ミシュラン星付きレストランを300軒食べ歩いた結論

お邪魔したミシュラン星付きレストランの数が300に達しました。

記念事業的に全記事1,300本を見直し、「★★★(感動的)」「★★(季節ごとに行きたい)」「★(記憶に残る)」の3つの観点で整理しました。

「高級レストラン"また行きたい"偏差値」と整合が取れていない部分もありますが、「また行きたい」感情と、「感動的」「季節ごとに行きたい」「記憶に残る」感情は別物なんだなと、あまり深く考えないで頂ければ幸いです。

最終更新:2018年8月21日

高級レストラン"また行きたい"偏差値

  • フレンチ イタリアン 中韓焼肉 和食 その他 
  • アルファベット表記は海外
  • 客単価1万円以上 or ミシュラン星獲得
  • 主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の格付けではありません。
70 ガストロノミー ジョエル・ロブション 

麻布十番グルメまとめ

  • 金額は1人あたりの食事代+サービス+税。酒は除く。
  • フレンチ イタリアン 中韓焼肉 和食 その他 に色分け。
  • ★はオススメ。取り消し線は閉店。
【ディナー】
<10,000円~>
★ALLIE ★嘉YOSHI グリグリ  エレネスク ル クラヴィエール 有栖川 HAL PINOT ブルガズアダ エルブランシュ Chez TAKA  
ピアットスズキ ケ パッキア   
富麗華
★かどわき ★天本 ★ふくだ ★あらいかわ 哲庵 よこ田 畑中 たきや 幸村 秦野よしき 尾崎幸隆 東郷 おざき 割烹喜作 六覺燈 麻布六角   
★epoque+ azabu

<5,000~9,999円>
★カラペティ・バトゥバ! ★ラリューン ★麻布れとろ ★RRR ★ルエ ヴェル ロール イグレック モワルーズ ChezTAKA スペード ポトローズ マルシェデジュウバン クラフトワインエヌ ビストロコティディアン
★カーザヴィニタリア ★アルヴェアーレ ★プリンチピオ ★ペリーニアダージオ ラセン アルティジャーノリック ヴィノヒラタ イル・マニフィコ 
★火鍋三田 ★ナポレオンフィッシュ ブルズ コソットsp 石頭楼 飄香
★嶋家 すぎ乃 旬菜本多 あそこ はじめ いぐち 中目黒いぐち上ル 鶏繁 りゅうの介 あら喜 あみ城 KAPPO R 瀬尾
★鉄板バンビーナ ★ワカヌイ ワカヌイラムキュイジーヌジューバン ウルトラチョップ インティライミ Chef's Table  旬熟成 TERRA ヒツジサンライズ アパッペマヤジフ   

【保存版】高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

アルゴリズム(l'algorithme)/白金

銀座レカンカンテサンスで腕を振るい、2017年にルビコン川を渡った深谷博輝シェフ。どの駅からも死ぬほど遠い陸の孤島にカウンター8席のみのフレンチレストランをオープン。
席につくと提示されるのはiPad。店のコンセプトなどを動画で説明し最後に料理名が表示されるのですが、このような演出や「フレンチ方程式」を標榜するあたり、若干こじらせてるのかと不安になる。
ワインペアリングは3杯4,500円~。最後にキッチリ明細を出してくれるのですが、このクラスのワインを1杯1,500円で提供してくれる計算です。飲まなきゃソンソン。
アミューズはクルマエビに「もものすけ」というサラダカブ。海老の濃密な甘味とカブのシャクっとした歯ざわりがベストマッチ。トッピングされた海老の殻(頭?足?)も特長的な風味を主張。サローネのあの一口を惹起させる美味しさです。
サワラに石川早生(サトイモ)、タマネギのコンフィにミル貝の肝のソース。サワラへのバランスの良い火入れに大地を感じさせるサトイモの味わい。それを取り巻く肝のソースが抜群に美味しく、肝のソースはアワビだけの専売特許ではないことを再認識。
このリースリングが抜群に良かったです。南方系の果物を感じさせる豊かな香り。酸は控えめで甘味が鋭くボリュームを感じさせる味わい。私はリースリングに目がない、という人種ではありませんが、この1杯は確実に心に響きました。
香茸のフラン。見た目はちょっとグロ系ですが味は確か。芳醇な山の香りに旨味が炸裂。その味わいは甘くもありまた鋭くもある。昨今のトリュフ松茸ブームに一石を投じる一皿です。
外皮はパリっ、内部はしっとり小麦の深い味わい。シンプルながら本物のバゲットでした。
ハモは一般的に骨切りしてボヨンボヨンした状態で食べることが多いですが、当店のそれは、いわゆる魚の切り身を揚げた状態で供されます。シェフは魚を扱う手管に長けている。肉厚のピーマンにソースはスパイシーなピペラード(バスク地方にみられる伝統的な家庭料理)を起用するのもすごく良い。
スジアラ。ハタやクエに似た魚であり、少し熟成させているのか程よく筋肉が収縮しています。はっきりとした食感がスーパーボールのように弾む。滑らか、かつ、ネットリとした甘味が実にセクシー。じわりじわり溢れる旨味も見事。ローズマリーのソースも秀逸。ここ最近口にした魚料理の中で一番の味わいです。
メインは鳩。まさに不変のアルゴリズム。丁寧に火を入れる。それだけ。美食はシンプルから生まれるとばかりに鳩の素晴らしさを単刀直入に表現した一皿でした。大ぶりの落花生も味のある存在であり、てんぷら前平でのそれと同様に、落花生に食材としての可能性を見出した瞬間です。
ワインは濃密なソースにビタっと合わせてエルミタージュ。濃厚かつスパイシーな1杯が先の野性味あふれる鳩ならびにそのソースにベストマッチ。
デザートに入る前にお口直し。野菜のコンソメなのですが、イチヂクの葉からもたっぷり出汁を取っており、ミントのような爽やかさ。後続車への期待感を煽る良い演出でした。
デザートはパリブレスト。フランスを代表する菓子のひとつであり、平たく言うとるリング状のシュークリームです。これが、旨い。サクサクとした触感にイチジクの後を引く甘味、プラリネ(焙煎したナッツ類)の芳醇な味わい。特にややこしいデザートというわけではありませんが、直球勝負に美味しかった。
小菓子も凝っており、ここでもイチヂクや柿など旬の素材が大活躍。お金があるからといって季節はずれのものを食べる意味はないのだ。
品行方正なエスプレッソで〆てごちそうさまでした。

以上を一通り食べて3杯飲んで12,500円。妙に安いと明細を読み込むと、なんと税金やサービス料、ひいてはミネラルウォーター代まで込みの料金でした。食べ物だけならコミコミ8,000円と奇跡の価格設定。前述の通りワインも割安。ここ数か月における食後感と支払金額のギャップにつき、最も隔たりがあったお店です。もちろん良い意味で。

ブラッスリーハルナよ、これが8,000円のフランス料理だ(粘着質?私はうっかりミスには寛容ですが、規則違反に対しては厳罰に臨むのです)。
冒頭に記した通り、「フレンチ方程式」とのお題目に若干の不安を頂きましたが、蓋を開けてみると、どクラシックな本物志向でした。シェフは意外にハッシュタグを井桁と呼ぶタイプなのかもしれません。ペアリングの方向性もすごく好き。日本酒など妙な取り合わせは一切出さず、フランス料理にはフランスワインだと実に説得力のある方程式。

デートにもってこいの雰囲気だし、何ならカウンター8席だけなので貸し切ってしまって友達同士でワイワイやるのもいいかもしれません。予約も今のところ取りやすい(「最近良いお店あった~?」と友人に尋ねられ当店を推挙すると、その週の土曜日に予約が取れたとのこと)。オススメです。


このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

関連記事
白金高輪は粒揃いの佳店が多いです。ちょっと不便な立地も良いんでしょうね、若い子たちを寄せ付けることが無くて。

「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

関連ランキング:フレンチ | 白金台駅白金高輪駅広尾駅

KINOE(キノエ)/恵比寿

新アトレ裏の坂の上にあるイタリアン。中村玄エビス新東記のすぐ近く。このあたり良さげな飲食店が密集しています。『リコスキッチン』の料理長として活躍した夏目シェフが独立。
グラスのスパークリングワインは1,000円かそこらなのですが、ランチ限定2,480円でスパークリングワイン飲み放題。値段の割に悪くない泡であり、普通に美味しく5~6杯頂きました。
ランチコースは最安値の2,800円のものを注文。プリフィックスであり、前菜ひとつメインひとつをメニューの中から好きな料理を選んでいきます。シェアもOKであり、メインを揃えてもらえるのならば2人で3皿の前菜を選んでも良いという自由度の高さ。
スペシャリテのカルパッチョは外せません。この日の鮮魚はマダイに戻りガツオ、シマアジです。魚の美味しさはもちろんのこと、野菜やハーブの使い方が良いですね。ポーションも大きく2,800円の料理の前菜としては抜群の完成度です。
パンはバゲットにバターとガーリックを。当然に食欲をそそる美味しさでです。香りが気になる方にはプレーンなパンも用意するとのこと。
子持ち鮎のコンフィ。誤解を恐れずに述べると頭の部分は若干ちんこに見えます。もう少し練れた表現があれば良いのですが生憎わたしは持ち合わせていない。それでも味は抜群。骨や頭蓋骨(?)までしっとりと噛み千切ることができる柔らかさであり、ほろりと苦い風味にたっぷりの卵が天井知らずの美味しさでした。
生ウニとトマトの冷静パスタ。なるほど見た目通りの美味しさではありますが、追加料金とするほど甘い感傷に浸ることはできませんでした。前述のカルパッチョや鮎のレベルが高すぎたのかもしれません。
メインは霧島の鶏。しっとりと水分を湛えた調理であり、人品骨柄は申し分ない料理です。ただしやはりこれまでの前菜群に比べるとパンチが乏しかったかもしれません。
ちなみに飲み放題の泡はロゼも選択肢にありました。プレーンなものと同様に意外に悪くない味わい。良く飲むグループであれば飲み放題にするよろし。
デザートにはラムレーズンのアイス最中をチョイス。アイス部分は濃厚かつパンチのある味わいなのですが、最中がちょっとアレですね。スガラボほどの生地を用意せよというのは酷かもしれませんが、お祭りのミルクせんべいのような食感が気になりました。
コーヒーもきちんとしています。以上、飲んで食べて7千円弱。摂取したアルコールの量を考えると悪くないディールです。当然に人気店でありランチで2回転するという繁盛ぶり。そのため2時間弱しか滞在することはできないのですが、皿出しのテンポは良く客あしらいも上手いので、さっさと出て行け風味は微塵も感じられず、居心地の良いお店でした。


このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

関連記事
恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。余所者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
恵比寿を中心に話題店が整理されています。Kindleだとポイントがついて実質500円ちょい。それにしては圧倒的な情報量。スマホやタブレットに忍ばせておくと出先で役立ちます。

関連ランキング:イタリアン | 恵比寿駅代官山駅

エトゥルスキ(Etruschi)/表参道

青山の裏路地にある一軒家リストランテ(写真は公式ウェブサイトより)。店名の「エトゥルスキ(Etruschi)」とは「エトルリアの」という意味であり、現在のトスカーナ地方を示します。
1F席と2F席があり、今回は後者へ。前菜はビュッフェスタイルで、メインのみを選択するという仕組みです。パークハイアットのニューヨークグリルのランチと同じ仕組みですね。メインはパスタ・魚・肉と幅広く、値段は2,200円~。
ビュッフェの前菜は野菜を中心に10品ほど。野菜推しの私としてはツボを押さえたラインナップで嬉しい限り。
ベースに葉物野菜を敷き、12時から時計回りにピクルス、サラミ、オムレツ、カポナータ、トマト。野菜は新鮮で味が濃く、上質に感じました。個人的にはカポナータのナスこんもり感が大好き。
腹が減っていたのでおかわりを。6時にあるのはチンゲン菜をニンニク風味に炒めたものであり、中華料理のようで面白い。9時の蒸し野菜たちはバーニャカウダソースで頂きます。
「本日のパスタはショートパスタのボロネーゼ」とだけ聞いていたのですが、期待以上に手の込んだ作品で嬉しくなる。巻貝のようにとぐろを巻いた凝縮感のあるパスタは茹で加減が完璧。もちもちわしゃわしゃと小麦の味に包まれます。肉は子羊でポルチーニと共にじっくりと煮込まれており、ソースとパスタが見事に組み合わさって女子十二楽坊のような一体感を見せてくれました。
デザートは桃のコンポートにバニラのアイス。バニラの風味が濃厚でリッチな味わい。
食後のお茶も色々選べて、私はエスプレッソを注文。混じりっけなしの一直線な味わいで文句なし。

以上、一通りを食べて2,200円。これは青山の奇跡と言っても過言はないでしょう。栄養満点の前菜を好きなだけ食べ、最高レベルのパスタを堪能し、スイーツとコーヒーまでゆったりと楽しんで2,200円。これは青山の奇跡と言っても過言はないでしょう。大事なことなので2回言いました。

サービス陣のレベルも高く、超高級ホテルのスタッフたちのように統率が取れており感じも良い。これは良いお店を見つけました。おすすめです。


このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

関連記事
イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
十年近く愛読している本です。ホームパーティがあれば常にこの本に立ち返る。前菜からドルチェまで最大公約数的な技術が網羅されており、これをなぞれば体面は保てます。

イタリアーナ エノテカ ドォーロ/浜松町

海外在住の友人が仕事で帰国。予定調整に難航した結果、八丈島へ向かう船のギリ直前まで港近くで飲むことに。浜松町駅を降りて海側、汐留ビルディングのハマサイトグルメの中のイタリアンレストラン。
乾杯はビール。オッサンとは畢竟ビールである。
前菜盛り合わせを注文。おや、思ったよりも量が少ないと感じ店員に問うと、「この生ハムを含めて合計5皿お出しします!」と胸を張る。
前菜盛り合わせの2皿目(「盛り合わせ」の定義とは?)。味の濃いトマトに新鮮なモッツァレラ。内臓が浄化されるようなクリアさです。
ワインは4,000円前後~。男子が5人も集まったので何本もバカスカ飲んでしまいました。
 パンの味わいは中くらいです。
前菜盛り合わせに含まれるバーニャカウダ。ベーシックなそれの味わいです。
野菜が足りないと思い、追加でサラダを注文。ことらも特長的な点はないものの、普通に美味しいサラダです。
前菜盛り合わせの〆はトリッパ。臭みもなく、内臓初心者にもってこいの味わいです。
「自家燻製した秋鮭のカルパッチョ イクラのせ」。燻製の風味は乏しいものの、濃密な秋鮭の脂がグッド。イクラも気前よく乗り付けており、わかりやすく美味しかった。
旬のものを食べよ、とは我が家の家訓であるため、繰り返しにはなりますが秋鮭。火を通すと味が濃く感じます。旬のキノコと共に舌鼓。
「帆立とインゲン豆とジャガイモのスパゲッティ ジェノバ風」。ホタテの量には納得しないものの、味付けとして総じて旨い一皿です。
中年には炭水化物が相応しい。パスタをもう一皿追加です。「海の幸たっぷり!魚介のペスカトーレ リングイネ」なのですが、期待していたほど海の幸はたっぷりではない。しれでも先のパスタと同様に、麺のゆで加減や味付けなど、トータルでは満足のいく一皿でした。

かなり飲んだので結構な支払金額となりましたが、常識的な食事であれば5,000円前後に収まるでしょう。そこそこ美味しく、費用対効果も悪くない。飲み放題付きの宴会プランなどもあるようなので、大勢での飲み会にも良いかもしれません。


このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

関連記事
芝公園あたりは飲食店が少ない。その中でのお気に入りをご紹介。
知っていそうで意外と知らない浜松町のモノレールについて路線、車両、駅、歴史を詳述。ここに書かれた情報を飲み会で話すと結構ウケます。

関連ランキング:イタリアン | 浜松町駅竹芝駅大門駅