中目黒駅から歩いて7-8分、目黒川沿いにある串カツ専門店「いか玉焼と串カツ マハカラ(MAHAKALA)」。神戸出身の店主がが2002年に開業し、その居心地の良さが評判を呼び、連日満席の大人気店へと成長しています。
小ぢんまりとした店内。カウンター数席にテーブルが2卓のみでおり、厨房とドリンク場が離れた変わったレイアウトです(画像はAutoReserve公式ページより)。アットホームな雰囲気で、その空気感に釣られてか常連客も和やかな方ばかりです。飲み物は高くなく、エビスビールが680円、日本酒やグラスワインは800円ほど。日替わりでクラフトビールの用意もあるようです。
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まずは人気の串揚げ5本盛り。こちらは「海老しそ」「レンコン」「味付けうずら」の3品で、いずれも衣が軽くサクっとした口当たり。タネは小ぶりで新世界の名店「八重勝(やえかつ)」あたりとは方向性が異なります。
串カツと言えば生のキャベツ。「ソースは2度漬け厳禁!ソースが足りない時はキャベツですくってね!」と、関西の串カツ文化における最も重要な作法の啓蒙に余念がありません。
鶏そぼろと高菜のポテトサラダ。鶏そぼろと高菜だけでなくブロッコリーやニンジンなど様々な具材が組み込まれており、ロシアの「オリヴィエ・サラダ」に近いものを感じました。塩気や旨味、様々な食感がアクセントとして加わり、酒の進むひと品です。
こちらは「紅生姜肉巻」と「揚げ納豆」。紅生姜文化圏の関西みを上手くアレンジしており、肉の脂の甘みと旨味が紅生姜のシャープな味わいと良く合う。納豆はネバネバ感を適度に閉じ込めており、外はサクサク、中はふっくらとしながらも独特の粘り気を残すという、対照的な食感が生まれます。
看板メニューの「イカ玉焼き」。大阪の「イカ焼き」とはスタイルが少々異なり、出汁の風味を効かせふっくらと仕上げた神戸風。明石焼きのような食感で、イカだけでなく様々な具材が潜んでおり、海鮮の豊かな風味が口いっぱいに広がります。
〆は関西のソウルフードの「かすうどん」。「かす」とは、牛のホルモン(小腸)をじっくり揚げて旨味を凝縮させた「あぶらかす」のこと。あっさりした関西風のうどん出汁をベースにしつつも、「かす」から染み出た深いコクと甘みが加わり、ホルモン鍋のような奥深い味わいを生み出しています。堺東の「麺くいやまちゃん」のようなカレー仕立ても旨いですが、やはり澄んだお出汁がよく似合う。デザートにバームクーヘンの串揚げ。表面はサクサクながら中身はトロリとした口当たりで斬新な味覚です。ハーシーズのチョコシロップをたっぷりかけてジャンクにフィニッシュ。
以上を食べ、軽く飲んでお会計は5千円ほど。「八重勝(やえかつ)」のような古典的な串カツ屋というよりは、近所の飲み屋ひいてはスナックみに溢れた独特の空気感。町内会の集まりに良さそう。近場の気の合う仲間と共にどうぞ。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。










