北里研究所の裏手の住宅街にひっそりとオープンした「洋食レストラン marronnier(マロニエ)」。白金5丁目という陸の孤島に位置し、白金高輪・白金台・広尾のいずれの駅からも徒歩15分近く要します。通りすがりの集客を見込まない自信のあらわれとも言えるかもしれません。
店内はカウンター6席にテーブルが数卓に個室(写真は食べログ公式ページより)。シェフは栃木県出身のようで、彼の地の食材はもちろん内装に大谷石(おおやいし)を用いているそうです。
ランチは「本日のランチ」「オムライス」「フライ」「肉」の4種のみという潔いラインナップ。サラダと食後のお飲み物のほか、サラダまたはデザートが付く仕組みです。いずれも美味しそうで目移りするのですが、今回は「本日のランチ:特製カツカレー」を注文。
ランチに付随するサラダ。有機野菜を用いているそうで、なるほど野菜本来の濃い旨みや甘み、そして瑞々しい食感に驚かされます。トッピングされた菊芋のチップスも軽快な歯ごたえを奏でており、ランチセットのオマケの枠を完全にハミ出たクオリティです。
ランチに付随するスープ。この日はキャベツのポタージュであり、キャベツが持つ本来の優しく奥深い甘みが口いっぱいに広がります。繊維感を感じさせないクリーミーな仕上がりで実に滋味深い。
主題の「特製カツカレー」。元々は賄いとして用意されていたそうですが、その美味しさから限定メニューとして昇格した経緯があるそうです。洋食店にありがちなビターで重厚な欧風カレーとは一線を画し、野菜と果実の旨みが凝縮された陽キャな味覚。スパイスを感じつつも尖った辛さは抑えられており、これはもう、カレーというよりも別の次元の料理に感じました。
カツは栃木県が誇るブランド豚「ヤシオポーク」が使用されていそうで、脂身の上品な甘さと肌理細かく柔らかな肉質が特長的。細かいパン粉を薄く纏わせており軽やかでサクサクとした食べ応え。単なるカレーのトッピングではなく、これ単体でメインディッシュとして成立する上質なポークカツレツと言えるでしょう。
ライスもまた、その辺の定食屋のそれとは一線を画す味わいであり、絶妙な炊き加減によりルーとかき混ぜてもお米がベチャつかず、口の中でパラリと解ける心地よい舌触りを残しています。最後の一口まで食べ飽きさせない土台としての役割を十二分に果たしています。
食後のお茶をゆったりと楽しんでごちそうさまでした。以上のセットが2,500円ぐらいだったかな。カレーとして見れば高価に感じますが、サラダやスープのクオリティの高さ、カツカレーとしての最高峰の味わいを考えれば実にお値打ちに感じました。次回は栃木産のブランド卵「磨宝卵」を用いたオムライスを試してみよう。自家製のデミグラスソースが美味しそうだったんだ。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。








