鳥一代(とりいちだい)/恵比寿

「焼鳥は串からバラさず、そのままかぶりついたほうが美味しい」と主張して炎上した「鳥一代(とりいちだい)」の恵比寿店。本店は何度か利用しているのですが、姉妹店にお邪魔するのは初めてです。恵比寿駅の東口を出てすぐの雑居ビル4階という特A級の立地です。
店内は飾り気のない素朴でアットホームな居酒屋といった雰囲気(写真は食べログ公式ページより)。気取らずにワイワイ楽しめるため、同僚との飲み会や友人との食事に適しています。スタッフの殆どは外国人ですが、みな流暢に日本語を話し感じが良い。喫煙可であることは議論が分かれる点ですが、私がお邪魔した空間には喫煙者を見かけることはなく、上手く分煙しているのかもしれません。
アルコールの価格は周辺相場に準じており、赤星の中瓶が800円程度。飲み放題プランもあるので、3杯以上飲む気分の日は飲み放題にすると良いでしょう。お通しとして500円ほど課金されますが、きちんとした鶏のツマミが出てきます。
焼き鳥5本盛り合わせ。部位はその日によって異なるそうですが、平均して1本300円程度の焼鳥としては、まあ、こんなもんでしょうか。当店のメインディッシュはあくまで「参鶏湯(サムゲタン)」なので、それに至るまでの前菜と捉えると良いでしょう。
大人なチキン南蛮。大人の、しかも酒好きのために開発されたチキン南蛮だそうで、タルタルソースからは程よく辛味が感じられます。大ぶりにカットしカラッと揚げられた鶏肉には甘酸っぱいソースをたっぷりと絡めており、味が濃く、なるほどゴハンのオカズというよりはビールを流し込みたくなる味覚設計です。
参鶏湯(サムゲタン)。韓国の薬膳料理というイメージを良い意味で裏切る看板メニュー。スープは10時間以上煮込んでいるそうで、日本人の味覚に合うよう濃厚なスタイル。「飲む」というより「食べる」と言えるほどの粘度があり、鶏の旨味が凝縮されたコラーゲンの塊のようです。ひな鶏まるごと一羽にはもち米、朝鮮人参、なつめ、ニンニク、栗などが詰め込まれており、ひな鶏は骨まで食べられるほどホロホロ煮込まれています。
追加で「野菜盛り」もお願いすると、何だか二郎みたいになりました。キャベツとモヤシが主軸であり、煮込むことで野菜の甘みがスープに溶け出し、鶏の動物性のコクと合わさって、味わいにさらなる奥行きが生まれます。野菜のエキスのおかげで濃厚なのに後味にはくどさがなく、最後の一滴まで飲み干しました。
以上を2人でシェアし、軽く飲んでお会計はひとりあたり5千円強。この立地でこれだけ旨い鍋を腹いっぱい食べてこの支払金額は実にお値打ち。一般的な「焼鳥居酒屋」の枠組みに留まらず、韓国料理の代表格である「参鶏湯(サムゲタン)」をシグネチャーディッシュとして据えている点も面白く、焼鳥×参鶏湯というハイブリッドな構成はある意味では唯一無二の存在。飲み放題を付けたコースでも5千円を切るので飲み会にピッタリです。

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