間宮堂(まみやどう)/宗谷岬(稚内)

日本最北端のラーメン屋「間宮堂(まみやどう)」。宗谷岬にある日本最北端のモニュメント(?)に面した丘の上に建ち、「ラーメンは北に来るほどうまくなる」と気炎を吐いています。11月中旬~4月中旬までは休業というレア感。店名は恐らくこのあたりで活躍した探検家の間宮林蔵からでしょう。
店内はカウンター席にテーブル席、小上がりと結構広い。それでも営業時間中は常時満席という人気っぷり。記帳台に名前と車のナンバーを書いてから車で待機。順番が来れば店員さんが車まで呼びに来てくれます。
ラーメン屋としては珍しく「さしみ」というメニューがあります。物は試しと注文すると、これが結構、いやかなり美味しく、このクオリティのウニとホタテが千円で食べることができるのはまさに地の利と言えるでしょう。都心のスーパーで買うよりも断然お買い得。
勢いづいて「帆立バター焼き」も注文。こちらは600円。やはり高品質なホタテを使用しており、シンプルにバターでソテーしただけですが実に旨い。運転があるためお酒を楽しめないのが少し悲しい。
スペシャリテの「塩帆立ラーメン」は800円。スープに帆立の出汁がきいており、名古屋のスガキヤの魚介の部分を凝縮して洗練させたような味わいです。他方、麺はイマイチですね。粉っぽい食感でありつつグダグダのグデグデであり、これならライスをぶち込んで雑炊として食べたいほどです。
いずれにせよ、ド観光地においてこのクオリティの食事をこの価格で提供してくれるのは大変ありがたい。宗谷岬を訪れる際は必ずセットでお邪魔しましょう。

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ビクターズ(Victor's)/恵比寿

ウェスティンホテル東京のメインダイニング「ビクターズ(Victor's)」。コロナのせいで早じまいしなければならないそうで、急ぎ17時台に入店したのですが、夕方から夜にかけてのマジックアワーの景色を堪能することができ、これはこれでありよりのありです。
しかしながら店内は見捨てられた町のようにがらんとしており、営業日も木・金・土・日のみと珠理奈のように辞め時を失っています。私としてはきちんとしたホテルのメインダイニングなので、ハラハラドキドキめくるめくスリルを期待していただけに残念。
ホールスタッフにも覇気がなく、本日の鮮魚料理の内容を尋ねても「スズキです」とぶっきらぼうに答えるのみであり、いやあんたの名前じゃなくて料理について詳しく教えてよ、と危うくツッコミそうになるほどのテンションの低さでした。
アミューズはサーモン。これはまあ、良くも悪くも一般的なサーモンであり無難に美味しかった。
プリフィクスコースだったので、前菜にニース風サラダを取ったのですが、なんか、こう、美食の瑞々しい気配がなく、盛り付けにも迫力がありません。ニースの人にこの料理を食べさせたとしても、まさか自分たちの郷土料理をテーマにしたものだとは気づかないことでしょう。
パンも色んな種類を用意してくれるのですが、どうにも覇気が感じられません。1種類でいいのでガチなものにチャレンジして欲しい。
アジのマリネ。魚は汚染された三角州のような色合いであり、味もポーションも予算をケチった披露宴のようです。
追加料金を支払って選択した「ブイヤベース マルセイユ風」。こちらも冷凍の魚介にタレをチョロリとかけただけのひと皿であり、大きな忘れ物をしたような違和感を覚えます。マルセイユの人にこの料理を食べさせたとしても、まさか自分たちの郷土料理をテーマにしたものだとは気づかないことでしょう。
肉料理は追加料金を支払って選択したラムのグリル。お、これは普通に美味しいですね。とは言えそのへんの手の込んだビストロと大差ないクオリティであり、きちんとしたホテルのメインダイニングのメインディッシュとしては煢然たる存在感でした。
デザートにはトマトのコンポートとフレッシュチーズのカクテル仕立て。おお、これはめちゃんこ旨いぞ。これまでの料理が視力0.01だとすると、レーシックを受けたくらいの印象の違いがあります。
お茶菓子も見逃せない美味しさです。きっと菓子職人たちはコロナだろうが何だろうが活躍の機会は山ほどあり、今でもフル稼働しているという所作でしょう。それほどテンションの高さというか何というか、現役感を感じました。そういえばロビー階のビュッフェのスイーツも、ビュッフェなのにきちんと美味しかったなあ。
ということで、デザートを除いては徹頭徹尾、砂を噛むような食事であり、厨房やサービスの情熱が全く伝わってきませんでした。コロナを理不尽な出来事として処理したい気持ちはわからないでもないですが、やはりホテルのメインダイニングはどのような条件下にあっても輝いていて欲しい。恵比寿の街の揺籃期から全盛期まで見守ってきた身としては、うら寂しい思いをしたディナーでした。

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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
恵比寿を中心に話題店が整理されています。Kindle Unlimitedだと無料で読める。それにしては圧倒的な情報量。スマホやタブレットに忍ばせておくと出先で役立ちます。

L’ISOLETTA(リゾレッタ)/淡路島

淡路島最大の街「洲本」近くにあるイタリアン「L’ISOLETTA(リゾレッタ)」。テラスからは大浜海水浴場が見えて雰囲気がとても良い。ちなみに関西人に「ホテル?」と問えば「にゅーうーあーわーじー」と音階付きで返ってくる「ホテルニューアワジ」の通りです。
一棟丸ごとのレストラン。1階は厨房とウェイティング(?)、2階はダイニングに個室と贅沢な空間使いです。内装が独特で、どこか異国のレストランにお邪魔した気分。

井壺幸徳シェフは淡路島生まれ。1992年にイタリアに渡り経験を積んだ後、2000年に故郷淡路島で独立。
税サ込3,850円の「季節のランチ」を注文。アミューズはトマトとチーズを用いたフワッフワのひと品。炭酸とすら感じるビっとした酸味が印象的。
わ、わ、わ!びっくりするほど手の込んだアミューズが続きます。客単価数万円のレストランに匹敵するクオリティであり、のっけからやられました。ああ、泡と共に楽しみたかった。車で来たことが悔やまれる。車でしか来ようがないけど。
サラダも雄弁な味わい。極上の野菜にトロリと温かいソースが流し込まれており、税サ込3,850円のコースに付くサラダとしては考えられないクオリティの高さです。
パンはローズマリーとクルミの2種。いずれも外皮が硬く水分を飛ばしたスタイル。個人的にはもっとジューシーなパンがタイプなのですが、まあ好みは人それぞれ。
マダイのしゃぶしゃぶ風。身が締まりつつも脂を感じる肉厚のタイを半生テイストで頂きます。出汁とも言うべき仄かな旨味を感じ、理屈ぬきに美味しい。
特産品である「淡路島ぬーどる」をパスタに転用したひと皿。ソースはジェノベーゼ。コシのある素麺といった食感であり、ツルっとした喉越しが面白い。
淡路島の牛乳を用いたジェラート。見た目はシンプルなひと皿ですが、味わいは複雑で奥行きがある。
アイスティーで〆てごちそうさまでした。

前述の通り、以上を食べて税サ込3,850円です。ちょっと信じがたい費用対効果。金額の大小はさておき、味わいも絶品。シェフは正直いかついおっちゃんなのですが、料理は繊細にして緻密。これはディナーで訪れて、ワインと共にマックスのコースを試したいなあ。次回はこの辺りに宿を取ろうっと。

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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。

日本のイタリア料理の歴史から現代イタリアンの魅力まで余すこと無く紹介されており、情報量が異常なほど多く、馬鹿ではちょっと読み切れないほどの魅力に溢れた1冊です。外食好きの方は絶対買っておきましょう。

食堂 ファイダマ(faidama)/牧志(那覇)

「CREA Due」の沖縄特集で掲載されていた「ファイダマ(faidama)」。牧志は浮島通り近くと不健康な地域に似つかわしくないヘルシーなお店です。店名は八重山の言葉で「くいしいぼう」という意味。
コンクリートが打ちっぱなしの今風の内装。大きな窓から差し込む光が心地よい、。カウンター数席にテーブルが数卓の、トータルでは20席前後でしょうか。当店で用いるお野菜は親族(?)のものであるらしく、レジ横で野菜そのものの販売もしています。
ランチセットには全て前菜が付きます。お野菜の煮びたし。野菜そのものの味が濃く、しみじみと美味しい。
私は「お野菜とスープの定食」を注文。こちらはカリフラワーのスープ。独特の土臭さは控えめで、濃厚ながらスイスイ食べちゃいます。
サラダボウルには10種類以上の島野菜が。シンプルな調味であり、それぞれの野菜の濃厚な風味を楽しむ仕様です。自家製のツナ的なマグロ肉も素朴な味わい。
連れは「faidama定食」を注文。お魚とお野菜のみぞれ煮です。ひと口いただきましたが、実に優しい味わいであり身体が浄化されるようです。
お会計はふたりで3千円弱と、思ったより高い。充分に表参道価格です。良い野菜は高価であることは存じ上げていますが、それでも沖縄の物価を考えればちょっと割高だなあと感じました。それでも沖縄で上質な野菜をたっぷり食べることができるお店は貴重なので、エステやサプリのつもりで訪れると良いかもしれません。

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1年で10回沖縄を訪れることもあります。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。
TACが世に出した一風変わった沖縄本。もはやガイドブックではなく参考書の域です。非常に情報量が多く、かつ、うまく整理されており読みやすい。大判ではないので持ち歩きやすいのも素晴らしいです。オールカラーの割に高くない。数多ある沖縄ガイドブックの中では突出した存在です。

ひらみぱん/せせらぎ通り(金沢)

金沢、いや北陸で最も有名なパン屋と言えば「ひらみぱん」。片町という繁華街へ向かう途中の「せせらぎ通り」にあり、大正時代の建物をリノベしたクールなエクステリアが特長的。
入ってすぐにズラりと並ぶパン。総菜パンや焼き菓子、ケーキなど幅広いラインナップ。朝の4時から作業に入り、モーニング・ランチ・ディナーまで駆け抜ける鉄人ブーランジェリーです。
私はランチで訪れ奥のダイニングへとお邪魔しました。内装や家具、小物にも独特のセンスが感じられ、異世界というか何というか、海外の小洒落たカフェに来たかのようです。従業員の女の子たちが可愛くてとても感じが良い。
ランチセットにはスープがつきます。この日はカボチャのポタージュであり、きちんとしたビストロで食べるそれと同等かそれ以上の味わい。ランチセットだからといってオマケサイズというわけでは決してなく、かなり食べ応えのあるポーションなのも嬉しい。
メインディッシュに「自家製ソーセージのガレット」を注文。個人のお店で「自家製ソーセージ」ってすごくない?ビキビキに肉の風味を感じるジューシーでドッシリとしたソーセージであり、その辺のハンバーグよりも余程食べ応えがあります。
トッピングはソーセージだけでなく色々乗っています。いろどりのキレイなお野菜たちに酢漬け(?)の紫キャベツ、フライドポテト。それぞれを別皿にしたらかなり見ごたえのあるランチセットとなるのではなかろうか。
ガレットの内部にはチーズに卵にハム(?)がギッチギチ。フランスの雑なガレットとはベクトルが異なり、カラフルにして繊細、味覚が多彩なものでした。
今回はガレットを頂きましたが、その他にも魅力的なビストロメニューがずらり。どちらかというとパン屋として名を馳せていますが、コンフィやカスレなど面倒な料理を用意しているあたり、純粋なフランス料理愛を感じました。今度は飲みに来ようかな。いや、モーニングのクロックムッシュも捨てがたい。楽しみ方にバリエーションのがる魅力的なパン屋でした。

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来夏世(くなつゆ)/石垣島

石垣島のそば屋としてはトップクラスの人気を誇る「来夏世(くなつゆ)」。なかなか難解な店名ですが、石垣島の言葉で「来世の五穀豊穣を願う」という意味があるそうです。場所は石垣島の繁華街から徒歩で10~15分といったところの住宅街。
緑たっぷり古民家が止まらない雰囲気のある内装です。テーブル席・小上がり・テラス席とバラエティに富んだ座席構成であり、もちろん子連れもOK。ピークシーズンだと待ち行列が生じ、かつ、売り切れ仕舞いなので、なるべく早い時間に訪れると良いでしょう。
八重山そばセットは650円。付随するライスはジューシーと赤米のどちらか選ぶことができるのですが、ジューシーの方が人気で釜の底をつくのが早いそう。
主題の「八重山そば」。いわゆる「沖縄そば」の亜種であり、麺がスパゲッティみたいな丸麺であり、また、肉が細切りであるのが特徴です。

スープはアッサリでパンチは無いもののいくらでも飲めるタイプ。麺はヤワヤワで食感に乏しく、あまり私の好きなタイプではありませんでした。
ジューシーは不思議な味わい。恐らく島のスパイスを大量に用いているのでしょう。香り高く、東南アジアの米料理を食べているかのような気分です。
雰囲気は良いけれど味そのものは別に普通という印象。空いていればフラっと入るのもアリですが、忙しい旅行者が行列してまで食べるのはちょっと違う気がしました。

あと車の停め方が独特な割に案内もなく、何も知らない私はコンビニのように普通に停めたのですが、店員のおばさんにすげえ怒られ食事中に停め直しを迫られました。ヒモを張るなり石を並べるなりしてガイドすれば、このようなくだらないトラブルは生じないと思うのだけれど、このようなやり取りを青筋立てて日に何回もやってるのかと思うと気の毒に思えました。

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