鳩乃湯(はとのゆ)/学芸大学

学芸大学駅から歩いて2分ほどの場所にある「鳩乃湯(はとのゆ)」。銭湯のような店名ですが、その実体は大衆居酒屋であり、昨今の東京の飲食シーンにおけるネオ居酒屋の潮流を汲む一軒です。
内装は銭湯をモチーフにしていて、富士山の絵のような壁画、脱衣カゴ風の荷物置き、タイル使い、スタッフの半ズボン・サンダル姿など、遊び心のある雰囲気。コの字カウンター中心でテーブル席や座敷もあり、家族連れも多く沖縄の居酒屋のような印象を抱きました。昼は定食メニュー、夜は居酒屋メニューが中心です。
アルコールにつき、この辺りの居酒屋に比べると若干高め。とりわけ日本酒の値付けが良くないため、当店ではビールや焼酎、サワー類に留めるのが無難かもしれません。
スピードメニューの煮玉子。上手く半熟に仕上げられた黄身は、宝石のような琥珀色をしており、見た目だけで食欲をそそります。白身にはタレ(?)がしっかりと沁み込んでおり酒を呼ぶ味わい。安定感抜群のスターターです。
トロタクつまみ。巻物ではなく酒のアテとして再構築されたものであり、ミンチなマグロに組み込まれた沢庵のポリポリとした食感が心地よい。そのまま食べて良し、海苔に巻いても良し。
看板メニューの「豚角煮」。こっくりと煮込まれた豚バラ肉は箸で簡単に切れるほどの柔らかさ。とろりとした脂身の甘みと繊維がほぐれる赤身の旨味のバランスが良く、艶やかなタレからは程よく酸味も感じられます。酒に合うのはもちろんですが、これは白ゴハンが欲しくなる。
ナスのスパイシー唐揚げ。大きくカットされたナスを高温でカラリと揚げており、外側の衣はサクサク、中の果肉は熱々でトロトロのジューシーな仕上がりです。スパイスはクミン主体でスパイシーな風味が揚げたナスの甘味に良く合います。
鶏の唐揚げ。ひとつひとつがゴロッと大きく食べ応え抜群。肉汁がジュワッと溢れ出すジューシーな揚げ上がりで下味もしっかりとついており、奇をてらわない直球の美味しさです。千切りキャベツがたっぷり添えられているのも嬉しい。
以上を2人でシェアし、軽く飲んでお会計はひとりあたり3千円といったところ。小綺麗でシステマティックな運用を貫いており、料理の味わいは中々であることを考えると悪くないディールです。中目黒の「初場所(はつばしょ)」に食後感は似ているかな。ゴハンに合いそうなツマミが多かったので、次回はランチに定食でお邪魔したいと思います。大手町店も開業したそうなので、昼の用事ついでにそっちに行くのもアリですね。

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