俺のフレンチ・イタリアン 恵比寿

先日お邪魔した「俺のビストロ 渋谷」が素晴らしく、「俺の~」シリーズに対する見方が変わったので、2025年5月にオープンしたばかりの「俺のフレンチ・イタリアン 恵比寿」も覗いてみることに。同じビルの2階には新業態の和食店「俺の炉ばた 恵比寿」も同時オープンしています。
店内は気軽なビストロといった雰囲気で、厨房を取り囲むカウンター席に、奥にはテーブル席が並んでいます(写真は食べログ公式ページより)。初期の破壊的な立ち食いスタイルから現在の全席着席モデルへの移行がすっかり定着しています。中々の広さであり40席近くあるかしら。
名物の「なみなみ! 俺の泡」に目が惹かれますが、こちらは968円であり、何気に「なみなみ!俺のシャンパン」の1,628円のほうが凄いかもしれません。いずれにせよ良心的な価格設定であり、アルコールについては上階の「俺の炉ばた 恵比寿」よりもお値打ちな印象を抱きました。

ところで、店員さんは皆カンジが良いのに注文が卓上のQRコードからなのが勿体ないですね。安居酒屋やファミレスと違って料理やワインが難解なので、相談がきっかけでスタッフにファンが付くことも多いのになあ。
お通しはフォアグラのパテでしょうか。ネットリとした口当たりで初手から濃厚に迫って来ます。「Le Studio(ル ストゥディオ)」のような瘦せこけた肝臓と異なり、アミューズながら実にリッチな味覚です。
海の幸が炸裂する「カニ 海老 小柱のムース オマール海老のジュレを乗せて」。素材がムースに加工されることで、濃厚な旨味が広がりつつも重すぎない味わいに。オマール海老のジュレからは甲殻類特有の深い旨味が感じられます。ところでオマール海老の本体はどこに行っちゃったのだろう。
宮城県産金華イワシとインカのめざめのサラダ仕立てシチリア風。脂のノリが抜群の金華イワシをオリーブオイルやハーブでマリネし、酸味で上手く味覚を整理します。栗のような強い甘みを持つジャガイモも主張が強く、食べ応えのあるひと品です。
厚切り牛タンステーキ。プリプリサクサクとした独特の歯ごたえがあり、脂が乗っていながらも一般的なステーキに比べると随分とサッパリしています。塩でシンプルに味付けし、仕上げにレモンを絞ると全体の味が引き締まります。
たっぷりのカラスミと九条ネギのペペロンチーノスパゲッティ。上階の俺の炉ばた 恵比寿」におけるカラスミを多用した蕎麦が旨かったので当店でも試してみます。海のチーズたるカラスミの濃厚な塩気と旨味がパスタ全体に絡みつき、ニンニクの刺激と共に後を引く美味しさ。思いのほかクリーミーな仕上がりであり、九条ネギ特有の甘みと香りが加わり、和のニュアンスを感じさせるひと品です。
以上を食べ、そこそこ飲んで9千円強。黎明期の立ち食いの印象とは料理のレベルが格段に上がっており、変な表現ですが普通に美味しい。高級食材もワンポイントリリーフで上手く活用しており、まさに手の届く贅沢。同僚や友人とサクっと旨いものを食べに行こう、みたいな使い道にピッタリ。次回は飲み放題プランを付けて飲み会やってみようかしら。

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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
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