タマリンド(Tamarind)/ルアンパバーン(ラオス)

ルアンパバーンの旧市街、ナムカーン川沿いのKingkitsarath Roadに位置する「タマリンド(Tamarind)」。伝統的なラオス料理を専門とするレストランで、クッキングスクールも併設されており、単なる飲食提供の場を超えてラオス料理の教育機関としての機能も果たしています。
壁のないオープンエアの造りであり、川からの心地よい風を感じながら食事を楽しむことができます。内装にはふんだんに木材を用いており、派手すぎず、かといって素朴すぎない洗練された田舎のレストランといった趣を演出しています。
まずは「ビアラオ(Beerlao)」。国内シェアのほとんどを占め、ラオスを訪れた旅行者のほぼ全員が口にするラオスを代表するビールです。原材料に副原料としてラオス産のジャスミンライスを使用しているそうです。
お通し(?)の「バンブー・チップス」。なるほどメンマのような味が感じられ、日本人には馴染み深い味わい。ビールのおつまみとしてちょうど良い。
コース料理に付随するウェルカムドリンク。ラオスの地酒「Lao Lao(ラオ・ラオ)」を用いており、ハーブやフルーツ、蜂蜜などで風味付けしてあります。食事の始まりに胃を刺激し、食欲を増進させる食前酒の役割を果たします。
こちらはラオス産のウイスキー2種。薄い色はキリッとした鋭い味わいで、追加で炭酸水をお願いし、勝手にハイボール化して楽しみました。黒い方は特有の甘みや香ばしさ、酸味が感じられ、好みは分かれるところかもしれません。
お魚のサラダ。焼きたての川魚を細かく刻み、たっぷりのハーブと和えています。ミント、コリアンダー、ライム、唐辛子などで味付けされており、川魚特有のクセをハーブの香りが消し、爽やかでスパイシーな味わいが口いっぱいに広がります。
ルアンパバーン風シチュー。鶏肉を使ったとろみのあるシチューであり、風味付けに木の皮が入っていることが特長的。ナスやインゲン、香草なども組み込まれており、滋味深く奥深い味わいです。
カオ・ニャオ。いわゆる 蒸したもち米で、ラオスの主食であり、魂とも言える存在です。蓋付きの竹籠に入って提供されるのが伝統的で、一口分を指でつまみ取り、手の中で軽く握って固めて食べるのが本来的なのだそう。もちろん当店は観光客向けのレストランなので、スプーンなどの用意もあります。
ラオスの代表的な味覚の盛り合わせ。中でも「水牛のソーセージ」が面白いですね。ハーブとスパイスが効いた力強い味わいで、酒を呼ぶ味覚です。また、発酵させた豚肉にレモングラスを巻き付けて焼き上げた料理も興味深く、レモングラスの爽やかな柑橘系の香りが豚肉の脂と酸味を包み込み、さっぱりとしつつもパンチのある味に仕上がっています。
最後にラオスの伝統的なデザートの盛り合わせ。もち米やココナッツ主体であり、不味くはないのですが味覚の方向性が全て同じで飽きがきまいた。料理はいずれも複雑で奥深い味わいが多かったのに、どうして甘味は単調なのだろう。
〆にラオス式のコーヒー。深煎りの豆を使い、非常に濃く抽出されています。グラスの底にたっぷりのコンデンスミルクが敷かれており、濃厚な苦味と練乳の強烈な甘さが混ざり合います。
私はこれまで京都の「ユララ(YuLaLa)」でしかラオス料理を食べたことが無く、ラオス現地での第一歩を踏み出すのに最適な、素晴らしいゲートウェイでした。発酵やハーブの香り豊かな伝統料理を体系的に味わえる点は、旅の食体験として価値がある。しかも飲んで食べてお会計はひとりあたり3-4千円で済み、ルアンパバーンを訪れるなら外せない一軒と言えるでしょう。

世界中の旅行者が集まる人気店なので、予約を入れてから訪れましょう。なに、観光のついでに立ち寄って「今夜の〇時によろしくね」と伝えるだけで充分です。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。