草思庵(そうしあん)/西麻布

西麻布交差点近くの路地にある「草思庵(そうしあん)」。この辺りで飲み歩く粋人であればお馴染みの韓国料理店です。
お店は3階建と大きく、ゆとりのある空間設計です(写真は公式ウェブサイトより)。1階は焼肉メインのテーブル席、2階は掘りごたつ席と個室、3階はモダンな雰囲気でコース料理も提供できるように使い分けられています。BGMとしてずっとガールズK-POPが流れていました。
ビールは中瓶で990円と周辺相場に準じています。土地柄か謎にワインが充実しており、隣の接待グループは会社の経費だからとルイ・ラトゥールのコルトン・シャルルマーニュとクロ・ド・ラ・ロッシュ(生産者不明)を注文しており、いずれも素晴らしいワインではありますが、絶対に韓国料理には合わないと思う。絶対に。
まずはナムルの盛り合わせ。そのへんの焼肉屋の雑なナムルとはダンチの美味しさで、素材の甘みとシャキッとした食感が際立ちます。辛味は無く万人受けする味わい。お酒のお供にピッタリだ。
ピョンニュク。牛の頰肉やスネ肉などを長時間煮込み、冷やし固めて薄切りにした韓国料理です。フランス料理で言うところのジャンボン・ペルシエに似た料理であり辛味は一切なく、ワンチャンコルシャル1杯もらいたいぐらいでした。
海鮮入りのサラダ(料理名失念)。覚悟していたよりもスゴクスゴイカライサラダであり、発汗作用がとんでもない。海鮮の量は少なく生臭さも感じられたので、これは注文する必要なかったかなと連れと無言で頷き合う。
ラムのスパイス焼き。こちらは韓国みは少なく、どちらかというと中東寄りのスパイス使いです。ラムの独特な旨味と香りがスパイスの複雑性と上手く調和し、とにかくビールが進みます。
ポッサム。柔らかく茹でた豚バラ肉を薄切りにし、サンチュやエゴマの葉に巻いて食べるスタイルです。肉はしっとりジューシーで、臭みがなく、ほのかな塩気と甘みが心地よい。コチュジャンや味噌ベースのピリ辛タレ、ニンニク、青唐辛子などの薬味が添えられ、野菜たっぷり実にヘルシー。
トッポギ炒めチーズ乗せ。トッポギには独特のモチモチとした弾力があり、コチュジャンの甘辛い濃厚な調味がよく絡みます。中々の辛さなのですが、熱でとろけたクリーミーなチーズがマイルドに包み込み、辛味が和らぎ美味しく楽しむことができました。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり8千円程。立地を考えれば悪くない価格設定であり、何より丁寧で上質な韓国料理が素直に美味しい。ランチは千円かそこらで提供しているそうで、そちらも気になる。飲み放題を付けた宴会利用も楽しそう。そのうち飲み会で使ってみようっと。

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