「まーちぬ家」と並んで那覇ではトップクラスに予約困難な居酒屋「むとう」。私も何度電話しても繋がらず、しびれを切らして直接訪れてみると当然に追い返され、こうなったらシャッター待ちで16時の開店と同時に凸してみたら「17:45までであれば」という条件付き運航で入店を認められました。まだ空は明るい。
県内最大の歓楽街「松山」の外れに位置し、ゆいレールの美栄橋駅からは歩いて7-8分といったところ。ちなみにメディアによっては「くいもの市場 夢島(むとう)」とも表記されており、正式名称を私は知りません。
店内はテーブル席とお座敷に加え、軒先にテラス席(?)の用意があり、トータルでは25席ほどでしょうか。席間は狭く満席時は非常に窮屈であり、また、通路をスタッフが忙しく動き回るので、あまり落ち着いて飲み食いする雰囲気ではありません。歓楽街らしい雑多な雰囲気なので、そういう店だと理解した上で訪れましょう。
看板メニューの「まぐろぶつ」。赤身・中トロ・大トロの盛り合わせであり、ゲストの全員が注文しています。沖縄県産の非冷凍の生マグロを使用しているそうで、しっとりとした質感と雑味のない澄んだ味わいに心を奪われます。下にはモズクがたっぷりと敷かれており、このひと皿で数品を注文したかのような満足感に包まれます。
ごまカンパチ。角が立つほど身が締まった鮮度抜群のカンパチを、醤油のコクと胡麻の香ばしさがつよつよな胡麻ダレで楽しみます。たっぷりのネギや刻み海苔、海ぶどうが加わるのが嬉しい。
島豚の焼肉サラダ。香ばしく焼き上げられた島豚の脂の甘みに、甘辛く濃厚な特製ダレが絡み、豚肉のてりやきマックバーガーをサラダ化したようなテイストです。甘味の強いマヨネーズのようなまろやかさが「あ、あの味だ!」と郷愁を刺激します。
ポテサラ。一般的なポテサラに比べると粗目に挽いたテイストであり、ジャガイモのホクホク感を程よく残しつつ、玉子や肉のニュアンスも強く感じられます。
それにしても当店は提供速度がちょっぱやですねえ。これだけ多彩なメニューを用意しながら迅速な提供が可能なのは、開店前の仕込みに恐ろしく労力を割いていることに他なりません。
ホタルイカなめろう。一般的なアジなどのなめろうとは異なり、ホタルイカを丸ごと叩き込むことで、ワタ(内臓)の濃厚なコクが全体に回っているのが特長です。日本酒や泡盛との相性は抜群で、これ以上ないほど贅沢な海の珍味と言えるでしょう。
イカつなぎポン酢。沖縄県産のイカのつなぎ(ゲソやエンペラ部分?)をサッと湯通しし、キレのある酸味が感じられるポン酢で楽しみます。暑い沖縄の夜にぴったりの清涼感溢れる味わいです。
沖縄県産のカジキをキムチ仕立てで頂きます。ややもすると淡白に感じられがちなカジキの身をスパイシーなキムチダレで補強しパンチのある味わいに。これはキンキンに冷えたビールが良く合うのう。
あぐー豚の切り落とし豪快煮付け。切り落とし部位を使用しているため、赤身の旨味、脂身の甘み、コラーゲン質のプルプル感など、味わいをひと皿で楽しむことができます。そしてここからが一番重要なのですが、このひと皿が何と950円。もはや自炊、いや、スーパーで材料を買うだけよりも安くつくかもしれません。
島豆腐だし天。これはどういう料理でしょうか?揚げ出し豆腐のような調味を感じるのですがスープがあるわけではなく、程よくカラっとしているという面白いスタイルです。豆腐そのものは一般的な豆腐よりも水分が少なく大豆の味が濃厚でしっかりとした固さがあり、ガシっとした食べ応え。量も果てしなく、2人で食べて流石に腹が膨れました。
〆に「たまごサンド」。「わったー那覇めしグランプリ決定戦」でグランプリを受賞した当店の名物です。こちらはパンが素晴らしいですねえ。フワフワとした口当たりでバターの芳醇な香りが強く塩気もあって、パン単体で充分に美味しい。粗めに潰された卵のコクとマヨネーズの甘味と酸味もパンによく合う。居酒屋のメニューとは思えないクオリティの高さです。
お会計をお願いすると、サービスでマンゴースムージーをお出し頂けました。スタバのナントカフラペチーノに勝るとも劣らない味わいであり、ひんやりとした喉越しが食後の口内を爽やかにリセットしてくれます。ちなみに日によってはミニ沖縄そばが提供されることもあるそうです。
もう食えねえと気絶するほど食べ、そこそこ飲んでお会計はひとりあたり5千円。最高かよ。ネット上の口コミは賛否両論ではありますが、ネガティブな意見の殆どは人気すぎるが故の予約・混雑・待ち時間に関するものであり、人気店あるある評価のバラツキかもしれません。そもそも5千円でこれだけ楽しめるのだから、多くを求めてはいけないと私は思う。
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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。
- 沖縄の、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した
- まーちぬ家/美栄橋 ←沖縄料理の決定版。
- 魚じょぉぐぅ(いゆじょぉぐぅ)/西町 ←沖縄の魚をたっぷり食べるならコチラ。
- 串六×九(くしろっく)/栄町 ←クソデカサイズの伊達鶏で腹いっぱい。
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- 6 (six、シス) /古宇利島 ←世界でもトップクラスに眺望が素晴らしいフランス料理店。味も抜群。














