中華銘菜圳陽(センヨウ)/東高円寺

私にとってあまり馴染みの無い場所にある「中華銘菜圳陽(センヨウ)」。東高円寺駅から徒歩10分と便利とは言い難い立地であり周囲に会社なども無いエリアなのですが、昼も夜も満員御礼の中国料理店です。食べログでは百名店に選出。
カウンターが6-7席にテーブルが数卓という、ちょうど良いサイズ感のお店です。子連れもOKで、近所の常連の家族が皆でワイワイやっているという雰囲気。我々は19時の予約だったのですが、もう食事を済ませて帰るゲストもチラホラ。空いた席にはすぐさま別の予約客が埋まり、東海道新幹線の名古屋駅での停車を彷彿とさせます。

山田昌夫シェフは東京の名だたる中国料理店で経験を積み、中国では深センで腕を磨きました。帰国後は「福臨門酒家」で厨房を預かったのち、2011年に当店をオープン。ベースは広東料理で、四川や上海などのエスプリも散りばめた料理を提供しています。
酒が安く、エビスがたっぷり入って700円かそこらだった気がします。ワインもお値打ちでグラスワインは千円を切り、ボトルワインでも3千円台から始まります。お通しのタコをピリ辛風に煮付けたひと品がびっくりするほど旨く、小粒ながらビール1杯を担えるほどの攻撃力がありました。
前菜三種盛り合わせ。よだれ鶏にエビの紹興酒漬け、叉焼と中国料理の美味しいところが詰まっています。アミューズと同じく思いきりの良い調味であり、とにかくお酒が進みます。とりわけエビの紹興酒漬けが堪りません。
アオリイカと旬の野菜を炒めてもらいました。清澄な味わいのアオリイカに岩塩を用いたシンプルな調味がベストマッチ。野菜の味も濃く、何とも上品な炒め物です。
「パリッパリの海老春巻き」は、その名に違わずリアルにパリッパリであり、春巻きというよりもパートフィロに近い食感です。中にはプリップリのエビがギッシリ詰まっており、ドッキドキでニッコニコです。
本日の青菜料理(野菜名は失念)。先のアオリイカに比べるとニンニクを多用しているものの、やはり上品な味わいであり、身体に沁みわたる美味しさです。
大エビのマヨネーズ和え。ソースに覆われていて見えづらいですが、このエビは本当に大きくて、大口を開けても一口ではとても頬張れないサイズ感。マヨネーズたっぷりでコッテリな味覚ですが見た目ほどクドくありません。添えられた野菜やパリパリのえびせんべいの食感が軽やかさを演出しているのでしょう。
白子入りの麻婆豆腐。爽やかな山椒の香りに心地よい辛味。その奥底から湧き上がる複雑な旨味。白子はちょっとしたトッピングという程度かと想像していたのですが、主役級の存在感で、容積では最も大きい具材だったかもしれません。華やかで艶めかしいひと品でした。
〆のお食事は咸魚のチャーハンを注文。「咸魚(ハムユイ)」とはイシモチなどの魚を塩漬け発酵させたものであり、アンチョビ的な塩気と旨味が楽しむことができます。先の白子と同様にちょっとしたトッピングという程度かと想像していたのですが、ゴロゴロとしたサイズ感でぶちこまれており、人生で最も咸魚を食べた日かもしれません。
デザートにマンゴースープ。濃厚オブ濃厚な味わいであり、マンゴーよりもマンゴーの味がします。そのへんのカフェのスムージーの5倍ぐらい濃い。
以上を2人で食べ、結構飲んだのにお会計はひとりあたり1万円を切りました。ナニコレ最高じゃん。

私は中国料理を語れるほど詳しくはないのですが、「サエキ飯店」的な自由な伸びやかさのある料理であり、率直に美味しい。何よりアラカルトで自由に注文できるのが食いしん坊には堪らない。

ランチは千円かそこらで麻婆豆腐定食があるようでそちらも気になります。ご近所の方が羨ましいなあ。

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それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。
本場志向で日本人の味覚に忖度しない中華料理が食べたいかた必読の書。東京の、中国人が中国人を相手にしている飲食店ばかりが取り上げられています。客に日本人は殆どいないのですが、コロナ禍で海外に行けない今、ある意味では海外旅行と同じ体験ができる裏技が盛りだくさん。