かつてフランス領インドシナだった歴史が生んだ食文化の傑作「カオジー」。いわゆるラオス風フランスパンであり、米粉を混ぜることで本家よりも皮は薄くてパリパリ、中は軽くてモチモチという独自の食感に進化しました。ここ「Khaoji Paté Sihom(カオジー パテ シホム)」は「シホム地区のパテ入りバゲット店」という一般名詞に近い固有名詞であり、地域密着型の店舗であることを強く示唆しています。
メニューは「ラオサンドイッチ」「目玉焼き入り」「オムレツと野菜」の3種のみであり、実に潔い選択肢です。イートインスペースはプラスチックのテーブルとイスのみと最小限に留められており、テイクアウトやフードデリバリーでの売り上げを主力としているようです。
私は看板メニューの「Lao sandwich (Pork)」を注文。いわゆるフランスパンに豚肉と野菜類が挟まっており、味付けはスパイシー。ベトナムのバインミーほど酸味は強くなく、甘辛い調味が支配的です。茶色くてフワフワした「肉でんぶ」の存在から目が離せません。
飲み物は恐らく同じ経営者の隣の店舗(というか同一敷地内に屋台が2つ?)で「ラオス風コーヒー」を注文します。ラオスは南部ボラベン高原で良質な豆が採れる隠れたコーヒー大国であり、かつてのフランス統治下の文化が独自に進化し、とにかく濃くて甘いのが最大の特徴。布のフィルターで濃厚に抽出したコーヒーにコンデンスミルクをたっぷり加えており、底に溜まるほどの練乳を溶かしながら飲むスタイルで、強烈な苦味と甘みをガツンと楽しみます。
以上の合計が700円ほどで、同等のものを東京で楽しめばゆうに1,500円は超えることでしょう。個人的にはベトナムで食べるバインミーのほうが具沢山でタイプかな、とも思いましたが、それはまあ店によってスタイルは様々ですし、好みも人それぞれでしょう。ヴィエンチャンの観光ついでのオヤツにどうぞ。
ツイート
人気の記事
- 酒井商会(さかいしょうかい)/渋谷
- ラ メゾン クレール 1853(La Maison Claire 1853)/那覇
- 焼鳥 一(まこと)/不動前
- TACOS BAR (タコス バー)/恵比寿
- 東山無垢(ひがしやまむく)/中目黒
- タイ料理 みもっと/目黒
- 鮨料理 一高(いちたか)/大濠公園(福岡)
- インスタ映えするヤクザたち
- 某高級鮨店において港区ババァが大暴走した話。
- 日本の男は皆ロリコン。フランスと日本のレストランを比較して抱いた違和感について。
- 旦那の悪口を言う女は一生幸せになれない
- バレンタインに手作りチョコだけは勘弁して欲しい
- 「お代は結構ですから悪く書かないで下さい」とシェフに懇願された話
- 3ヶ月前にトラブった例の店からの電話が鳴り止まない
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。




