大龍軒(だいりゅうけん)/恵比寿

「たぶん海老の数日本一」というキャッチコピーでSNSを席巻した恵比寿の「大龍軒(だいりゅうけん)」。もともとはラーメン専門店として創業し、チェーンの「よってこや」を経て町中華へと変貌を遂げた、変わった経歴の中華料理店です。黄・赤・黒を基調としたテント看板が目印で、ランチタイムは場面で行列します。
店内は趣がある程度に油汚れが爆ぜており、真っ赤なカウンターが目に映えます。カウンターが7-8席にテーブル席がいくつかあり、ラーメンだけを食べるおぢ、チャーハンとギョーザをパクつくギャル、飲み会中のリーマンと、用途は自由自在です。
私は名物の「海老ちゃんタン麺」を注文。なるほど「たぶん海老の数日本一」と自称するだけあって、凄まじい海老の量です。なんやかんやで50尾近く盛りつけられているのではなかろうか。「越前蟹の坊(かにのぼう)」の「甘海老てんこ盛り丼」を想起させるビジュ。これだけ海老が入って1,300円はお値打ち。むきエビだけでなくサクラエビまで散らされているのがシュールです。
海老だけでなく、野菜も中々の量です。海老抜きの「ちゃんタンメン」であればバラエティに富んだ野菜が350グラムも盛り込まれるそうですが、「海老ちゃんタン麺」の場合はキャベツとモヤシ主体で二郎風。ちなみに「ちゃんタンメン」とは長崎の「ちゃんぽん」と関東地方の「タンメン」を融合させたことに由来するそうです 。
麺は中太でありモチモチとした食感が特長的で、長崎ちゃんぽんの麺に近いかな。一般的なラーメンの大盛程度の量があり食べ応えあり。店内に「三河屋製麺」と記された麺ケースが置かれていたので、麺はOEMなのかもしれません。スープは豚骨と鶏ガラをベースにした濃厚な白湯スープで、やはり長崎ちゃんぽんのスープに近い。海老から出る旨味がスープに深みを加えます。
サイドメニューとして「大粒 石焼き牛肉焼売」も注文。一般的に焼売とは豚肉主体ですが、こちらは牛肉を主軸に置いており、ハンバーグに近い料理です。石焼ビビンバよろしくチンチンに焼けた皿(?)で提供され、セルフで好きなように焼き付けて熱を入れていきます。麺で忙しいのに温度管理が面倒、かつ、400円とまあまあ高いので、初心者は普通の餃子や焼売に留めておくべきだったかもしれません。
グーグルマップの点数は3.6で(2025年7月)、口コミには酷評も多く、SNS映え専門の店かと恐る恐るお邪魔しましたが、思いのほか、いや、値段を考えればかなり美味しかったです。

「海老ちゃんタン麺」だけでなくチャーハンや餃子、レバニラなどの定番メニューも旨そうで、グループで訪れ色々注文してシェアして食べると楽しそう。次回は飲み会使いしてみたいと思います。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
恵比寿を中心に話題店が整理されています。Kindle Unlimitedだと無料で読める。それにしては圧倒的な情報量。スマホやタブレットに忍ばせておくと出先で役立ちます。