1902年(明治35年)創業の「黒船亭(くろふねてい)」。「洋食」というジャンルが存在しなかった時代にフランス料理店としてスタートし、現在に至るまで伝統の味を継承していると主張する老舗洋食店です。食べログでは百名店に選出。上野公園の脇にあり、上野駅から歩いて7-8分です。
現代的なビルで小綺麗な店内なのですが、客層は独特ですねえ。上手く説明はできませんが、とても上野っぽい。五時から男が支配的で、パスタを蕎麦のように啜って食べるのは当たり前。港区で延々写真を撮っているギャルたちが可愛く見えて来るほどです。
飲み物は思いのほか高く、一番安いグラスワインでも1,200円。接客についても違和感を覚えることが多く、ディナーで1万円近い客単価を考えると、ちょっとどうなんだろう。「サイゼリヤ」のほうがシステマティックでレベルが高いように感じました。
コース料理を注文し、最初に「本日のオードブルの盛合せ」が登場するのですが、ビジュがイマイチですね。全体的にカピカピで、スーパーの総菜コーナーにあるオードブルセットと大差ありません。既に帰りたい。
ニンジンのポタージュは結構美味しい。出汁がきいていて、和食のすり流しを食べているかのようです。本日一番のお皿でした。
他方、サラダは関係代名詞的な位置づけであり、7千円のコースとしては心に訴えかけてくるものが何もありません。サイゼリヤの「小エビのサラダ」のほうが海老たっぷりで特別感があります。
ナイフを入れてもとろりと溢れ出すクリーム感は皆無であり、練り上げられた里芋を無理やり丸めて揚げたかのような、モッタリとした粘着質の食感が舌に絡みつきます。主役であるはずのカニの繊細な風味は、この重すぎる食感の奥に完全に埋没してしまっており、加熱処理された澱粉質主体の揚げ物と言うべき、ただただ残念な塊と化しています。
デザートについても悪くはないのですが、その辺の菓子屋で買うガトーショコラと変わらない味覚であり、7千円のコース料理の大トリを務めるには荷が重く感じました。
麦茶のようなアイスティーを飲んでフィニッシュ。以上のコースに飲み物をいくらか飲んでお会計は1万円。これはちょっとかたつむりですね。、むりむりむりむりかたつむり。このレベルで「洋食 おがた」の倍請求するとは悪い冗談としか思えません。皿出しも遅く、手作りを強調しているものの単に仕事が遅いだけであり、無駄に時間を要した食事でした。
麦茶のようなアイスティーを飲んでフィニッシュ。以上のコースに飲み物をいくらか飲んでお会計は1万円。これはちょっとかたつむりですね。、むりむりむりむりかたつむり。このレベルで「洋食 おがた」の倍請求するとは悪い冗談としか思えません。皿出しも遅く、手作りを強調しているものの単に仕事が遅いだけであり、無駄に時間を要した食事でした。
Google Mapsには好意的な口コミが並みますが、なるほどこういうカラクリでしたか。他界隈掛け持ちがちな私であってもこの芸風は認められず、責任をもってお勧めしません。自分が産まれる前に他界した母と一緒に訪れた思い出のレストランであるなど、特殊な動機を除いては訪問の再考を促したい洋食店です。おつかれさまでした。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。











