ゴドノフ/丸の内

丸の内OLとランチデート。もちろん私は唸るほどヒマで、数時間を要するコース料理でも矢でも鉄砲でも持ってこいという所なのですが、彼女は当然に1時間でオフィスに戻る必要があります。よって、今年できたばかりのロシア料理店に短めのコースをオーダーしました。
本店はモスクワの「赤の広場」に隣接した老舗であり、「歴代ロシア皇帝に仕えたシェフたちに受け継がれたロシア料理の伝統を継承している由緒正しきロシア料理のお店です」とのこと。当店は丸ビルの低層階ながらも眺めは抜群であり、これは夜景でもワンチャンあるかもしれません。
明るくポップな店内。そう、ロシアって灰色で薄暗いイメージを抱いている方が多いですが、実際はヨーロッパかぶれの統治者が多かったため、その影響を受けてか意外に賑やかな色使いであることが多いです。
オリビエという、ロシアでは最もポピュラーなサラダ、とのこと。色んな食材を用いているのですが、全体としてはサワークリームでまとまっており、平板な味わいです。
 ペリメリ。ロシア風水餃子というべきでしょうか、それでもザワークラウトとスメタナ(サワークリーム)の酸味が支配的。まあまあ美味しいのですが、ふたりでひとつの鍋をシェアとみみっちい。
ボルシチ。当店のそれはビーツが主原料であり、血の池地獄のような色合いを奏でます。さらにスメタナを加えて酸度はマックス。タイのスープから辛味と甘味を抜いたような味わいでした。
メインはビーフストロガノフ。肉質は悪くないのですが、やはり味付けはスメタナ主体。また酸味か。いいかげんこの味覚に飽きてきた。
黒パンが地味に美味しい。まさに大地を感じる複雑な味わいであり、本日一番のお皿でした。
コーヒーも結構美味しい。料理は印象に残らない一方で、パンやコーヒーはハイレベル。となると、やはりロシア料理というジャンルには限界があると判断せざるを得ません。今夏にサンクトペテルブルクを訪れた際も似たような料理を食べたのですが、これまた似たような印象を持ったので、ううむ、頑張れロシア人。


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