ジ・ウザテラス ビーチクラブヴィラズ(THE UZA TERRACE BEACH CLUB VILLAS)/読谷村(沖縄)

2016年に読谷村宇座に開業した「ジ・ウザテラス ビーチクラブヴィラズ(THE UZA TERRACE BEACH CLUB VILLAS)」。テラスホテルズグループにおける最高峰のブランドであり、全室プール付きのプライベートヴィラです。
ウェルカムドリンクを頂きつつ、柔和な笑みを湛えるマダムがテキパキとチェックイン手続きをこなしてくれます。びっくりしたのは駐車場代金を千円請求されたこと。いや、千円ぐらい別に払えますが、1泊10万円を超える車でしか行けないリゾートで駐車場代金を請求するのはちょっと違うと思う。最初から宿泊料金に含めておくほうがスマートでしょう。
カートに乗って我々のヴィラへと向かいます。ヴィラの数は全部で50ぐらいかな。
入室。おおー、思わず感嘆の声が漏れてしまうほどのイケてる設計です。我々はお値段控えめの部屋を予約したのでプールは常温でしたが、よりリッチなお部屋では温水プールになるそうです。
こちらはリビングルーム。素足でペタペタと歩きたくなるほど掃除が行き届いており開放的な気分に浸れます。
逆サイドからの写真。ダイニングテーブルもかなりの大きさであり、簡単なキッチンもあります。インルームダイニングを推していた理由がよくわかりました。
引き出しを開くとピカピカの食器が輝きをもって出迎えてくれます。ネスプレッソや紅茶類はもちろんのこと、酒やツマミなど全て無料(というか込み料金)です。
冷蔵庫にはクラフトビールや炭酸水、ジュースなど1日ではとても消費しきれない量が格納されています。加えて夕方にラウンジに行けば酒は無料で提供されるので、アルコールに常時接続できるリゾートとも言えるでしょう。
プール脇の通路を通って別棟のベッドルームへ。そう、この、建屋がふたつに分かれているのは思いのほか良いですね。同泊者がそれぞれ自由気ままに過ごしつつも、ふと顔を上げればプール越しに目が合いニッコリできるのです。
ベッドルームは心からベッドしかないルームであり、まさに寝室です。1泊10万円とかなり高価ではありますが、専有面積を考えればとても妥当な価格設定のような気がしてきました。
ベッドルームの奥にはバスルーム。バスタブとシャワールームがそれぞれ独立しています。ガラス張り多めであり解放感は抜群。
また、バスルームそのものも非常に広く、洗面台は2つ用意されており贅沢な誂えです。
アメニティはテラスホテルズ御用達のタルゴジャポンのもの。
お手洗いまでガラス張りなので、場面で同泊者から見えてしまうこともあります。行く際は声を掛け合うよろし。
冷蔵庫にあるクラフトビールで乾杯した後、自室を出てリゾートのお散歩へ向かいます。
メインプール。みな自室が快適すぎて引きこもっているのか貸し切り状態。温水ではないので普通に泳げるのは10月いっぱいまでかなあ。
ホテルの通用口から海側に出ると宇座海岸が広がります。遊泳用のビーチではありませんが、当リゾートに滞在する大人のカップルが突然ビーチでガチ泳ぎするとは考えにくいので、この程度の演出でちょうど良いのかもしれません。
ラウンジ。当リゾートは一般の宿泊者とクラブフロア宿泊者といった身分制度は存在せず、しかるにクラブラウンジといった仕組みではありません。
いつでも自由にお茶などを頂くことができ、また、サンセットタイムにはアルコールや軽食なども皆に分け隔てなく振舞われます。
日が暮れたので夕食。メインダイニングの「ファインダイニング(Fine Dining)」はコロナ的に営業を休止しており、選択肢はインルームダイニングかプールサイドでのBBQのどちらかでした。
泡で喉を潤してから(チェックインしてからずっと飲みっぱなしで潤いっぱなし)前菜とサラダをチョイチョイとつまみます。このへんは、まあ、ラウンジでのフリーフードに似た味わい。
フィレ肉や鶏肉、ソーセージなどを焼いて持って来てくれました。なかなかの量であり味もまあまあ。富裕層の自宅でのBBQに比肩する味わいです。
肉の後に焼魚がやってきました。これはどういうオペレーションでしょか。決まっているわけではありませんが、魚が先で肉が後という流れが定石であり、その一般論を覆すほどの味わいはこの皿にはありませんでした。
〆のお食事はカレー。なのですが、チェックイン周りの従業員に比べこのレストラン(?)の従業員のレベルが非常に低く、中学生レベルの敬語・謙譲語・丁寧語の使い分けもままならない状態で、味よりもその謎の日本語遣いが気になってしまいました。
朝食は夕食と同様にガッカリ。コロナ的に不利な場面はあったかもしれませんが、随分と格下の「ジ・アッタテラス」とほぼ同じ構成であり、1泊10万円以上するリゾートで楽しむ食事としては隔靴搔痒の憾みです。
ということで、チェックイン~自室の瞬間が最もテンションが高く、そこからの印象はトルコリラのように暴落に暴落を重ねてしまいました。前々から感じていたことですが、テラスホテルズは食事がアキレス腱ですね。立地やコンセプト、建物の設計に内装などは文句ないのですが、食事でいつもガッカリする。ハコは素晴らしいので素泊まりすべきリゾートに感じた滞在でした。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。