「木灰(もくはい)そば」という、昔ながらの手法を守り続けている「沖縄すば処 月桃(げっとう)」。真和志小学校の裏手に位置し、JAおきなわ真和志支店のテナントという面白い立地形態。駐車場がたっぷりあって便利です。安里三叉路付近にある「安里屋すば(あさとやすば)」の系列店でもあります。
店内は広く30席近くあるでしょうか。カウンター席にテーブル席、小上がりもあって、沖縄らしい座席構成。観光客は見当たらず、周辺のビジネスパーソンや地域住民を中心とした客層です。
私は「肉舞(ししまい)すば」の中サイズに「ジューシー」を付けてもらいました。合計で1,090円です。スープは「あっさり」か「こってり」かを選ぶことができ、私は後者で注文しました。
「肉舞(ししまい)すば」は、その名の通り器の上でお肉が全種類に共演しています。三枚肉・本ソーキ・軟骨ソーキと、いうれも王道の味わいです。
「こってり」のスープは、強火でガンガン炊かれたであろう濃厚な豚骨スープをベースとしており、沖縄そばとしては珍しい濃厚さ。骨の髄まで煮出されたコラーゲン分がポタージュのようなとろみを形成しています。
麺の最大の特長は、今では希少となった伝統製法「木灰(もくはい)」を使用している点でしょう。化学的なかん水の代わりに、ガジュマルなどの薪を燃やして作った灰の上澄み液をつなぎに使用しており、これにより独特の強いコシと、噛むほどに広がる小麦の自然な甘みが生まれます。 「ジューシー」には細かく刻まれた豚肉、人参、椎茸、ひじきなどがたっぷりと使われ、自慢のお出汁で炊き上げられています。脂のニュアンスからウズベキスタンの国民食「プロフ(オシュ)」を想起させる乙な味。
美味しかった。沖縄には珍しい濃厚スープは一食の価値あり。また、木灰そばも流石の味わいであり、たいへん印象に残ったランチでした。系列店である「安里屋すば(あさとやすば)」とは方向性がまるで異なるのも面白い。気分と時間帯で食べ分けて楽しみましょう。
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