いま沖縄で最もホットな地域「南城市」飲食店まとめ

いま沖縄で最もホットな地域と言えば南城市。那覇空港から車で30分ほどの距離にある沖縄本島南部の市で、それほど観光地化が進んでいないながらもセンスの良い飲食店が程よく点在しています。大規模リゾートは少ないのですが、雰囲気の良い小さな宿やビーチは沢山あり、ビーチに観光客は少ないという、良いこと尽くめのエリアです。
私はワーケーションで南城市にしばらく滞在したことがあり、その食事も全て南城市で済ませていたので、「都内在住で南城の飲食店詳しいひとベスト1000」には入る自信があります。それでは南城市における飲食店をご紹介。店名末尾の「★」はオススメという意味です。


■BE NATURAL(★)
沖縄本島の南東は南城市。佐敷上グスク近くの高台にある一軒家レストラン「BE NATURAL(ビー・ナチュラル )」。こんなに坂を登って大丈夫か、と不安になるほど人気のない道を行くTOO NATURALな立地です。お会計で驚愕。支払金額はひとりあたり4千円強で済みました。これは酒を飲まなかったという事実だけでは納得のできない安さです。


■沖縄ぜんざい いいやんべぇ(★)
https://www.takemachelin.com/2021/05/ianb.html
地元の主婦が住宅の車庫をリノベしてオープンし人気が赤丸急上昇。夏の間は常に行列が生じています。店名の由来は恐らく「いい塩梅」でしょう。店主と少しお話しましたが、「ウチはね、いい加減なの。寒いと閉めちゃう。不定休。でも、夏の間は働きっぱなしだから、それぐらい良いでしょ?」と屈託なく笑う。なるほど「いいやんべぇ」なぜんざい屋でした。


■うちのやまち
https://www.takemachelin.com/2021/05/uchinoyamachi.html
風力発電の風車方面。サトウキビ畑に囲まれた集落の中にあるタコス専門店「うちのやまち」。全くとんでもない立地であり、なるほど車社会においては場所など関係なく、味が良ければ客は来るものなのかもしれません。店主は大のタコス好きであり、独学で研究を重ね理想のタコスを追求。構想に10年を要したハリウッド映画のようなタコスです。


■ビストロブーケ(Bistrot Bouquet)
https://www.takemachelin.com/2021/04/bistrot-bouquet.html
ドーンと広い空間が印象的の一軒家レストラン。金持ちの友人の別荘のような雰囲気で親しみやすい内装です。まずはランチでどうぞ。


■フランス食堂1663(★)
見て下さい、この絶景を。まるでコートダジュールのエズあたりに来たかのようです。味ならびに費用対効果の良さはもちろんのこと、この眺望は何ものにも代えがたい。ランチはもちろん、夕暮れから日没にかけての空の色の変化、ひいては夜景まで楽しめるディナーがオススメ。運転好きな下戸を見つけて訪れましょう。


■割烹 常
https://www.takemachelin.com/2021/05/tokiwa.html
「割烹」と銘打ってはいますが、実際には気軽な居酒屋。ビーサンでもOK。かなり満腹になるまで食べてひとりあたり3千円強。今回は酒抜きですが、どれだけ暴飲暴食したとしても、ひとり5千円を超えることは中々ないのではないか。地元の方に人気がある理由が良くわかりました。南城市で気楽な居酒屋を求める場合に是非どうぞ。


■イビスキュス(HIBISCUS)
聖地「斎場御嶽」近くにある一軒家レストラン。立地や特徴的なハコ、フランス料理という意味で、古宇利島の「6 (six、シス) 」を連想しました。内外装ともに現代的な美術館のようなテイスト。大きな窓からは濃い緑と青い海を見渡すことができ、日本でも屈指のロケーションとも言えるフレンチレストランでしょう。


■シャム(Siam)
https://www.takemachelin.com/2021/04/siam.html
創業1994年という老舗のタイ料理店。店主の奥様がタイ人シェフの通訳として来日した際に恋に落ち、結ばれ、ここ南城の地に一軒家レストランを開く運びとなりました。ええ話や。お会計はひとりあたり3千円強であり、ガッツリ飲み食いしても5千円前後に着地するでしょう。家の近所にあれば通い詰めるレベル。日常に溶け込む優しいテイストのタイ料理店でした。


■ふるみ家そば
https://www.takemachelin.com/2021/05/furumi.html
「南城の山奥に怪しいそば屋がある」との噂を聞きつけ訪れてみると、確かに怪しい。靴を脱いで素足でぺたぺたと入店。
わおー、家の中に車がある!どういうこと?その他、おもちゃやレコード、昔の漫画本などが所狭しと敷き詰められており、まるでおもちゃの博物館です。何でも店主は稀代のそば好きであり、自分の理想のそばを目指し、また、自分の趣味であるコレクションをドッキングさせ、自宅を改装してこのような店が完成したそうな。


■Vegetarica(ベジタリカ)
https://www.takemachelin.com/2021/04/vegetarica.html
産み立て卵や自家栽培の野菜を使った料理と南部一帯が見渡せる景色が自慢です。車がないとアクセスできず営業時間も限られているため、中々に難易度の高い飲食店ですが、居心地の良さや優しい雰囲気は実に魅力的。女子旅のランチでどうぞ。


■ガーデンレストラン 花さんご
https://www.takemachelin.com/2021/05/hanasango.html
約1,000坪の土地に300種類の植物が咲き乱れる、プライベートな植物園と一体化したレストランです。シンガポールの「POLLEN」に近いコンセプトでしょうか。あくまで植物園への入場料が込みのレストランと考え、まずはランチで、「ハーブチキングリルセット」で様子を見た方が良いでしょう。


■沖縄そば 金太郎(★)
https://www.takemachelin.com/2021/05/kintaro.html
オリジナル麺と豚骨スープを使用した珍しい沖縄そばが好評。暴力的で美味しかった。出汁のきいた純粋な沖縄とはもはや別の食べ物ですが、コッテリしたスープや食感を大切にする方にとっては愛すべき一杯となることでしょう。異色ではありますがありよりのあり。沖縄に長く滞在し、普通のそばに飽きちゃった際に是非どうぞ。


■ケイブカフェ (Cave Cafe)
人気の観光スポット「ガンガラーの谷」に併設された洞窟カフェ。鍾乳洞をそのままのカフェスペースとして起用しており、テオティワカンの洞窟のレストランを思い出しました。
ちなみに「ガンガラーの谷」とは鍾乳洞が崩れてできた谷間であり、2008年8月に公開された割に新しい観光地です。予約制のガイドツアー必須であるため、結果として空いていて居心地が良い。すっかりマイナスイオン中毒です。


■NAGISA okinawan ramen.(なぎさ)
https://www.takemachelin.com/2021/03/nagisa-okinawan-ramen.html
沖縄屈指の人気のラーメン店。開店と同時に満席となり、そこから閉店まで行列が絶えません。なるほど確かにトップクラスの美味しさですが価格もトップクラスであり、スタイルや支払金額を考えればもはや東京のラーメン屋と捉えたほうが良いかもしれません。然るに旅行者というよりも在住者の方にオススメしたいラーメンです。


■玉家そば 本店
地元客が多く沖縄に来た感が凄いので、沖縄に訪れた景気づけの一食目に良いかもしれません。私は「ソーキそば」を注文。同じ南城の「くんなとぅ」ほどではありませんが、それでも深刻なサイズのソーキです。どれだけ派手に食べてもひとり千円を超えることは無いので、ランチとして優等生。


屋宜家(やぎや)
那覇空港から車で30分ほどの八重瀬町(厳密には南城ではない)にある沖縄そば専門店。国指定の登録有形文化財に指定された古民家をそのまま店舗として活用しています。
そばのセットが千円にデザートが400円と妥当なラインでしょう。何より庭が美しく趣のある古民家での食体験は乙な味。沖縄に居る感が凄いので、到着後すぐにレンタカーで訪れるとテンション爆上げになること間違いなし。空港の前後にどうぞ。


■CAFE MOCCO・OCOO(カフェ モッコオッコ)
「あざまサンサンビーチ」から車で5分ほど。テーブル席はもちろんのこと、海を望むテラス席や家族連れ向けの畳スペースなど使い勝手良し。11:30と13:30の2回転制で、沖縄の僻地(失礼)で満席を維持するとは恐れ入る。
海を望むロケーションの素晴らしさはもちろんのこと、誠実さが溢れる料理に心が洗われます。東京の金満主義的レストランに毒された読者の皆さんは一度は訪れるべきでしょう。オススメです。


■とくじん
https://www.takemachelin.com/2021/05/toku.html
スペシャリテは「イラブー汁」。久高島特産の海ヘビであり、その漁法は500年以上変わらず手づかみだそうです。その海ヘビを丁寧に燻製しお椀に仕立ててさあ一口。

不味い。これは美味しくないを通り越して不味いですね。妙に薄味で素材の味が良くも悪くもしっかりと引き出され、味の無いサバ缶のサバを食べているかのようです。名物に旨いものなし。良薬は口に苦し。


■パーラー嘉例(かりー)
https://www.takemachelin.com/2021/05/kudaka.html
2020年12月と胆力が試される時期にオープンした「パーラー嘉例」。フィッシュサンドは地元の海人から仕入れる魚をガーリック風味にガガっと揚げるものでかなりの美味しさ。離島は観光地価格になりがちですが、当店はかなり良心的。ガチ食いというよりはオヤツ感覚でどうぞ。


■食堂かりか
https://www.takemachelin.com/2019/08/karika.html
ビーチ全てが客席という完全オープンエア型のレストラン。屋内に座席は無く、海の家よりも海感が強いお店です。
那覇からアクセスの良い人工ビーチはどこも観光客で溢れかえっていますが、南部のビーチは手つかずでほのぼの。青い海を眺めながらビールをあおる。何にもありませんが確実に豊か。心が洗われるひとときでした。


■山の茶屋 楽水(らくすい)
https://www.takemachelin.com/2019/08/rakusui.html
南城で並外れた人気を誇るベジタリアンレストラン。樹々に囲まれた山道を登りきると、まさに山小屋といった雰囲気の一軒家が現れます。ハコそのものは大きいですが席数は限られているので、予約してから訪れましょう。

山の斜面に建てられているためか複雑な構造。窓が多く、また、天井も高いので解放感は抜群です。2階(?)の窓に面したカウンター席からはサンゴ礁の海を見渡すことができ、沖縄でも群を抜いた景観の素晴らしいレストランでしょう。
大自然に囲まれながらヘルシーな食事を摂る圧倒的な非日常感に抜群の費用対効果。ちなみに当店の裏手には「さちばるの庭」というオーナー所有の素敵なお庭があり、当店を利用したゲストは自由に散策が可能。加えて海辺に行けば「浜辺の茶屋(後述)」という、こちらも大人気のカフェがあります。


■浜辺の茶屋(はまべのちゃや)
https://www.takemachelin.com/2021/05/hama.html
屋上テラス席、店内席、海辺席など様々なタイプの座席が用意されており、席数は意外に多い。超人気店でもありながら店員に余裕があり、「どこでもお好きな席へどうぞ~」と、2人客にも広いテーブルを自由に使わせてくれる気前の良さです。

ドリンク1杯だけでもOKで、いずれも500円かそこらの値段というのも気前が良い。夕日がキレイなのですが、裏を返せば西日から逃れる術の無い店なので、日焼けが気になる方は午前~昼過ぎに訪れると良いでしょう。お食事やスイーツのメニューもしっかりと揃っています。


■くんなとぅ(★)
https://www.takemachelin.com/2021/05/kun.html
奥武島(おうじま)の対岸にある名物そば店「くんなとぅ」。オーナーが営む養殖場のもずくそのものをたっぷり用いた「もずくそば」が大人気。
ステーキ肉のようなソーキがふたつに「もずくそば」に「もずくジューシー」までついて800円かそこらというのは大変お値打ち。価格だけでなく、味そのものも私好みであり、独特の愛すべきコンセプトもバッチグー。南城市でそばを食べるなら検討に加えたい名店です。


■中本鮮魚店(★)
https://tabelog.com/okinawa/A4704/A470403/47000227/
奥武島の入り口すぐにあるテイクアウト専業の天ぷら店。かつては行列必至の大人気店でしたが、コロナ禍ですっかり観光客が減り(特に外国人)、平日であれば待ち時間ゼロな勢いです。駐車場は数台分あるのですが、埋まっていたり出るのが難しかったりするので、運転技術の無いかたは諦めてすぐ近くの「大城てんぷら店」に向かいましょう。あそこは停めやすい。
オーダー表に鉛筆で書き込んで注文します。手元に無いタネはすぐに揚げてもらえるのでご安心を。いずれのタネも60円とか75円とかそういう次元なので、予算を気にせず注文できるのがいいですね。10個単位でのオーダーはザラ。ホテルに持ち帰って缶ビールと一緒にどうぞ。


■百名伽藍(★)
vol.1 https://www.takemachelin.com/2013/05/vol1_11.html
大トリはやはり南城市が誇る王者「百名伽藍(ひゃくながらん)」。1泊10万円超は当たり前のスモールラグジュアリーです。
居心地の良い空間はもちろんのこと、食事の味わいも沖縄トップクラス。たしか200万円ぐらいで貸し切れるはずなので、リゾートウェディングとしては賢い選択肢かもしれません。沖縄を語るのであれば、一度は泊まりたいホテルです。

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1年で10回沖縄を訪れることもあります。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。
TACが世に出した一風変わった沖縄本。もはやガイドブックではなく参考書の域です。非常に情報量が多く、かつ、うまく整理されており読みやすい。大判ではないので持ち歩きやすいのも素晴らしいです。オールカラーの割に高くない。数多ある沖縄ガイドブックの中では突出した存在です。