ZK (ジーケー)/大阪マリオット都ホテル(天王寺)

「大阪マリオット都ホテル」の最上階である57階、地上約270メートルに位置するレストラン「ZK(ジーケー)」。これは人生で最も高所での食事かもしれない、と思い過去を振り返ってみると、ドバイのアルマーニホテルの「At.Mosphere(アトモスフィア)」は122階の442メートルでした。上にが上がいるものである。
高さ300メートルを誇る超高層複合ビル「あべのハルカス」の上層階に位置するためエレベーター導線が複雑。まず19階のホテルロビーを経由し、高層階専用エレベーターに乗り換える構造となっています。ちなみに印象的な「ZK」という店名は、文字通り「絶景(Zekkei)」の頭文字から名付けられており、平たく言うとオヤジギャグです。
グラスワインやビールは2千円弱~と、ホテルのダイニングとしては妥当な価格設定でしょう。お料理につき、欧風料理と日本料理を同じテーブルでバラバラに注文できるのが面白い。席間にゆとりがあり、個室も多く用意されているので会食にピッタリです。
私は欧風のコースでお願いしました。アミューズは枝豆(?)の冷たいスープであり、素材感をあえて残したドロッと濃厚なトロみが印象的。枝豆特有の青々とした香りと素朴な甘みに加え、モルタデッラ(ボローニャ風ソーセージ)のペーストが塩気のアクセントを持ちかけます。
表面を香ばしくグリルした鰹に大阪特産の「泉州水なす」を合わせました。鰹の濃厚な赤身の旨味と水なすの瑞々しくフルーティーな甘みが口の中で心地よいコントラストを生み出します。
パンは全然パっとしませんねえ。その辺のパン屋で買った方が美味しい気がする。パークハイアットのペイストリー部門を見習ってほしいところです。
パスタはタリオリーニ。魚介の旨味が凝縮された濃厚なペスカトーレソースが平打ち麺によく絡みます。見た目そのままの味わいであり、安定的に美味しい。ホテルのダイニングらしいパスタです。
真鯛のポワレ。こちらもホテルのダイニングらしいベーシックな味わいで、なめらかに裏ごしされた白いんげん豆のペーストがまずまずの美味しさです。ちなみにさっきからグリルと言ったりパスタが出たりポワレと呼称したりと言語がバラバラですが、そのあたりはやはりホテルのダイニングとして自由自在なのでしょう。
メインは牛ロースのロースト。こちらは披露宴的でバッチ処理的な味わいでありパっとしません。もちろんラグジュアリーホテルのダイニングながら1万円強とお値段控えめなので、こんなものと言えばこんなものかもしれません。
デザートはマンゴーとココナッツのブランマンジェ。ミルクの風味が優しく広がる純白のブランマンジェが中々の美味しさです。
食後にお茶を頂いてフィニッシュ。ごちそうさまでした。以上のコース料理が1万円強と、ラグジュアリーホテルでのランチとしては悪くない食後感です。
何より広々とした空間使いと眺望、注文できる料理の自由度の高さが当店の美点ですね。ビジネスでの会食や親族の集まり、デートにお友達との食事会と、どのような会にも対応できるのが素晴らしい。使い勝手の良いお店。手札のひとつとして頭の片隅に留めておきましょう。

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