琉風(りゅうふう) タクシープール店/那覇空港

那覇空港近くで何か食べようとGoogleマップを眺めていると「琉風(りゅうふう) タクシープール店」という興味深い表記を発見。空港内に「琉風」という沖縄そば専門店がありますが、その支店のようです。
那覇空港の「空港食堂」側の出口からそのまま南へと進み、頭上を通る高架橋の下、歩行者用に舗装された赤いアスファルトに沿って直進すると客待ちのタクシーが並ぶ広大なタクシープールの敷地が見えて来ます。その最奥部へと進むと看板の無い小さな平屋の店舗に到達します。空港から歩いて7-8分といったところでしょうか。
店内はドライバー向けの休憩所そのものであり、窓に沿ったカウンター席が10席ほど。入店するやいなや、スマホをいじってる店のおばちゃんがこちらを睨み、「どうしてもっと早く来ないんだ」というニュアンスの苦言を呈されます。え?何?お前ってオレのオカン?君の名は?

ちなみに店内に記載された営業時間は18:00までで、私が入店したのは16:37であり、入り口ドアに「営業中」の札がかかっていたことも確認済です。
私が何を注文しようか悩んでいる間、オカンはずっとブツブツと文句を言っていましたが、訛りが強く良く聞き取れません。そもそもそんなに仕事をしたくないなら「もう閉店でーす」「売り切れでーす」と告げればいいだけなのに、真面目なのか不真面目なのかよくわからない女さんです。ちなみにテイクアウトのおにぎり類などは全て売り切れていました。
そばが出来上がったようで厨房まで取りに行くと、オカンから「17:00に店を閉めるから、それまでに絶対に食べ終わること」というようなニュアンスの捨て台詞(?)を吐かれたので、私はウインクで返します。その瞬間、彼女の頬が朱に染まったことを私は見逃さなかった。

閑話休題。「ソーキそば(大)」は700円。仕様は異なるのかもしれませんが、空港内の店舗で「軟骨ソーキそば」が1,250円であることを考えると大変お値打ち。空港からの歩き時間とオカンの小言の代金と考えれば悪くないディールです。
麺は沖縄そばの伝統を実直に受け継いだ、やや平打ち気味のストレート中太麺です。一口すすると、表面はなめらかでありながらも、噛み締めたときにもちもちとした独特の強いコシと、歯切れの良い食感がしっかりと残っているのが分かります。茹で置き麺をサッと湯通しする素朴なスタイルでありながら、モソモソ感やつなぎっぽさはなく、小麦の素朴な風味がふわりと鼻に抜けていきます。

スープは豚骨のダシをベースに鰹節の豊かな香りをしっかりと効かせた伝統的なブレンドスープ。見た目以上の深いコクとまろやかな旨味がじんわりと広がります。食べ進めるうちにトッピングである軟骨ソーキの甘辛い煮汁と良質な脂がスープに少しずつ溶け出していき、徐々に深みと甘みが増すという味の変化も楽しめます。
ソーキが美味しいですねえ。じっくりと時間をかけて煮込まれており、箸を入れると軟骨までほろりと崩れるほど柔らかく、甘辛いコクが口いっぱいに広がります。トロトロのコラーゲン質が肉の繊維と一緒に口の中でねっとりととろけていく極上の仕上がりであり、セルフスタイルの食堂とは思えないほどの満足感と食べ応えを一杯に与えてくれます。オカンやるやんけ。
以上のソーキそばが700円。空港周辺エリアで、いや、那覇市内の沖縄そば屋の中でもトップクラスの費用対効果であり、大満足の1杯でした。空港に戻り支店のメニュー表を確認すると同じ店の同じような料理の値段が全く高く、とても得した気分です。デュフフ。オカンありがとうな。今度はもっと早い時間に行くからな。

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