不動前駅から歩いて5分ほど、山手通り沿いにある「ピッツァ チェック(PIZZA CHECK)」。日本のナポリピッツァシーンにおける聖地である「聖林館」の系譜を継ぐ正統派であり、真っ黒に塗りつぶされた外観が目印です。
店舗は3階建てのペンシルビル(?)であり、螺旋階段がナカメの「聖林館」を想起させます。1階はキッチンとテイクアウト・デリバリー受付、2-3階がダイニングです。スタッフは配膳のたびに上下を行き来しており、良い運動になりそうです。どう考えてもベビーカーやスーツケースなどは無理であり、結果として客層は大人のカップル、単身者、あるいは健脚なグループに自然と絞り込まれることになりそうです。
ランチタイムはカールスバーグ生が550円で楽しむことができます。山手通りに面した側面はガラス張りとなっており解放感は抜群で、ちょっとしたビアガーデン気分です。酒と風呂は太陽が高いうちに楽しむに限る。
ランチに付随するサラダは単なるオマケの域を遥かに超えた満足度の高いひと品。葉野菜一枚一枚がピンと張り、噛むたびに「シャキッ」と弾ける食感と、野菜本来の濃い味わいがダイレクトに伝わります。余計な味付けをせずとも、素材の力だけで食べさせます。
ピッツァは店名を冠した「ちぇっく!」を注文。「HEROINES」の一員である「のんふぃく!」を彷彿とさせるメニュー表記です。生地は国産の小麦粉2-3種類と天然酵母を用い、手捏ねの後72時間以上も熟成させているそう。モチモチとした食感が特長的で、薪火由来の香ばしい風味が心地よい。
具材は「徳島県産たむらのタマゴ」を中心に自家製チャーシュー、モッツァレッラチーズ、ホウレン草、ジャガイモなどが脇を固めています。ある意味では町中華のチャーシューエッグ的な味覚であり、ビスマルクの進化系とも言えるでしょう。
追加料金でビールに変更、というわけでなく、セットのドリンクはセットとして付きました。気前の良い店である。
流石は「聖林館」の出身であり安定的に美味しい。狭小店舗ながらテイクアウト需要の取り込みやフードデリバリーも上手く活用しており、ピザ屋として完成されたビジネスモデルと言えるでしょう。夜はツマミ類も充実しているので、仲間と連れだって飲みに来るのも良さそうです。姉妹店として「BAGEL CHECK」というベーグル専門店もあるようで、そちらも気になる。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。






