居酒屋系、どうでしょ?」というリクエストだったので、評判の焼鳥屋をピックアップ。食べログは3.85(2019年8月)で百名店入りも果たした勢いのあるお店です。
今井充史シェフは高級焼鳥のはしり銀座「バードランド」、北千住「バードコート」を経て千駄木の地で独立。その後、外苑前へと拡大移転。30席と焼鳥屋としてはかなりの大箱。それでも全席2回転で満員御礼と大人気です。
アウトサイダーブルーイングのIPAで乾杯。ホップの香りが素晴らしく、程よい苦味も食欲を刺激します。ただし1,200円というのはこのグラスではチト高い。
6,800円のコースを注文。自家製レバーのパテは見ての通りの美味しさなのですが、パンの複雑味が心に残りました。どこから仕入れているんやろ。
サラダはあ、いわゆる普通の葉っぱです。
磯辺焼き。胸肉(?)に軽くタレを塗り、ワサビをトッピングして海苔で包んで頂きます。美味しいのですが、ややパンチに乏しい。もうちょっと強めのタレのほうが私は好き。

淡白な鶏肉に合わせて連れが白ワインを注文しようと店員に声をかけると、「甲州とブルゴーニュ・ブランとシャルドネがございます」との提案。思わず顔を見合わす我々。細かな説明は省きますが、レンタカー屋で「マーチとトヨタとプリウスのどれにしますか?」と言われるのに似た違和感です。
「ブルゴーニュ・ブラン?つまりシャルドネって意味ですか?」プロ中のプロがカドが立たないように確認すると「いえ、ブルゴーニュ・ブランです」と言い切る店員。ブルゴーニュ・ブランというブドウの品種があると仰っている?と私も丁寧に訊ねるのですが、「その通りです(ドヤ」と、腹が立つほど元気な声で自信満々に回答されました。この店のワインは絶対にヤバいと判断し、ハートランドを注文。
レバー。やや火入れは強くホクホクとした食感。清澄な味覚で美味しいのですが、個人的にはもうちょいレアのほうが好き。
つくねもプレーンな味わいに調味もごくごく薄い。なるほど当店は味付けはコンパクトなものに留め、なるべく鶏そのものの味わいを楽しむお店なのかもしれません。
甘長唐辛子。強めに火を入れやや焦げた外皮が大人の味。ジューシーで緑の味が強く美味。
砂肝はコリコリと食感を楽しむ1本。芸風の違いなのでしょうが、私はもっと大ぶりなカットでムシャムシャと貪り食う方が好きかもしれません。
うずらの卵はトロンとした食感が半熟英雄です。黄身の味が濃厚であり、本日一番の1本でした。
ズッキーニ。面白い試みではありますがプレーンな味覚であり、あまり印象に残らず。

ワインは絶対に避けようと誓い合い発泡性の日本酒を注文。するとさっきと違う店員が恭しく説明を始めました。「これはシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵なので酵母が生きているんですよ」。
『なので』は絶対におかしいでしょう。何のためにデゴルジュマンという工程が存在すると思ってるんだ。もちろん酵母が生きたままのシャンパーニュというものは、私が知らないだけでこの世のどこかに存在するのかもしれませんが、そのような例外的なものを取り上げて汎化するだなんて!!!「もういいよ、たぶん何言っても無駄だから」どうどうどうと、彼女は私の肩を叩く。
シャモミックス。シャモの色々な部分が組み込まれており、食感や味わいの変化が楽しい。
シシトウもやはり強めに焦がしており、シシトウのぬらりとしたエキスと共にアダルトな味覚です。
丸ハツ。素材としては迫力のあるもののはずですが、ちょろりとした塩のみでの味付けであり非常にシンプルに感じました。
カボチャもガリっと焼いております。ホクホクとした甘味に恵比寿顔。
もう少し飲もうと竹鶴を。日本酒は1合で1,000円~と、他のアルコールよりも値付けが控えめに感じられました。
せせり。ゴリゴリした食感にたっぷりの脂。調味も強く、私得の仕様です。
「最後は焼チーズ」と聞いてきたのですが、衝撃的な1本。ゴーストバスターズのスライムのような造形です。しかしながらモッツァレッラ系のチーズであるらしく、くるくると回転させれば水あめのように串にまとわりついてきちんと食べやすい。アイデア賞な1本でした。
〆は焼鳥土鍋まぶしご飯です。ガッツリと男前な盛り付けで大食いの私にとっては嬉しい限り。鶏肉もしっかりと組み込まれており調味も強い。最後にガッチリと満腹中枢を押さえてくれる素敵なお食事でした。トマトのスープは悪くはないですが、ここは鶏のスープを頂きたいところ。

お会計は1万円強。うーん、ちょっと高いなあ。焼鳥はそれなりに美味しく量もたっぷりなのですが、サービスが全般的に混乱をきたしており客単価1万円の接客ではありません。やたらとグラスや皿を下げたがる傾向があり、「まだ飲んでいます」「まだ食べています」といちいち引き留めなければならないのが気まずい。我々は2回転目で後がつかえているわけではないのに何をそんなに急いでいるのか。

また、酒については黙って出されればコチラも黙って飲むのですが、付け焼刃の知識で知ったような口をきかれると全力で突っ込みたくなってしまいます。もちろんどこかにワインに詳しい人がいるのでしょうが、伝言ゲームが繰り返され末端の店員においては意味不明状態に。サービスがこのレベル、かつ、賑やかなカウンター席のみなので、接待などではちょっと厳しいかもしれません。お酒の飲めない焼鳥友達と共にビールか安い日本酒で訪れるのがベストでしょう。


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それほど焼鳥に詳しいつもりは無いのですが、私のコメントが掲載されています。食べログ3.5以上の選び抜かれた名店を選抜し、お店の料理人の考えを含めて上手に整理された一冊。

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林家臭豆腐/台東(台湾)

台湾におけるB級グルメの代表格のひとつ「臭豆腐(チョウドウフ)」。元々は湖南省の郷土食であり、豆腐を発酵させて風味をつけ油で揚げたものです。夜市の屋台の定番料理であり、当店のような専門店もあります。
当店「林家臭豆腐」は台東きっての臭豆腐専門店。揚げる過程で臭気をバラ撒いているので、どこにお店があるかはすぐにわかることでしょう。列に並んで指さし注文。ビニール袋に入れて持ち帰る人もいます。揚げたてをビニール袋に入れて溶けないのかしら。
イートイン客はお皿を持って隣のテーブルへ。机を拭いたり箸を並べたりするのは客の仕事です。なぜかガチャが置かれており、みんな普通にガチャを回しているのがシュールです。
見た目は厚揚げに野菜をトッピングしソースをかけた料理。事前に脅されていたほどの臭みはなく、マイルドな鮒鮨やクサヤのような風味です。ソースには酸味があり臭気と程よくマッチ。
まあ、こんなもんかといった味わいでした。もちろん200円弱の料理であり絶品を求めるつもりはありませんが、中毒性のある味覚というほどでもありません。ガッツリとしたディナーというよりは、ちょっとつまむぐらいのつもりで訪れましょう。話のタネにどうぞ。


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ナポリスタカ(Napolistaca)/駒沢大学

ナポリから来た料理人、ペッペさんのお店「ナポリスタカ(Napolistaca)」。むかしむかし神谷町店のディナーにお邪魔したことがあり、たいへん印象が良かったため、期待で胸を膨らませてランチで入店。
雰囲気は神谷町よりもナポリ感が強い気がします。従業員の多くがイタリア出身のイタリア人であり、イタリア語が普通に飛び交います。ナポリブルーのタイル張りの大きなピザ窯がカッコイイ。
ランチセットは1,200円と格安。サラダの葉っぱの鮮度は微妙ですが、ドレッシングの酸味の強さに思いきりがあり、何かにつけてマイルドな日本の料理とは一線を画します。
スペシャリテの星型ピッツァ「ドンサルヴォ」。一般的なピッツァ群であればランチセット1,200円なのですが、コチラは特別メニューであるため1,800円です。それでもディナーであれば2,350円という中々の価格のものなので、ランチで食べるに大そうお得な選択です。
中央は水牛のモッツァレラを用いたマルゲリータ、星型のくぼみ部分はリコッタチーズとサラミのピッツァ。1枚で2種類の味を楽しめます。モチモチとした生地の食感が素晴らしく、生地そのもが美味しい。気前の良い量のリコッタチーズの酸味が素晴らしく、かなりヘヴィなポーションながら(恐らく通常のピッツァの1.5倍ほどの量がある)ペロりと食べ進めることができます。
エスプレッソの味わいも本格的。ここまで出して1,800円というのは非常にリーズナブル。普通の女子は「ドンサルヴォ」は食べ切れないかもしれないので、1,200円の一般的なピッツァに留めておいたほうが良いかもしれません。でも、「ドンサルヴォ」、旨いんだぜ。
神谷町店と変わらず素晴らしいお店でした。駒沢大学のほうがハコが大きく迫力のあるレイアウトなので、グループでお邪魔するに最適。ここでカジュアルな飲み会を開催できれば貴方の株はうなぎ登りとなること間違いなし。オススメです。


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本格的なピッツァ指南書。読むと論理的にピッツァを理解することができ、店での愉しみが広がります。もちろん家でピッツァを作る際のレシピにも。2,000円でこの情報量はお得です。

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老東台米苔目/台東(台湾)

台東の名物料理と言えば「米苔目(ミータイムー)」。その名店として名を馳せたのが当店「老東台米苔目」。1955年創業の老舗であり、元々の店舗が手狭になったので、乾坤一擲、大通り沿いの大店舗へと移転です。
マクドナルドのように先にレジで注文を済ませます。オーダー表と写真付きメニューとを突き合わせながら、良さそうなものを注文。クレジットカードは使えませんでした。
缶ビール(100円チョイ!!)で水分補給しながら出来上がりを待ちます。料理を厨房近くに取りに行く必要はなく、お店の人が持って来てくれました。
スペシャリテの「米台目」。汁ありの「湯」と汁なしの「乾」が選べるので、今回は「乾」を注文。一見うどんのようなのですが、米粉から作られており、うどんよりも細く短い。食感はグズグズとしておりコシなどは皆無。旨味などは殆どなく、タレと鰹節を合わせてようやく食べれるといったところ。ハッキリ言って全然美味しくありません。名物に旨いものなし。

ちなみに台東では麺料理として食べることが多いですが、他の地域では炒めたり、スイーツとしてかき氷のトッピングにしたり、甘いシロップに入れたりもするそうな。
こちらは「老東台滷味」といって、滷味(ルーウェイ)すなわち台式煮込みの盛り合わせです。日本人的表現をすればチャーシューやミミガー、さつま揚げなどが詰まっており、これで1皿300~400円というのは大変お得。「豬血糕(ジューシエガオ)」という、豚の血入りもち米ケーキが望外に美味しかった。
米苔目はイマイチを通り越して不味かったですが、滷味の費用対効果は抜群。コレをツマミにひたすらビールを飲むと良いでしょう。18時にもなれば広い店内は地元客で満席になり、皆うまそうに米苔目を頬張っています。私とはところどころ味覚が違うのかなあ。


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