空港食堂(くうこうしょくどう)/那覇空港

沖縄フリークの間ではカルト的な人気を誇る「空港食堂(くうこうしょくどう)」。元々は空港職員向けの社員食堂でしたが現在は一般客にも開放されており、リーズナブルな価格で本格的な沖縄家庭料理を楽しむことができます。国内線旅客ターミナルビル1階の到着ロビー、その最も端にひっそりと佇んでおり、その存在を知らなければまず見つけることはできません 。
私は16時というヘンテコな時間に訪れたため秒で着席できましたが、タイミングによっては行列することもあるようです。とは言え座席数は70もあり長居する雰囲気でもないので、それほど待つことはないでしょう。

入ってすぐの券売機で食券を購入し、その場でスタッフに食券を手渡し、支持された席へと着き、食券の番号が呼ばれればカウンターまで取りに行きます。食後は食器とトレーを所定の返却口まで自分でし、水もセルフサービスです。
私は「ちゃんぽん」を注文。950円のところ、プラス250円で味噌汁をミニ沖縄そばに変更してもらいました。私が初めてこの店にお邪魔したのは10年以上も前ですが、当時より倍近い価格設定となっており、インフレーションという経済的現実と格闘してきた歴史を感じざるにはいられません。
沖縄の「ちゃんぽん」は長崎の有名な麺料理とは全く異なり、野菜をたっぷり使った炒め物を卵でとじ、ご飯の上にのせた中華丼のような代物です。丼ではなく平らな皿に盛って提供されるのが伝統的。 1962年に那覇市松山の「お食事処みかど」で生まれたとされています。
味は今あなたが想像している通りですが、ゴハンの量がとんでもないですね。空港での食事と聞けば控えめな量を想像しがちですが、当店のライスは1人前で1合近くあります。
ミニ沖縄そば。ベーシックな成り立ちのそばであり、250円と思えば悪くありません。きちんと小さなソーキがトッピングされているのが心憎い。
以上を食べて1,200円。市井の定食屋に比べると割高であるものの、空港内のレストランという意味では極めて良心的と言えるでしょう。前回お邪魔した際の弁当が酷い出来だったので、ショックを受けて7-8年ご無沙汰していましたが、改めてお邪魔してみるとカルト的な人気に納得も得心もさせられました。フライト前後の沖縄気分注入の儀式として是非どうぞ。

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沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。