酒場 やまと/東梅田

東梅田で連日行列が絶えない「酒場 やまと」。一人飲み・昼飲みOKで、女性客も多く、幅広い世代から人気を集めており、食べログでは百名店に選出されています。富国生命ビル(フコクフォレストスクエア)の地下2階に位置し、梅田の主要駅から地下で直結できて便利。
店内は中央のオープンキッチンを囲むカウンター席のみで、テーブル席や個室は存在しません。配膳動線をほぼゼロに圧縮しているためオペレーションが実に効率的。常に混雑していますが、回転が早いため待ち時間はそれほどでもありません。新世界の「やまと屋」グループとは芸風が全く異なるため、たぶん関係ないと思う。
酒が安いですねえ。ビールやサワー類は400円台であり、日本酒もモノによりますが凡そ500円かそこらです。梅田のど真ん中で生ビールが429円ってすごくない?スタバのラテより安いじゃんか。
まずは泉州特産の水茄子から。ひとくち噛むと果物のように瑞々しい水分が口いっぱいに弾け、大阪の夏を代表する清涼感あふれるひと品です。
サーモンユッケ。脂がたっぷりと乗ったサーモンに卵黄を置き、甘辛いユッケダレで仕上げます。黄身を割るとタレの塩気と角が取れてまろやかでコク深い味わいへ。これは白ゴハンが欲しくなる。
ボイルたこぶつ。大きめにカットされた身は、プリッとした力強い弾力がありながらも決して硬すぎず、心地よい歯ごたえを楽しむことができます。噛みしめるほどに蛸本来の濃厚な旨みと磯の香りが口の中に広がり、スッキリとした辛口の日本酒と合わせて食べるに最適です。
ホルモン煮込み。大阪ではベタベタと甘くすることが多い料理ですが、当店のそれはシンプルな調味であり、それでいて臭みなどは一切感じられません。口の中でとろけるほどに柔らかく、噛むたびにモツ特有の甘い脂の旨みがじゅわっと溢れ出します。
名物の大海老塩焼き。皿からはみ出さんばかりの立派な大海老を、殻付きのまま豪快に塩焼きにした香ばしさがたまらないひと品です。熱々の殻を剥いてかぶりつくと、中からはプリップリで弾力のある肉厚な身が登場。噛むたびに海老の濃厚な甘みと旨みが口いっぱいに弾けます。しばらく手がオレンジ色に着色するので覚悟して臨んで下さい。ネイルの子はどうなったって知らないぞ。
砂ずり。コリコリ・シャクシャクとした小気味よい独特の食感が最大の魅力であり、クセのない淡白な味わいながら、噛めば噛むほどに鶏肉の密度の高い旨みがじんわりと滲み出してきます。
鰻蒲焼き。これは値段の割にあんましだったかな。スーパーでの市販品をリヒートしたような味わいであり、敢えて当店で食べる必要は無いように私は感じました。
気を取り直してスペシャリテの明石焼き。たっぷりの卵を用いており、フワフワ・トロトロの食感を楽しみます。熱々のお出汁にそっと浸して口に運ぶと、優しい卵の甘みとカツオや昆布の風味が効いた上品なお出汁の旨みが良く合う。内部のタコも中々の大きさで、柔らかな生地の中で絶妙なアクセントを生み出しています。タコ焼きのようなソースの重たさがなく、お出汁と一緒に飲むように食べることができるため、お腹がいっぱいでもスルスルと胃に収まります。
あじフライ。鳥取県のブランド鯵「あじ将軍」を用いており、ビッグサイズで食べ応え抜群。身がとにかく肉厚で、揚げ物ながら魚そのものの味わいをしっかりと楽しむことができます。別皿のタルタルソースも気前よくたっぷりで、大衆酒場のアジフライの概念を覆すほどのボリュームと圧倒的なクオリティを誇ります。
以上を2人でシェアし、軽く飲んでお会計はひとりあたり5-6千円。今回は大海老や鰻などの高級食材を注文したので高くつきましたが、周りのゲストは皆、5千円以内に収まっている印象。午前11時から午後10時まで通しで営業しているのも便利。梅田でガソリンが切れた際にパっと立ち寄ってサク飲みしましょう。オススメです。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。