Le Parc/ランス


Le Parc(ル・パルク)。Les Crayères(レ・クレイエール)という大層立派なホテルのメインダイニングです。ミシュラン三ツ星、だったのですが、訪問するちょい前に二ツ星に下落。。。
天井が高く窓が大きく全てにおいて開放的。ゴージャスという言葉は当レストランのためにある。
ゆうべのL'Assiette Champenoise(ラシェットシャンプノワーズ)よりも格が上に感じました。内外装はもちろん、スタッフや客層においてまでK点を越えて来る。
ロゼの泡。結構な辛口で白の泡に色が付いているだけのように感じます。ロゼは何よりも見た目が良いですね。そこにあるだけで場が華やぐ。オシャレが無いと死んじゃう女子にうってつけ。
アミューズが出た瞬間この店はすごいぞと確信。こんなに手の混んだアミューズはなかなか無い。メニューはコースが3つにアラカルトが数十種類。せっかくなので一番皿数の多いコースを注文。
パンは3種。うち2つを選択。可もなく不可もなくです。
トマトのムースにパルメザンチーズのカリカリ。今回の旅行は滅多矢鱈にトマトが出てくるなあ。いくら季節だからって、こんなに食材かぶるかなあ。流行なのかなあ。
これ、エビなんです。スカンピの薄切りを美しく敷き詰めマンゴーとココナッツ。味わいは当然のこと、この麗らかなプレゼンテーションにはただただ感服。
ヒラメにトマトとビネガーのソース。お見事。先ほどのトマトとは全くベクトルの異なるコクのあるソース。ここもソースか!フランスではソースに感動することが多いなあ。

当店もソースを脇においてくれて好きなだけかけて良い方式で全部かけてまうやんか。このあたりは日本のフレンチ業界でも流行して欲しいところです。日本のフレンチって、各国料理との境界線が曖昧で、意図してかどうかはわかりませんが、ソースに凝っているお店が少ない気がする。
仔牛とアーティチョーク、ナス、トリュフ。これは直線的。ただしというべきか、やはりというべきか、卓抜したソース。絶妙なコクと酸味、トリュフの香り。ところで、こちらの人々は焼き加減につき、「オススメはピンクだけど大丈夫?」みたいに尋ねられるのが何だか面白い。
デセールの前にチーズ。隣のオッサン4人テーブルのときめき方が半端ない。前菜やメインなんかよりも、チーズを選ぶという行為に一番テンションが上がっているように見受けられました。
シャウルス、ラングル、シェーブルにトマト風味の何か。ドライフルーツが単なる付け合せではなくしっかりとした品質に感心。また、私の学習能力は非常に高いため「お腹いっぱいだから半分(ry」に備えて少なめにオーダーしました。
プレデザートはグリーンピースのムースにアワアワ。デセールとしては面白い組み合わせ。
この一皿だけで、ゆうべの甘味よりもレベルが上であることがよくわかります。
色とりどりのフルーツとそのクレームブリュレ。ストロベリーのソルベがアクセントになって良かった。
ミニャルディーズも最高品質。チョコに関しては1粒500円のショコラティエと同等。

格式高く、それでいてオシャレな料理。意外にも味わいは軽やかで、デセールまで高品質。個人的にはゆうべよりも当店のほうが好きだったりして。あっちはディナー、こっちはランチなので条件は違うけれども。

それにしてもフランスのミシュラン星付きレストランは外さない。ミシュランの評価は、フランスにおいてこその価値なのかもしれません。東京ではハッタリのきく箱にそれなりのワインと色とりどりの料理を用意したら一ツ星ぐらい取れちゃうんじゃないかと穿った見方をしていた時期があって、それが契機となって当ブログが始まったわけなのですが、うーむ、当店ほどまでに重みのある二ツ星は東京ではなかなか見当たらないですなあ。

大変満足しました。次回ランスに来る機会があれば、当ホテルに宿泊の上、ディナーを楽しんでみたいと思います。


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