世界遺産の街、中百舌鳥のロードサイドに突如出現する行列店「味の店 一番 なかもず本店(あじのみせ いちばん)」。創業1974年(昭和49年)で50年以上の歴史を誇る人気店であり、食べログでは百名店に選出されています。中百舌鳥駅から歩いて5-6分の場所に位置します。

店外に設置されたウェイティングボードに名前を記帳するスタイルなのですが、どうして道路に並んでいるのだろう。普通に危ないくらい行列してる。
店内はカウンター4席とテーブル18席。パっと食べたいオッチャンからファミリーでの利用まで、幅広い客層を受け入れる柔軟な座席構成です。
私はゲストの殆どが注文する「スペシャル盛り合わせ定食」を注文。ハンバーグ、ロースカツ、一口カツ、海老フライ、海老クリームコロッケ、ヘレカツ、味噌カツといった主役級の洋食アイテムから、ゲストがその日の気分に応じて任意の2種類を選択してコンビネーションを作ることができるワクテカ定食です。
私は「トマトチーズカツ」と「ハンバーグ」を注文。デフォルトは1,600円ですが、看板料理の「トマトチーズカツ」はプラス100円、野菜の大盛が70円で、ライスの大盛は無料でした。主題のトマトチーズカツ。薄切りの豚肉を用いてチェダーチーズとトマト、大葉を重ねて挟み込み、カツレツとしてカラリと揚げています。どこか気軽なイタリア料理を感じさせる方向性で、コッテリ感を想像して食べると意外なほど軽やか。揚げ物でありながらトマトの爽やかさと大葉の清涼感がバランスを保っています。
ハンバーグですが、主役は肉よりもデミグラスソース。色んな肉や野菜から抽出したエキスを活用しており、1週間から10日という長い時間をかけて炊き上げていくそう。重層的な深みとコクを形成しつつ程よく酸味も感じられ、あっさりと軽やかに食べ進めることができます。ちなみにトンカツ類にもこのデミグラスソースが注がれるので、恐らく単位面積当たりでは世界トップクラスにデミグラスソースが出るお店でしょう。
たっぷりのサラダが肉食の罪悪感を払拭してくれます。キャベツ主体で店内でカットしているそうで、シャキシャキとした食感を維持しています。自家製ドレッシングの質も上々で、サラダとしてそのまま食べるのはもちろん、先のデミグラスソースと合わせても良いでしょう。
主食である米の提供品質にも妥協がありません。天日干しによる質の高い米を起用しており、大量にまとめて炊飯するのではなく、店内の混雑状況に合わせてガス釜で少量ずつ段階的に炊き上げています。洋食店らしからぬ日本的なゴハンへの愛着が、長年地元に愛され続ける理由のひとつといえるでしょう。卓上には漬物の用意もあり、白飯との組み合わせで口の中をリセットしながらメインを楽しめる構成です。
スープではなくお味噌汁。と思いきや、結構な量の豚肉が投下されており、豚汁の様相を呈しています。トンカツめっちゃ出るからその端材を活用しているのかな。いずれにせよ豚肉のコクがスープに溶け込みバリ旨い。先のライスと合わせて「ニッポンの洋食」という姿勢がよく表れています。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。








