高級レストラン"また行きたい"偏差値【2025年最新版】

  • フレンチ イタリアン 中韓焼肉 和食 その他 
  • 私の主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の優劣ではありません。


【保存版】高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

6HEAD(シックスヘッド)/ロックス(シドニー)

1839年に建てられた遺産指定の砂岩建築を利用した高級ステーキハウス「6HEAD(シックスヘッド)」。シドニーはロックスエリアに位置し、「パーク ハイアット シドニー(Park Hyatt Sydney)」から徒歩1分。予約必須の人気店ですが、我々はパークハイアットのコンシェルジュに予約を入れてもらいました。ちなみに店名は1788年のファーストフリート(オーストラリア植民開始時の船団)が南アフリカから持ち込んだ「6頭の黒いケープ牛」にの由来するそうです。
店内は重厚でクラシックな雰囲気(写真は公式ウェブサイトより)。我々は店内2階にご案内頂きましたが、テラス席からはシドニーを象徴するオペラハウスを望むことができ、まさに息をのむような景観が広がります。
ワインの値付けは高く、さっき部屋で結構飲んできたしなあということで、クラフトビールを楽しむに留めました。とは言えお祝い事で利用するゲストが多いようで、皆、気前よくワインを注文していたと記憶しています。
前菜にカラマリ。丁寧にマリネされたイカは柔らかく、豊かな風味が染み込んでいます。これにスパイシーな衣をまとわせ、カリッと揚げることで、外はクリスピー、中はふっくらとした絶妙な食感のコントラストを生み出しています。ただ、「ソースには柚子をきかせている」と大いばりなのですが、我々が柚子の国の民だとはわかっていなかったようだ。
「Charred Cauliflower Steak」という謎メニューがあったので試しに注文。なるほど確かにカリフラワーのステーキであり、その甘みと香ばしさが口の中に広がります。ソースにはナッツを用いておりオシャレな味わい。ただしこの1皿が約4千円というのは割高に感じました。
ステーキにはサラダが付随します。サラダというか、レタス丸のままであり、美味しいは美味しいのですがロマンに欠けます。ナイフで切り分けながら食べるのも面倒です。
真打登場、Tボーンステーキです。総重量は圧巻の1キログラム。T字型の骨を挟んで、二つの部位を同時に楽しめるのが最大の特長で、片側はしっかりとした歯ごたえと肉々しく濃厚な旨味を持つサーロイン。もう片側は驚くほど柔らかく、きめ細やかで上品な味わいのヒレです。もう20ドル追加すれば1.5キログラムのトマホークステーキにアップグレードできたのですが、「いいかげんにしろ」と連れからお叱りを受けました。
このステーキは牧草のみで育ったグラスフェッドビーフであることに加え、店内の熟成庫でドライエイジングが施されており、ナッツのような風味と香りが際立っており、まさに極上の肉体験です。
付け合わせにフライドポテト。外はカリッと黄金色に揚がり、中はホクホクの柔らかさ。ステーキの肉汁に浸して食べるともう絶品。ステーキをオカズに、ポテトをゴハン代わりに食べ進め至福のひと時です。
以上を食べ、軽く飲んで総額は300ドル(約3万円)。東京の「Peter Luger Steak House Tokyo(ピーター・ルーガー)」などそれっぽいステーキハウスの半額程度の価格設定であり、味はそれよりも上。日本人が魚料理で欧米人に絶対に負けないのと同じ意味で、肉を焼かせれば欧米人には勝てないなと白旗をあげたディナーでした。

食べログ グルメブログランキング

関連記事
焼肉ではなく、洋風の肉料理をまとめました。ステーキやローストビーフがテンコ盛り。赤ワイン片手にガブガブ楽しみましょう!

レストランでの火入れを家庭で再現することに主軸を置いた稀有な本。「焼く」「揚げる」「ゆでる」「蒸す」「煮込む」「混ぜる」「漬ける」など、基本的な調理ほど論理的に取り組む必要があることを得心しました。肉の基本。これを知ると知らないでは大きく姿勢が異なります。

焼きとん酒場 かね将 本店(かねしょう)/五反田

1983年創業の老舗「焼きとん酒場 かね将 本店(かねしょう)」。創業以来、芝浦の食肉市場から仕入れる新鮮な豚モツを使った焼きとんが看板メニューの名物酒場であり、近隣の勤め人や住人、学生に長く愛されてきました。五反田駅西口から徒歩約2~3分の好立地で赤い看板が目印です。
店内は典型的な大衆酒場であり、16時半の開店と同時に席がほぼ埋まってしまうほどの人気ぶり。予約も可能ですが、おひとりさまであれば一蘭的なカウンター席にスっと通してもらえるのでラクチンです。酒場はこうでなくっちゃね。
赤星の中瓶は700円ぐらいであり、周辺の酒場に準じた値付けです。ホッピーやサワー類も600円かそこらです。それにしても酒場には赤星が似合う。1877年に誕生した日本で最も歴史あるブランドで、熱処理ならではのしっかりとした厚みのある味わいが特長的です。
ガツ酢。豚の胃袋を用いたサッパリとした和え物。ガツをボイルし薄切りにしてネギとポン酢で頂きます。ガツ特有のコリコリ、シコシコとした心地よい歯ごたえが最大の魅力です。
生野菜サラダ。その名の通りのシンプルなサラダなのですが、ラーメン二郎のようにスープ(ドレッシング)がこぼれながら配膳されるのが面白い。ちなみにこのドレッシングは持ち帰り用としても販売されている人気商品です。
スペシャリテの「牛すじトマト煮込み」。とろけるように柔らかい牛すじ肉と大きめにカットされたジャガイモ・ニンジンが目印で、食べ応え満点。牛肉とトマトが相性抜群で濃厚な旨みを楽しめます。別添えのガーリックトーストを注文し、ソースに浸して食べるという儀式は常連客の間での普遍的な推奨事項である。
串焼きは「白コロホルモン」「タン」「ハツ」を注文。1本150円からと魅力的な価格設定ですが、やや臭みが感じられるものもあり、好みは分かれるかもしれません。タンやハツなど匂いが穏やかな部位から様子を見ると良いでしょう。
自家製つくね。粗挽きの肉に軟骨が混ぜ込まれ、大ぶりでふっくらと焼き上げられています。軟骨のコリコリとした食感がアクセントになっており、単調になりがちな挽肉料理に楽しさを加えています。
自家製さつま揚げ。魚のすり身を店内で揚げた、手作りならではの強い魚の風味が感じられる逸品。既製品とは一線を画す味わいで、魚の旨味が凝縮されており、何もつけずにそのまま食べて美味しい。
アジフライ。粗めのパン粉をまとわせて揚げられた衣がザクザクとした食感を演出します。やや揚げ油が傷んでいたのか、明日の胃もたれを予感させる重たさが難点。ソースをたっぷりとかけ、なかったことにする。
以上を食べ、軽く飲んでお会計は5千円弱。都心でこれだけの料理と酒を楽しんでこの支払金額はリーズナブル。意外に魚介類のメニューが充実しており、常連客は皆一様に「まぐろぶつ」を注文していたので、次回はそれを試してみたい。

食べログ グルメブログランキング


人気の記事
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

喃楽(なんらく)/桜木町(富山)

典型的な日本の地方都市の夜の顔、桜木町に店を構える「喃楽(なんらく)」。ミシュランガイドにも掲載されたことがあるタイ料理専門店であり、食べログでは百名店に選出されています。1日1組限定でトゥクトゥク送迎サービスがあるのが面白く、その時点で店主のタイ愛が感じられます。
カウンター4席にテーブルが2卓とこじんまりとした店内。タイを感じさせるオリエンタルな内装に加え、点在するタイの小物がかわちいです。オーナーの中川幸夫シェフはタイに100回以上訪れ、現地の野菜、香辛料、調理器具を使用し、本場の味を忠実に再現しているそうです。
タイの飲み物が色々と用意されており、ビールは小瓶でいずれも770円。シンハは瓶のまま飲むスタイル。雰囲気はあるのですが、個人的にはグラスに注いで飲む方が好き。
天使のエビのカルパッチョ。香辛料とナンプラーを用いており、辛味と酸味が海老の甘味を引き出します。素敵なアミューズだ。
蒸し鶏。カオマンガイの肉の部分です。しっとり柔らかでジューシーな食感が特長的で、下味も強く、シンプルながら奥深い味わい。
空芯菜炒め。シャキシャキの空芯菜をニンニク、唐辛子、ナンプラーで炒めたタイの定番料理。濃いめの塩味とピリッとした辛さが食欲をそそり、ビールとの相性も抜群です。
トムヤムクン。濃厚な海老の出汁に様々なハーブやスパイスが溶け込み、多彩な味覚が重なり合います。エビがレア加減で調理されており、エビの甘味をたっぷりと楽しむことができるのも心憎い演出。
ナマズの唐揚げ スイートチリソース。淡白で柔らかなナマズをカリッと揚げた上で、タイ風に味付けします。スイートチリソースは、甘みと酸味、程よい辛さがナマズの淡白な味わいに良く合う。
プーパッポンカリー。カニをカレー粉と卵で炒めとじた、タイの人気料理です。カニの濃厚な旨みに、カレー粉のスパイシーな風味が重なり、また、たっぷりのふわふわな卵がその刺激を優しく包み込みます。白ゴハンが欲しくなる。
タイの焼き鳥、ガイヤーン。タレに漬け込んだ上でシットリと焼き上げており、コチラも白ゴハンが欲しくなる味覚です。タマリンドを用いているのか、仄かな酸味がオシャレです。
クンオップウンセン。冒頭の天使ダシの出汁を活かした春雨の蒸し物です。エビの濃厚な旨味を春雨が余すことなく吸収し、炭水化物ながらビンビンに酒が進みます。
〆にグリーンカレー。ココナッツミルクのまろやかなコクと甘みの中に、青唐辛子の爽やかな辛さが際立ちます。野菜もたっぷりで、それらの甘味やハーブの香りが味覚に奥行きを与える。香り高いタイ米に良く合う。
以上のコース料理が5,500円で、ビールを3本飲んでお会計は8千円弱。丁寧な調理で仕事も早く、心地よい食後感。同じタイラヴァーながらダークサイドに向かった「みもっと」とはダンチの満足度です。次回はオリジナル料理である「グリーンカレーしゃぶしゃぶ」を試してみたい。トゥクトゥクに迎えに来てもらうんだ。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
富山は食の宝庫。天然の生け簀である富山湾にジビエや山菜が豊富な山々、そして米と水。レストランのレベルは非常に高く、支払金額は東京の3割引~半額の印象です。だいぶ調子に乗ってきた金沢が嫌な方は是非とも富山に。

待機児童ゼロ、結婚した女性の離職率の低さ、貧困の少なさ、公教育の水準の高さなど、日本型の「北欧社会」が富山県にはあると分析する1冊。10年間にわたって富山県でのフィールドワークを続けてきた財政学者の視点が興味深い。

Lot 1 Coffee/サーファーズパラダイス(ゴールドコースト)

サーファーズパラダイスの地元民に人気の「Lot 1 Coffee」。メインエリアから1ブロック離れたHanlan Streetに位置し、サーファーズパラダイスの喧騒から外れた場所にひっそりと存在します。
店内は木の温もりを感じるカジュアルなインテリアで統一され、リラックスした雰囲気に包まれています。道沿いのテラス席が人気であり、外からは一見満席に見えますが、奥にも広くなんやかんやで50席以上はありそうです。
フラットホワイトはラージサイズで5ドル、スムージーは10ドルぐらいだったかな。コーヒーは丁寧に淹れられており、ホテルの味気ない朝食のそれとはダンチの美味しさです。スムージーは「トロピカル」を選択。南国フルーツのフレッシュな甘酸っぱさが口いっぱいに広がる爽快な1杯でした。
ゴールドコーストのライフスタイルを象徴するヘルシーな看板メニュー、アサイーボール。濃厚でクリーミーなアサイースムージーをベースに、グラノーラ、フレッシュなフルーツ、ココナッツフレークなどがたっぷりとトッピングされています。
エッグベネディクト。イングリッシュマフィンの上には熟したアボカドが敷かれ、その上に完璧なポーチドエッグが鎮座しています。ナイフを入れると、とろりとした黄身が溢れ出し、濃厚なオランデーズソースと絡み合う。
以上の注文の総額が55ドルほどであり、ド観光地の洒落たカフェで楽しむブランチとしては悪くないディールです。ヒルトンなどの有名ホテルの朝食はひとり40-50ドルを要することがザラなので、その予算を地元の個人店に費やした方が人生ひいては社会が豊かになる、というのが私の意見です。

食べログ グルメブログランキング
人気の記事
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。