首里そば なかだ/首里(那覇市)

沖縄そば界隈で不動の名声を誇る「首里そば」の姉妹店「首里そば なかだ」。沖縄随一の観光名所である首里城公園の入口からほど近い場所に位置し、観光客の昼食需要を捉える上で、まさに理想的な立地。本店は数十人待ち・数十分待ちは当たり前の超人気店ですが、当店は行列が控えめ。開店と同時に訪れればスっと座れるレベルです。
古民家風情の本店とは対照的に、モダンで洗練された内装の店内。8席のカウンター席のみで構成されており、おひとりさまでも気兼ねなく食事に集中できる環境を提供しています。スタッフの接客は優しく親切で、とにかく明るい。世の中の子供たちが皆、あのように育てばいいのに。
私は700円の「首里そば(中)」に300円の「じゅうしぃ」を注文。一緒に注文した場合は100円引きとなり、総額は900円です。
「首里そば(中)」には無駄が無く、王道中の王道のビジュ。派手さはないが洗練されており、博物館に「沖縄そば」として展示したいほどです。具材は三枚肉・かまぼこ・ネギという伝統に則ったシンプルな構成であり、スープが濁らないよう紅ショウガでなく生の針生姜を用いているのがクールです。
麺は本店と同様に独特で、ゴワゴワとした食感で歯でブツブツと切れていくスタイル。細めに切られた角のある平打ち麺で、ぷつんと切れるような独特の食感を有します。

スープは限りなく透明に近い澄み切った外観が特長的で、カツオ出汁の風味が支配的。表層的な調味料に頼らず、出汁そのものの力で味を構築しています。
三枚肉は泡盛を加えてじっくり煮込んでいるのか、赤身部分は口の中でほろほろと溶け、脂身はプルプルとした弾力でとろりと広がる食感が心地よい。豚の旨味とほのかな甘みが染み込み、あっさりとしたスープに深みを加えます。また、700円のプレーンなそばで、この2枚のトッピングは気前が良い。
「じゅうしぃ」は程よくカタメに炊かれており、そばの完璧な相棒と言えるでしょう。お米ひと粒ひと粒がパラパラと軽やかで、豚の深い旨味が染み込んでおり、素朴ながら中毒性のある味覚です。
以上を食べて総額900円。首里城という世界的な観光地のすぐ近くにありながら、この価格設定は良心的。売り切れ御免というスタイルも品質への妥協のない姿勢のあらわれでしょう。「とうふ家 Beans(とうふや ビーンズ)」もそうですが、首里城周辺には良心的で質の高い通なお店が多い気がする。

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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。