酒ト旨めし ちょうじ(さけとうまめし ちょうじ)/樋川(那覇市)

2021年5月に開業し、沖縄に「ブリしゃぶ」という概念を根付かせたパイオニアである「酒ト旨めし ちょうじ(さけとうまめし ちょうじ)」。那覇高校近く、裁判所通りの少し落ち着いた場所に位置しており、ゆいレールの県庁前駅からは歩いて10分ほどでしょうか。
店内はこれぞ居酒屋といった雰囲気。カウンター席と座敷席があり、ひとり飲みから家族連れ、宴会まで幅広く利用できる座席構成です。スタッフは皆、明るく感じ良く、飲み食いする前から良い居酒屋感がビンビンに伝わって来ます。
アルコールにつき、ビールは600-700円程度であり、その他のドリンクも似たようなもので、周辺相場に準じた価格設定です。日本酒のラインナップが充実しているのが印象的で、那覇で而今が飲めるとは日本も狭くなったものである。
お通しは筑前煮でしょうか。鶏肉の旨味と醤油ベースの出汁が根菜に良く沁み、噛むたびにほっとするような優しい味わいが口いっぱいに広がります。これはいきなり日本酒案件かもしれません。
ピーマンと茄子の揚げ浸し。ピーマンと茄子を高温の油でさっと素揚げし、出汁にたっぷりと浸したひと品。茄子のとろけるような食感とピーマンのシャキッとした歯ごたえのコントラストが心地よい。噛み締めた瞬間、野菜の甘みと共にお出汁がジュワリと溢れ出します。
島豆腐の厚揚げ。沖縄ならではの、ズッシリとした密度と大豆の濃い風味が自慢の島豆腐を厚揚げにし、表面をカリッと香ばしく焼き上げています。刻んだニラを醤油ベースのタレに漬け込んだソース(?)にパンチがあり、ニラの鮮烈な香りとシャキシャキ感が大豆の風味を引き立てます。
本日の鮮魚の酢味噌和え。マグロやイカ、カンパチなどを宇和島特産の麦味噌を使った酢味噌で和えています。特有の素朴な香りとふくよかで優しい甘みが特長的。この甘みのある味噌に酢の酸味を加えることで、キレがありつつもまろやかな味わいに仕上がっています。フルーティーな吟醸酒によく合うぜ。
カンパチのカマを塩焼きにしてもらいました。最も脂が乗っている部位のひとつであり、プリプリとした弾力ととろけるような脂の旨味を同時に楽しめます。皮目はパリッと香ばしく焼かれており、お酒が進んでしょうがない。
スペシャリテのブリ出汁しゃぶしゃぶ。昆布とカツオから丁寧に引かれた黄金色の出汁に、脂の乗った旬のブリをさっとくぐらせていただきます。身がほんのりと白く色づいた時が食べごろで、半レアのしっとりとした食感と共に、凝縮されたブリの甘みと出汁の香りが鼻に抜けます。ネギを中心としたたっぷりの野菜も食べ応えがあり、これは無限に食べれてしまう。
残ったスープを用いてチーズリゾットを作ってもらいました。ブリから溶け出した上質な脂と野菜の甘みが加わり、リゾットながら強烈な和風の出汁感を感じる面白い味覚。思いのほかチーズのコクがマッチします。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり6千円といったところ。那覇の居酒屋としてはミドルアッパーな価格レンジですが、それに応じた質の高さが感じられ、まさに「酒と旨めし」の名に恥じないお店です。次回は愛媛県の郷土料理である「鯛めし」も試してみたい。飲み放題プランもあるので、グループで訪れるのも楽しそう。

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沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。