高級レストラン"また行きたい"偏差値【2025年最新版】

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  • 私の主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の優劣ではありません。


【保存版】高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

やぎ料理 まるまん/栄町(那覇市)

山羊(ヒージャー)料理の専門店として那覇では5指に入る有名店「やぎ料理 まるまん」。栄町市場の外れにあり、ゆいレール安里駅から歩いて5分ほど。予約不可・現金のみというハードボイルドな運営スタイルであり、そのクールなエクステリアは明確な目的意識を持った者のみに客層を限定します。
昭和のスナックのような店内。カウンター4-5席とお座敷に1卓というコンパクトな空間で、気さくなマダムがおひとりで切り盛りされています。竜宮通りの「山羊料理さかえ」もそうですが、山羊料理店はどうして雰囲気が似て来るのか。ゲストは意外にも女性ひとり客が多く、「山羊汁」だけをパっと食べてサっと帰るなど慣れたものでした。
私はオリオンビールをお供にゆっくりやらせて頂きます。中瓶で800円と周辺相場に比べるとやや高めに感じますが、お通しにお漬物も用意してくれるので悪くないディールです。
なお、お漬物からはそのへんのスーパーで買ってきたようなニュアンスが感じられますが、営業形態を思えば、まあ、こんなものでしょう。
主題の「やぎさしみ」。新鮮なヤギの生肉を薄切りにしたもので、赤身の部分はクセが少なく、馬刺しにも似たあっさりとした旨味が特長的。他方、皮付きの刺身は、皮のコリコリとした強い歯ごたえと、皮と赤身の間にある脂の甘みが醍醐味です。後述の山羊汁に比べると獣臭は格段に控えめ。どちらかというとミルキーで優しい味わいです。
山羊汁。ヤギの肉や骨、内臓を長時間じっくりと煮込んだ料理であり、最大の特徴はワイルドで強烈な獣臭と、それに負けない濃厚な旨味とコクでしょう。骨や脂から溶け出したエキスがコッテリとしており、滋味深い味わいが口の中に広がります。沖縄県民でも好みが真っ二つに分かれるほど個性的な味覚であり、乳製品のような酸味も感じられ、私にとっては後を引く美味しさです。量もたっぷりだ。
おまけでご用意頂けた卵料理。水菜を卵でとじたそうで、独り暮らしの大学生の手料理のような味わいです。ちなみにお品書きには「山羊汁」「やぎさしみ」「山羊肉ソーセージ」の3品のみの記載ですが、なんやかんやでオマケが色々と出てくるのが楽しい。
以上を食べ、ビールを1本飲んでお会計は4,400円。飲食量に比して高く感じますが、そもそも今や山羊は高級食材となりつつあるので仕方ありません。「山羊料理さかえ」に比べると手際が段違いに良いので、その食体験を含めて寧ろお値打ちに感じるほどです。

なお、予約は一切受け付けておらず、営業確認のために電話をかけたとしても「またどうせオレオレ詐欺だ」的な扱いでマダムは受話器を取ろうとしません。つまり、仮に電話が繋がらなかったとしても営業している可能性があります。不定休であり難易度が高いお店ですが、栄町でハシゴ酒をする際に、営業していたらラッキーぐらいのノリで訪れると良いでしょう。

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ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

エル カステリャーノ(EL Castellano)/渋谷

1976年創業の日本最古級スペイン料理レストラン「エル カステリャーノ(EL Castellano)」。当然に百名店に選出されており、日本在住のスペイン人も太鼓判を押すお店です。渋谷駅から宮益坂を登った青山学院大学の少し手前に位置します。
スペインらしく(?)賑やかで楽しい雰囲気。テーブルがギュウギュウに詰め込まれており圧迫感がありますが、特有の活気や熱気、客同士の一体感を生み出すための意図された演出の一部と考えましょう。平たく言うとスペイン料理の居酒屋であり、静かな食事には全く向かない環境です。
ワインは安く4千円台から始まります。重厚長大な肉料理は無いので、ビールやスパークリングワイン、白ワインを中心に注文すると良いでしょう。

接客姿勢は人によってバラツキがあり、料理ひとつひとつを丁寧に説明してくれる方もいれば、黙ってポーンと置いていくだけの感じ悪い奴もいて困惑しました。どうせ労働時間は変わらないんだから、もっと楽しく働いたらいいのに。
まずは生ハム。程よい厚みがあり、噛みしめるほどに熟成された肉の旨味と脂の甘みが口の中に広がります。軽い泡にピッタリだ。
チョリソやサルチチョン、チーズの盛り合わせ。チーズは羊、山羊、牛のミルクから作られたスペイン各地のものが用意されており、日本でスペインチーズを食べる機会は中々ないので私嬉しい。
具沢山のサラダ。レタスやトマト、といった基本的な野菜に加え、ツナ、オリーブ、ゆで卵などがふんだんに使われる、スペインの伝統的なスタイルです。調味はごくごくシンプルで、素材の味そのものを楽しみます。
こちらはボケロネスでしょうか。骨を取り除いたイワシを酢で締めており、たっぷりのオリーブオイルと共に楽しみます。イワシ特有の風味は残りつつも、酢の酸味とオリーブオイルのコク、ニンニクの香りが調和し、キリッと冷えた白ワインに良く合う。
マッシュルームのアヒージョ。オリーブオイルとニンニクでじっくりと煮込まれており、キノコの持つ独特の旨味と香りがオイルに染み出し、またマッシュルーム自体もオイルを吸ってジューシーな食感に仕上がります。
こちらはエビのアヒージョ。グツグツと煮立った状態で提供され、鷹の爪のピリッとした辛味がアクセント。ニンニクの香ばしさとエビの出汁が凝縮されたオイルにパンを浸して至福のひととき。
タラのコロッケ。ジャガイモのような一口サイズのコロッケの中には塩抜きしてほぐした干しダラの身がギッシリと詰まっています。サクサクとスナックのように連続的に楽しむことができ、酒のツマミにピッタリです。
ジャガイモのオムレツ。スペインの国民食であり、外側はしっかりと焼かれ中はジャガイモのホクホク感と玉ねぎの甘み、そして卵の優しい味わいが一体となっています。食べ応えたっぷりで腹が徐々に膨れて来る。
お肉もシンプルな調理であり、バルサミコ酢やシェリー酒を煮詰めたような、甘酸っぱくコクのあるソースが脂の甘みと上手く調和します。添えられたピーマン(?)のほろ苦さと時折感じるピリッとした辛味が、味わいの良いアクセントになっています。
看板メニューのパエリア。魚介の出汁をたっぷりと吸った米が上手く、見た目は派手派手ですが米そのものが旨いひと品。芯がわずかに残るアルデンテに仕上がっておりポクポクと軽い口当たり。鍋にへばりついたオコゲの部分も見逃せない美味しさです。
デザートは全然美味しくないですね。コンビニスイーツと大差ない味覚であり、出さない方がマシなレベルです。これまでの料理は普通に美味しかったのに、どうしてこうなった。
以上を食べ、ワインをひとり1本ペースで飲んでお会計はひとりあたり1.2万円。スペインの定番料理のオムニバスを腹いっぱい食べてこの支払金額はリーズナブル。良く食べる男子たちが一様に腹パンになっていたので、そのボリューム感も魅力のひとつでしょう。仕事の打ち上げなどワイワイやる飲み会に最適。お腹を空かせて行きましょう。

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鮨はたけやま/古町(新潟市)

新潟きっての歓楽街「古町(ふるまち)」にある「鮨はたけやま」。県外客にとっては「兄弟寿し」が有名でありゲストも東京の人ばっかりですが、当店は地元のグルマンからの支持が根強い。
店内は白を基調としたシンプルで清潔感あふれる空間(写真は公式ウェブサイトより)。カウンターに7-8席と4名掛けのテーブルが1卓あります。

畠山正義シェフはお父様も鮨職人だそうで、札幌の名店「すし善」で経験を積み、上京後はいくつかの鮨店で研鑽を重ねました。その後2017年に女将の故郷である新潟に居を移し当店を開業。無駄口を叩かない真面目一徹な職人であり、港区のお喋りしてばっかりな連中に見せてやりたいです。
ビールや日本酒は新潟のものが用意されており、県外客にとって胸熱ポイントです。しかも1合1,300-1,500円程度の値付けであり、アルコールで変に儲けようとしないのが素敵ですね。女将さんも実に感じの良い接客で、とても居心地の良い時間を過ごすことができました。
名刺代わりにズワイガニのクリームコロッケ。衣はきめ細かくサクッと軽やかに揚がっており、中にはズワイガニの身がたっぷり。つい先日、老舗で酷いカニコロッケを食べてきたばかりなので、感動もひとしおです。
佐渡で水揚げされた高級魚「イタチウオ」。身はしっとりと引き締まっているだろう。淡白ながらも上品な甘みと旨みが感じられます。梅肉のソース(?)で味わいが引き締まります。
イワシのシャリ抜きの巻物。イワシの持つ濃厚な風味と、とろけるような食感がダイレクトに伝わります。酸味も豊かで、脂の乗ったイワシの味わいを爽やかに引き立て、後味をさっぱりとさせています。
シマエビ。身は厚く、むっちりとした弾力があり、噛みしめるほどに、エビ特有の濃厚な甘みと旨みが口の中に広がります。赤酢を用いたほんのりと温かいシャリが、シマエビの甘さをさらに引き立て、一体感のある味わいを生み出しています。ちなみにお米は佐渡のコシヒカリを用いているそうで、粘り気が強く一粒がしっかりとしています。
ガリはフレッシュで瑞々しく、サラダのように爽やか。お口直しにもよし、酒のつまみにもよし。よしよし。
キス。淡白で上品な味わいであり、天ぷらだけじゃなくて生でもいけるじゃんと気づきを得たにぎりでした。
南蛮海老。いわゆる「ホッコクアカエビ」であり、それを4本も贅沢にのせたにぎりは、見た目にも華やか。口に入れると、甘くぷりぷりとしたエビの身が口いっぱいに広がり、とろけるような食感とともに濃厚な甘みが押し寄せます。
コハダ。強すぎず弱すぎず程よい〆具合。コハダ本来の旨みを引き出しつつ、酢の酸味と塩味が心地よく調和しています。
フナベタ。ヒラメに似たまったりとした舌触りと、凝縮された旨みに特長があり、淡白ながらも滋味深い味わい。東京では馴染みの無い魚ですが、新潟では定番の大衆魚だそうです。鮨職人は食材が無限にあって楽しいだろうな。
佐渡産ノドグロの手巻き。軽く火を通しており、全体として香ばしく、中の脂が活性化しています。海苔の香りがノドグロの豊かな香りと融合し、口に含めばジュワっと溶け出す上質な脂の甘みと旨みがシャリに絡みます。
アオリイカ。細かく包丁が入れられており、見た目にも美しく口当たりも円やか。ねっとりと舌に絡みつき、噛むほどに甘みがじんわりと滲み出てくる。
赤身のヅケ。柑橘の風味がさりげなく効いており、ねっとりとした赤身の食感と凝縮された旨みに、柑橘の爽やかな香りが加わることで、後味は驚くほど軽やか。赤酢のシャリとのバランスも絶妙です。
イクラ。醤油漬けにしておらず、まさに旬の時期だけの特別な味わいです。プチっと弾ける薄い皮の中からクリーミーで雑味のない純粋な旨みの液体が溢れ出す。醤油の強い風味がない分、より繊細で優しい味わいと、鼻に抜ける海の香りを楽しむことができました。
海苔のお椀。村上の地物をふんだんに用いており、蓋を開けた瞬間に、豊かで力強い磯の香りが立ち上ります。お出汁は海苔の風味を邪魔しない澄んだ味わいで、シンプルながらもリッチな味わいです。
オリジナルのおいなりさん。干瓢巻きを薄い油揚げで巻いており、じゅわっとした食感を楽しみます。
ギョクには南蛮エビのすり身と大和芋を用いているそうで、スフレのように肌理が細かく、しっとりふわふわとした食感に仕上げられています。エビの風味と上品な甘みが豊かだ。
追加で名物の「トロたく巻き」を注文。作画が崩壊するほどタネが乗っかっており、巻物というよりもトロとタクです。ちなみにタクアンではなく奈良漬けを用いており、奈良漬けの持つ芳醇な酒粕の香りと複雑な塩味、シャキシャキとした食感が脂たっぷりのトロによく合う。〆の巻物のつもりが日本酒が進んでしまいました。
おまかせコースが16,500円で、酒やら追加やらで総額は2.5万円。東京であれば倍請求されるであろう質および量であり、タネは地物が多く県外客歓喜。東京の人にはあまり知られていませんが、「兄弟寿し」「鮨 登喜和(ときわ)」と並んで新潟を代表する鮨屋のひとつとして間違いはないでしょう。テーブルチェックからのメールのスタンプも芸術点高い。

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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
すしのにぎりについての技術を網羅した決定版的な書籍。恐らくはプロ向けの参考本であり資料性の高い便覧でしょうが、素人が読んでこそ面白い傑作。写真がとても美しく、眺めているだけでお腹が空いてきます。