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バルト海クルーズ vol.1~コペンハーゲン~

今夏のグランツーリスモはバルト海。北欧クルーズは2012年にサウサンプトンからスカンジナビア半島の左側を中心に巡って以来、実に6年ぶりです。寄港地はコペンハーゲン(デンマーク)、ストックホルム(スウェーデン)、タリン(エストニア)、サンクトペテルブルク(ロシア)、キール(ドイツ)と渋め。
もちろんお目当ては寄港地そのものよりもクルーズ旅行を楽しむことにあります。クルーズ船はMSCというイタリア系をチョイス。これまでアメリカと日本の船にしか乗ったことがないので、特に食事が楽しみです。


■スカンジナビア航空
https://www.flysas.com/jp-ja/
スウェーデン、デンマーク、ノルウェーのスカンディナヴィア三国が共同で運航する航空会社。三国共同のナショナル・フラッグキャリアという珍しい企業形態。クルーズ船がコペンハーゲン発着だったので、飛行機も彼の地に直行したほうが良いと判断し、生まれて初めて乗ることになりました。
シートポケットが壊れていたのでCAを捕まえ対応を要求すると、「いったい何が重要だというのですか?」と逆ギレされました。最近ハズレなCAに出遭うことが多いです。確かにそう真顔で言われると確かにシートポケットなど重要ではないかも気がしてくるけれども、重要でないならそもそも最初から付けるなよ、とは言い返しません。

テープで応急処置的に固定してほしいとリクエストしても「この飛行機にテープは置いてません」と、にべもない。代替案として、
ビニール袋をぶら下げてくれました。悔しいが、これが結構使いやすい。

それにしても、シートベルトや機内エンタテインメント設備が故障していたらどうするつもりなのかしら。よくよく振り返ってみると地上職の対応も雑であったし、CAの座席案内にも間違いがあったし、色々と細かなミスが続くエアラインです。日系航空会社に比べてあまりに減点要素が多すぎる。LCCのほうが割り切りがあるぶん精神的にマシ。会社としての姿勢が気持ち悪いので、もう二度と使わないと心に誓いました。


■SIMフリー携帯
http://www.takemachelin.com/2017/09/sim.html
今回も通信はSIMフリー携帯に頼りました。日本のAmazonでプリペイドSIMを購入し日本からSIMフリー携帯に差しておくと、飛行機が着陸した瞬間からインターネッツに常時接続できます。PCで作業した場合もSIMフリー携帯を起点にテザリングすれば良い。

今回のSIMカードは15日間使用可能4GBで3,400円。これで前述の地域全部で繋がるってすごいよなあ。海外旅行におけるSIMフリー携帯の便利さは使ってみないとわからないと思うので、一度騙されたと思って試してみるよろし。


■CityPass(シティーパス)/コペンハーゲン
今回の旅行は毎日滞在する国が異なり、ご丁寧に各国とも通貨が異なるため、いちいち両替などやってられんと判断。クレジットカードのみで通すこととしました。

タクシーはクレジットカードが使えるか怪しいので、コペンハーゲンでの移動は全てCityPass(シティーパス)を利用。鉄道・地下鉄・バスなど乗り放題で、24時間80DKK(1,300円チョイ)。券売機でクレカ使えます。
コペンハーゲンはコンパクトな街で、電車やバスの本数も多く、路線もわかりやすい。知らない街でバスに乗ることほど不安なことはありませんが、思いの外使い勝手が良かったです。


■Adina Apartment Hotel Copenhagen
http://www.takemachelin.com/2018/08/adina-apartment-hotel-copenhagen.html
「暮らすこと」を目的とした長期滞在者向けホテル。部屋は広く清潔で機能的ではあるのですが、1泊2.3万円というのは少し高い気がしました。もちろん物価と税金の高いデンマークではそんなものかもしれませんが。北欧やスイスは何をするにも高いので、旅行先としては厳しい。詳細は別記事にて。


■108
http://www.takemachelin.com/2018/08/108.html
外食フリークであれば必ず知っているであろう有名店、ノーマ(Noma)。恐らく世界でトップクラスに予約が取れないお店でしょう。しかしながらセカンドラインの当店108は余裕で予約取れます。羅臼昆布のアイスクリームにキャビアを気前よく6グラム。どう考えても企画モノだ、ふざけやがって。詳細は別記事にて。


■人魚姫の像(Den lille havfrue)
カメラの放列に晒される半裸のメス半魚人。世界三大ガッカリのうちのひとつです。前回訪れた際もガッカリしましたが、何度見てもやはりガッカリしてしまう。クセになるガッカリ感です。

ちなみにこの銅像、今までに2回その首をもぎとられ、1回腕をちぎりとられ、しまいには爆破されその胴体は海に打ち捨てられた経験があるのです。なんと壮大で執拗なイタズラなのでしょう。


■ニューハウン(Nyhavn)
コペンハーゲンの象徴的な景色と言えば、ここニューハウン。運河沿いにカラフルな建物が並び、おとぎ話の中に居るようです。アンデルセンはここが大のお気に入りで、このあたりで3回も引っ越しながら18年も住んだそうな。


■水上バス
コペンハーゲンは水路の街であるため、水上バスも3路線用意されています。しかもこの船、前述のCityPass(シティーパス)乗り放題の対象となっているのが嬉しい。ニューハウンあたりから出航する観光船は似たような航路で結構な金額を取るので、この裏技は皆さん是非上手に活用して下さい。


■Under Uret
http://www.takemachelin.com/2018/08/under-uret.html
スモーブローで有名なデンマーク料理屋。スモーブロー(Smørrebrød)とはデンマークの伝統料理であり、オープンサンドイッチの一種です。詳細は別記事にて。


■SAS Gold Lounge
ところで、冒頭SASはイマイチだと述べましたが、ターミナル3のラウンジはイケてました。内装や家具、客層に落ち着きがあり、採光も最高です。
コペンハーゲン(カストラプ)空港はショッピングモールのようにショップや飲食店が多数入居しており、動線も良いので時間つぶしには打ってつけ。フライト2時間前では物足りなく感じるかもしれません。結構好きな空港でした。


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バルト海クルーズ目次
子育て中のイラストレーターが漫画でクルーズの素晴らしさを伝えてくれるエッセイです。クルーズ旅行って、高級なイメージがありますが、子連れなどの場合は総額では割安になることが多い。そのような事実や基礎知識を非常に解かり易く著している良本です。クルーズをまだ一度も経験したことが無い人が読むに打ってつけ。

Adina Apartment Hotel Copenhagen/コペンハーゲン

クルーズ船の出港日の前日コペンハーゲン入り。1泊だけ市中のホテルに泊まります。
港に近いホテルをと当館を予約したのですが、ちょっとアクセスが悪いです。どの駅からも徒歩10〜15分を要し、流しのタクシーが走り回っている地域でもありません。ホテル名の通り「暮らすこと」を目的とした長期滞在者向けなのかなあ。そういえばすぐ隣がスーパーなので、そういう意味では便利です。
2.3万円の部屋を予約しました。50〜60平米と結構広い。全面ガラス窓という開放感も手伝って、ものすごく広く感じます。
ダイニングテーブル、ライティングデスクの他、小さなソファとコーヒーテーブルまで。キッチンは清潔に整えられており、冷蔵庫や電子レンジも完備。
クローゼットも中々に大きい。また全体として統一感があり、機能性と清潔感を感じる部屋の造りです。
ライティングデスクも広々。当然にwifiは無料なのですが、若干スピードが出ない気がしました。
バスルームも清潔で機能的。アメニティは補充式であり、バスタブはなくシャワーのみと、効率を追求した仕様。
小さなバルコニーもあります。ここも手すり部分の壁がガラスであり、外はもうすぐそこといった風情で若干おっかない。
小さいながらプールもあります。距離こそは稼げないものの、利用者はほぼいないので、専有面積としてはすごいことになる。サウナもあるよ。
フィットネスセンターは必要最低限といったところ。
朝食は併設レストランでビュッフェスタイル。チーズとハム、パン主体であり、野菜が一切ないのが悲しい。
しかしながら左下のヨーグルトは思わず唸るほど絶品であり、さすがは酪農王国と乳製品の実力を認めざるを得ない。ヨーグルトのおかわりなんかしたのは生まれて始めてです。

とは言え、部屋は広く清潔で機能的ではあるのですが、1泊2.3万円というのは少し高い気がしました。もちろん物価と税金の高いデンマークではそんなものかもしれませんが。北欧やスイスは何をするにも高いので、旅行先としては厳しい。


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Under Uret/コペンハーゲン

スモーブローで有名なデンマーク料理屋。トリップアドバイザーのページからネット予約できるので、観光客にとって使い勝手が良いお店。ちなみにスモーブロー(Smørrebrød)とはデンマークの伝統料理であり、オープンサンドイッチの一種です。
テラス席と店内席があり、いずれも数十席を擁するので、合計すると結構の大箱です。最初はテラス席でビールを飲んでいたのですが、風が強くなってきたので店内席に移動させて頂きました。その後も次々にゲストが訪れ、内外共にあっという間に満席に。
生ビールは大サイズがいずれも1,000円程度とリーズナブル。その他の飲料もあるのですが、やはりビールの費用対効果が群を抜く。デンマークの人口は500万人程度なのですが、ビール消費量は1日1千万本を超えるビール大国なのです。
サーモンのスモーブロー。生のサーモンが心からたっぷり。余計な味付けは無いのにサーモンそのものの身に深みがあり、シャケ好きには堪らない逸品。底にパンが敷いてあるのですが、そのパンが揚げパンのように油にまみれており、ちょっと胸にウっとくる仕様です。
海老のスモーブロー。この海老はプリプリというよりもシットリもっちりとした食感であり、極めて甘味が強いです。日本で食べるそれとは一風変わった味わいであり、これはこれでいとをかし。ポーションも、並のエビチリソース3杯分ぐらいの海老量で食べごたえ抜群。
とは言え、ビール1杯オープンサンド1皿食べただけで3,000円近くするのは割高。もちろんこれは当店が悪いわけではなく、そもそもの物価の高さと消費税の高さによるものでしょう。やはり北欧は旅行者にとって厳しい土地だと再認識したランチでした。


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108/コペンハーゲン

外食フリークであれば必ず知っているであろう有名店、ノーマ(Noma)。恐らく世界でトップクラスに予約が取れないお店でしょう。私は2012年と2018年(今回)の2度、キャンセル待ちにチャレンジし、
一瞬、空きが出たとの連絡は来たのですが、このメールを受け取ってから早い者勝ちというシステムであり、時差の関係で日本在住の私にこのお知らせが届くのは丑三つ時。まあ、無理ですね。そもそも行ったことがある日本人に未だ会ったことがないので、半分諦めています。
しかしながらセカンドラインの当店108は余裕で予約取れます。我々なんて、「1.5時間で出てもらうことになるが、それでも良ければ」と、条件付き運航で土曜日夜に予約ナシでお邪魔することができました。
店内は非常にカジュアル。北欧お得意のモノトーンカラーに曲線を活かした木製の家具。溢れ出るKEYUKA感。半パンビーサンこそは居ませんでしたが、ジーンズにTシャツなど普通です。ジャージ姿の中国人もいました。
デンマークはワインではなくビールの銘醸地であるため、地場のビールを注文。パイントを超える容量のクラフトビールが1,500円程度なので、この手のレストランとしては悪くない価格設定です。左はIPA。ホップ由来の華やかな香りが素晴らしい。右はエール。正統派な味わいです。
夏のテイスティング・メニューを注文すると「通常は2時間超かかるメニューなので、厨房に確認してくる」と察しの良い店員。当店はカジュアルな接客ながらポイントを抑えた親切心が感じられ、セカンドラインと言えども上質なサービスを得られることができます。回答はもちろんOKであり、めでたく108の魅力を余すところなく堪能できる運びとなりました。
1皿目はダイコン。底に塩漬けしたイチゴも並べられており、緑色をした謎の液体を注ぎ込む。とにかく酸味が支配的であり、平たく言うと全然美味しくありません。新鮮なザワークラウトを食べ続けているような感覚。
緑色の葉っぱに山盛りの海藻、トップを飾るのはマリーゴールドの花びら。北欧らしい不気味なプレゼンテーションであり、Grønbech & Churchillを彷彿とさせます。恐る恐る食べ始めると、マリーゴールドの下にはソルベが収まっており、それがまた妙に酸っぱく思わず眉をしかめる。

しかしながら全体を丁寧に混ぜ込み味を周して口にすると驚くほど美味しく生まれ変われました。構成要素をひとつづつ確認すると、グリーンも海藻も味が濃く上質な食材であると得心。
パンはフランスのパン・ド・カンパーニュに近い芸風であり、やはり酸味が豊かです。付け合せの塩ホイップバターが地味に旨い。
こちらはロブスター。海老の風味をしっかりと引き出す調理であり、味付けもしっかりしています。タイムやコリアンダーの香りの華やかであり、これはフランスのきちんとしたレストランで出てきそうな味わい。特徴的なのはやはり酸味。カラント(ブドウの一種)が山ほど盛り付けられており、やはり当店の芸風は何かに取り憑かれたように酸味を押してきます。
これまた不気味なプレゼンテーション。葉っぱの外皮には韓国海苔よろしく油と塩が塗布されています。肉料理と聞いていたのに、これはなんじゃらほい?
中を開くと生のラムでした。種々の野菜やハーブと共にカクテル化されており、また、ラムの臭みなど一切なく、素直に美味しかった。

ただ、美味しいは美味しいのですが、高級レストランで食べる必要があるかは疑問。ホームパーティの延長線上にある味覚であり、ラムをサーモンに変えれば私でも作れそうです。
ズッキーニ。これはどう考えても焼いて塩をふっただけです。もちろん焼いただけのズッキーとしては美味しいんのですが、先の料理と同様に、高級レストランで食べる必要があるかは疑問。
味変用に左はハーブ類、右は卵黄のソースです。前者は塩気と香りが強く悪くないフレーバーなのですが、右は殆ど味がしない割に油っ気ばかりが強く、平たく言うと不味かった。
食事の最後を締めくくるのはロブスター。このクリスマスツリーみたいなものの裏側にロブスターが鎮座しています。ちなみにこの緑色は食べることができません。
緑色を外す。うん、こっちのほうが美しい。食べれないし、見栄えも悪いし、あのクリスマスツリーの役割は何だったのか。

お味はグッド。ロブスターにほんのりと火が入り、甘味が増す。また、ソースたちが海老油のような味覚であり、ロブスターの美味しさを引き出す仕組みです。ポーションも結構大きく、1.5万円ほどのコース料理にしては気前の良いメインディッシュでした。
デザート1皿目はラズベリー。当店は細やかな食材を連続的に並べるプレゼンテーションが好きですね。味は見たとおりのラズベリー味。ヘーゼルナッツのミルクも良いのですが、いかんせんラズベリーの酸味が支配的でした。
最後のデザートは羅臼昆布のアイスクリームにキャビアを気前よく6グラム。どう考えても企画モノだ、ふざけやがって、と思わず舌打ちをしそうになりましたが、実際に口にすると驚くほど美味しかった。昆布出汁の旨味がミルクにほんのりと響き、きなこもちのような優しい味わいへと昇華します。キャビアもヘンに悪目立ちすることなく、昆布アイスに静かに寄り添う風味。悔しいが、すっごく美味しい。本日一番のお皿でした。

お会計はひとりあたり2万円ほど。消費税が25%ということと、街中の何でもないレストランで普通に飲み食いすればすぐに1万円を超えることを考えれば、意外にリーズナブルなような気がします。
明確な肉料理が無いのがちょっと物足りない。ミッシェル・ブラスの野菜づくしを想起させるほど野菜中心でヘルシーなコース料理。全体を通して酸味が支配的で、温かい料理が一切無いのも気になり、総合点としてはなしよりのありといったところでしょうか。どう考えてもフランスにおけるフランス料理のほうが美味しいですが、新たなコンセプトを提案するという意味では存在意義があるお店です。
普段食事にそれほど興味がなく、たまたまコペンハーゲンに行ったから訪ねてみるか、という方にとっては色々と拍子抜けするかもしれません。一通り西洋料理を食べこんで1周まわってきた方は是非どうぞ。



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