高級レストラン"また行きたい"偏差値【2024年最新版】

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  • 私の主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の優劣ではありません。


【保存版】高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

エルヴェ(élevé)/麻布十番

ここのところお邪魔する間隔が2-3か月に1度に狭まってきた「エルヴェ(élevé)」。料理が絶対的に美味しく客層が安定しているので、大切な食事の際はついつい頼ってしまいます。麻布十番は一の橋交差点から東へ数分の落ち着いたエリアに位置します。
店内はカウンター席が6-7席に4人掛けのテーブルが1卓。遅い時間帯はワインバーに徹し、ツマミはチーズ等に留まりますが、早い時間にお邪魔すればグランメゾンに比肩する正統的なフランス料理を楽しむことができます。
この日はブルゴーニュ古酒好きという厄介なワインラヴァーをお連れしたので、当店の素晴らしさをダイジェストでお届けしようと、コース料理に合わせてワインはペアリングでお願いしました。
まずはグジェール。チーズを練り込んだシュー生地なのですが、追いチーズも加えておりリッチなお口取りです。
クジラ。え?クジラ?私はこれまでのそう短くない人生において、かなりのフランス料理店にお邪魔してきましたが、フレンチでクジラを口にするのは初めてかもしれません。中にはミュラー擬態よろしく同色のビーツも潜んでおり、ドッシリとした味わい。土台を固めるサツマイモのペーストの甘味もグッドです。
名物のエスカルゴ春巻き。この日の具材は共にポワロー葱が組み込まれています。パリっとしたアタックにジューシーな口当たり。毎日でも食べたくなる人懐っこい美味しさです。
ホタテはごくごく軽い火入れであり、素材本来の甘味がシットリと伝わってきます。スープ(?)には紅茶の風味をきかせており、実にオシャレな味わいです。
アマダイは丁寧に蒸されており、フワフワとクラウドな食感が特長的。トリュフをきかせたソース(?)は思いのほか酸味が強く、ホワイトアスパラガスの風味と相俟って重層的な味覚です。
カウンター席からキッチンが見え、「モンブラン作っとるなあ、隣のゲストのデザートかな」と思いきや、なんと細かく包丁を入れたイカと組み合わせた我々向けの料理でした。球場全体がどよめく怪作であり、それでいて理不尽に旨い。記憶に残るひと品です。
メインは鳩をチョイス。ランド産の正統的な小鳩であり、鉄分をガッチリを感じさせつつもクセはなく総じてエレガントな味わい。モモの部分はコンフィにと、部位によって調理方法を変えているので一粒で二度美味しい。ソースも濃厚オブ濃厚で、フランス料理ってやっぱこうだよなあと再認識させてくれるひと皿です。
デザートは2種からのチョイスであり、私はチョコ主体のものを選択したのですが、シェフの古巣の「ソンブルイユ (SOMBREUIL)」を感じさせる華やかなプレゼンテーションであり、私アガっちゃいました。思いのほか軽い口当たりであり、もう一口あと一口とあっという間に食べ切ってしまいます。

今夜も本当に美味しかった。何度訪れても毎回発見があるのが良いですね。アラカルトでもコースでも自由自在というのも素晴らしい。今度はアラカルトにしようかな、ボトルで注文しようかな、やっぱりペアリングかなと、優柔不断であることすらエンターテインメントと化すお店です。

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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。

創作居酒屋てんてん/敦賀(福井)

北陸新幹線の延伸に沸く敦賀でトップクラスの人気を誇る居酒屋「てんてん」。気比神宮すぐ近くという好立地であり、ランチタイムは定食を、ディナータイムは地元の魚介類を中心とした創作料理を提供しています。
店内はカウンター席が十数席に奥にお座敷もあります。当然のように予約で満席で、遅い時間でタイミングが良ければフリーでも入れる可能性はありますが、旅行者は必ず予約をして訪れましょう。ゲストの殆どは地元の常連客ではありますが、大将は一見の旅行者に対しても分け隔てなく接して下さいます。
プレミアムモルツは480円と、世のインフレ騒ぎなどどこ吹く風。写真には映っていませんが、カウンターには旬のおばんざいがズラリと並んでおり、お通しとしてバババと盛り付けてくれます。私は若竹煮のようなブツを頂いたのですが、山椒の風味がきいて美味しかった。
大根サラダ。カリカリとした食感のおじゃこがぶちまけられており、その軽快な口当たりと独特の旨味が酒を呼ぶ。サラダなのに飲めてしまうひと皿です。
しただみの塩茹で。このあたりで獲れる巻貝だそうで、中身をクルクルと巻き取りながらと食べ方に技術を要します。程よく苦味を感じるので、ビールのそれと調和します。
お造りの盛り合わせ、というか、大将に全てをお任せすると、ポンポンポンとテンポ良く置いて行ってくれ、なんやかんやで15種類近く食べたような気がします。中でもこのあたりで獲れる珍しい「モサエビ」や筋肉質の「カンパチ」、味の濃い「福井サーモン」が心に残りました。
ほたるいかの酢味噌。こちらもイカ特有の深みのある旨味に酢味噌の柔らかな酸味が溶け合い、日本酒にピッタリのひと品です。
まるごとかに身のコロッケ。いわゆるカニクリームコロッケみたいなものかなと期待しながらくぱぁすると、、、
見て下さい、このカニの身の量を。これはもはやコロッケというよりもカニである。その旨味に負けないコッテリ加減のタルタルソース(?)も滅法旨く、心に残るひと品です。
今夜は焼き鯖の用意があるとのことだったので、迷わずお願いしました。表面はバリっと香ばしく身は厚くふっくらとしており、白ごはんでバクバクいきたくなるような旨味の強さです。
きゃらぶきを炊いたん。いわゆる山菜のフキで作る佃煮のような料理であり、その奥行きのある味わいに日本酒が進む進む。何も言わずに置いていってくれたけど、これはサービスなのかしら。
げんげの唐揚げ。深海魚の一種であり、そのブヨブヨとしたゼラチン質が特長的。口腔内がぬらぬらと滑る独特のタッチを楽しみます。
メバルの煮付け。臭みは丁寧に取り除かれており、ホクホクとしたその身にプルルンとした皮目、どっしりとした調味と、やはりゴハンをお供に定食にしてしまいたい魅力があります。
我々が気持ちよく食べていたからか、再びサービスでお出し頂けた白身魚の唐揚げ。お魚は何だろう。先のげんげの唐揚げとは異なり身にムッチリとした食感があり、重めの白ワインなどが合いそうです。
〆の食事に「ミニてんてんバーグ丼」。ハンバーグに衣を付けて揚げたメンチカツようなものにソースをかけ、丼に仕立てます。福井名物の「ソースカツ丼」もしくは敦賀のソウルフード「フジバーグ」へのオマージュと言うべき作品であり、日本人であれば誰もが愛する味覚です。
連れは「鯛釜飯」を注文。身の美味しさはもちろんのこと、お魚のお出汁を吸ったゴハンがバリ旨い。想像以上の大盛りサイズであり、私も手伝いましたが二人とも気絶するほど満腹になりました。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計はひとりあたり9千円ほど。これはさんざん食べた結果であり、普通の飲食量であれば5-6千円に落ち着くことでしょう。このクオリティの魚介類を山ほど食べてこの支払金額は大変お値打ちです。

大将をはじめとして店員の皆さんも感じが良く、居酒屋のお手本とも言うべき居心地の良さです。敦賀への訪問が決まれば、いの一番の予約したお店です。オススメ!

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東京最高のレストラン2024
価格:2,420円(税込、送料無料) (2024/1/6時点)

「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

カフェ沖縄式/久米(那覇)

那覇市久米、福州園の近くにある「カフェ沖縄式」。自家焙煎珈のコーヒー専門店ですが、カレーも提供しています。ちょっと不便な立地で、最寄りの県庁前駅からは15分近く歩きます。
店内はコーヒーに関連するグッズが盛りだくさんで、やちむん(沖縄の焼物)も豊富にディスプレイされています。カレーの提供につき、注文から30分近くを要しており、趣味の店感に溢れています。
「海人カレー」は1,400円。魚介の旨味たっぷりで、カレーというよりはカレー風味のクリーム感の強いブイヤベースのような印象を受けました。魚介類は泊(とまり)の漁港で調達ているそうです。めちゃんこ量が少ないので、成人男子であれば大盛必須なのですが、それだと1,700円もするんだよなあ。
こちらは「あぐーカレー」。こちらもカレーというよりはカレー風味のシチューといった味わいであり、どこまでもマイルド。肉はあぐー豚の赤身を用いているそうです。
平日ランチタイムはサービスでコーヒーも付くのですが、お、このコーヒーは相当にレベルが高い。カレーに係る物足りなさを一気に挽回してくれました。
カレーそのものの味は普通に美味しいのですが、いかんせん量が少なく価格も高い。加えてものすごく待たされるので、あくまでゆったりと喫茶を楽しむ目的で、ついでにカレーも出てくる、という心持ちでお邪魔すべきお店なのかもしれません。お疲れさまでした。

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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。

すし初/湯島

春のすし初。すっかり人気者の鮨屋であり、ここのところ間隔が空いてしまうようになってしまいました。
この日のラインナップはこんな感じ。デフォでひとりあたり4合という激しいお店なので、超重量級の二日酔いを覚悟して訪れましょう。
軽い口当たりの日本酒で乾杯。清涼飲料水な勢いで飲めてしまう逸材であり、シャクシャクとした食感のスナップエンドウと合わせて実に軽やか。カッテージチーズの軽い酸味ともよく合う。
レンコンは上手く水分を飛ばしており、ザクザクとした食感が特長的。シェリーをワンポイントリリーフにおき、バルサミコ酢での調味にベクトルを合わせます。
この日のお造りは3皿構成で、まずはホタテに甘海老・赤海老。海のサラダとばかりにドッシリ盛られたワカメが殊のほか美味で、身体がキレイになる気がします。
続いて春の味覚を告げるアオヤギにブリ、タチウオ、ヒラメ。手前からグラデーションを感じさせる味わいであり、日本酒との組み合わせも刻一刻と変化します。
カツオとシメサバはザックリと厚切りで。ムッシャムッシャとした食感にマスタードをきかせたソースが突き刺さり、まるでフランス料理の冷前菜を食べているかのようです。
定番の問題作、当店流のジャパニーズリゾットです。この日の組み合わせはイチゴにブッラータにカニに赤酢のシャリであり、ベリーベリーストロベリーな調和を感じさせてくれます。おかわりしたい。
カリフラワーにウニを塗布します。カリフラワーの土っぽいニュアンスにウニ独特の甘味が加わり酒のツマミとしてバリ旨い。
ブリカマ。コッテリとしつつもスープ(?)を含めて実にキレイな味わい。たっぷりの日本酒を用いて調味しており、ある意味ではヨーロッパにおける白ワイン煮込みに方向性は似ているかもしれません。
〆のお食事(?)の鮨。ご覧の通り車海老が抜群に美味しいですねえ。ムッシャムッシャと口いっぱいに頬張るサイズ感で、やはり僕はタネがデカい鮨が好きだ。

今夜も楽しかった。初めてお連れしたゲストも楽しんでくれたようで、幹事冥利に尽きるディナーでした。とにかくタネ質で押し切る鮨も良いですが、やはり食事は楽しいことが一番だ。

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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。