ペナンのジョージタウンにある人気の麺料理専門店「Tok Tok Mee Bamboo Noodle(騳騳廣式竹昇麵)」。店名は竹の棒を使って生地を叩く「トクトク」という音から来ており、店頭でその技法を実演しているのが魅力のひとつ。ミシュランガイドのビブグルマンの常連です。
店内はテーブル席が10卓ほどで、トータルでは50席ほどでしょうか。清掃が行き届いており、一般的なホーカー(屋台)に抵抗がある日本人にとって最適な大衆食堂でしょう。お昼時は行列が絶えないようですが、夕方は空いているので早めのディナーにちょうど良し。
残念ながらアルコールの提供は無いためお茶でお茶を濁すのですが、いずれも大量の砂糖がぶち込まれており想定外にド甘い。また、「Barley」は麦茶かと思いきや大麦がゴロゴロと沈殿している白い液体であり、色々とカルチャーショックを受けました。
こちらは「Mixed Roasted Pork & BBQ Pork(焼味雙拼)」。いわゆるローストポークとチャーシューの盛り合わせです。前者は極限までカリカリに焼き上げられた黄金色の皮の食感が最大の特徴で、噛むたびに小気味よい音とともに香ばしさが口いっぱいに広がります。後者はタレに漬け込みじっくりと焼き上げられており、外側は艶やかなキャラメリゼの甘みが、内側は豚肉本来のジューシーな旨味が凝縮されています。ああ、ビールと一緒に楽しみたかった。
こちらは「Fresh Shrimp Wan Thun Soup(鮮蝦雲呑湯)」。極薄のワンタンの皮の舌触りが心地よく、中には新鮮なエビギッチリと詰まっています。スープは魚介類のお出汁でしょうか、濁りのない澄んだ黄金色をしており、海の滋味が凝縮された深いコクがありながらも後味は軽やかです。
看板メニューの「Signature Tok Tok Mee(叉焼雲呑竹昇麺)」。前述の通り竹の棒を使い体重をかけて打っており、細麺ながらガシガシボリボリなコシがあります。今回は汁なしタイプを注文しており、醤油をベースとした濃厚なタレを混ぜ込んで頂きます。トッピングは前述の豚肉とワンタンであり、まさにシグネチャーと呼ぶに相応しい一品です。
続いて「Crab Roe Noodle(鴻図面)」。カニの身と卵をふんだんに使用した、黄金色に輝く濃厚な餡が大迫力。なのですが、思いのほか塩気が乏しく、どこか物足りない感じがしないでもなり。
しかしながら麺を啜ると状況が一変。麺そのものに蟹の旨味と塩気が詰まっており、なるほど餡と麺をセットで食べて完成する面白い味覚です。これは日本のラーメン界隈が取り入れると話題となりそう。まだまだ知らない料理が沢山あるなあ。
以上の料理を2人でシェアし、合計の支払金額が66リンギット(約2,600円)。料理の質および量を考えれば信じがたい費用対効果であり、とりわけ〆の「Crab Roe Noodle(鴻図面)」が400円程度とはぶったまげる価格設定です。日本のラーメン千円の壁とは何なのか。色々と考えさせられた夜でした。
ツイート
人気の記事
- 酒井商会(さかいしょうかい)/渋谷
- ラ メゾン クレール 1853(La Maison Claire 1853)/那覇
- 焼鳥 一(まこと)/不動前
- TACOS BAR (タコス バー)/恵比寿
- 東山無垢(ひがしやまむく)/中目黒
- タイ料理 みもっと/目黒
- 鮨料理 一高(いちたか)/大濠公園(福岡)
- インスタ映えするヤクザたち
- 某高級鮨店において港区ババァが大暴走した話。
- 日本の男は皆ロリコン。フランスと日本のレストランを比較して抱いた違和感について。
- 旦那の悪口を言う女は一生幸せになれない
- バレンタインに手作りチョコだけは勘弁して欲しい
- 「お代は結構ですから悪く書かないで下さい」とシェフに懇願された話
- 3ヶ月前にトラブった例の店からの電話が鳴り止まない
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。








