イビスキュス(HIBISCUS)/南城市(沖縄)

南城市は聖地「斎場御嶽」近くにある一軒家レストラン「イビスキュス(HIBISCUS)」。立地や特徴的なハコ、フランス料理という意味で、古宇利島の「6 (six、シス) 」を連想しました。
内外装ともに現代的な美術館のようなテイスト。大きな窓からは濃い緑と青い海を見渡すことができ、日本でも屈指のロケーションとも言えるフレンチレストランでしょう。席数は結構多く、20は余裕で入りそう。もちろん駐車場完備です。
私は運転があるため自家製のジンジャーエールを。甘さは控え目なのですが、ショウガの味わい並びに色が濃く、スパイシーなウーロン茶を飲んでいるかのようです。色んな料理に結構合う。
まずは野菜の「ギリシャ風マリネ」。私がギリシャを訪れた際にこのような料理を食べた記憶はないのですが、浅いピクルスというか何というか、そんな感じの1皿でした。
魚介類のテリーヌにカニのほぐし身をトッピング。美味しいのですが華はありません。フレンチレストランのテイクアプト料理を家庭で盛り付けなおしたようなプレゼンテーションも気になるところ。
パンは一般的なものであり、あまり印象に残りません。
フォアグラは柑橘系の果物とグリーンペッパーと共に。沖縄くんだりまで来て巨大なフォアグラはちょっとなあと思いましたが、臭みはなく口当たりも良い。見た目とは裏腹に食べやすい料理です。
お魚はクロムツ。近くの知念漁港で揚がったものですが、何ともクラシックな調理と調味であり映えない。披露宴の料理やリゾートホテルのメインダイニングの料理を食べているような感覚です。
メインは青森県産の黒毛和牛。なぜ沖縄で内地極北の食材を使うのだ。地元にいくらでも良い牛でも豚でも鶏でもあるだろうに。味は悪くはないのですが、そのコンセプトにかなり下がった一皿でした。
デザートはココナッツ風味のブランマンジェにイチゴ。ううむ、徹頭徹尾、基本に忠実、良く言えばクラシック悪く言えば時代遅れな料理でした。
小菓子とハーブティで〆てごちそうさまでした。

お会計はひとりあたり1.2万円。今回は酒を飲んでないのでこの支払金額に落ち着きましたが、普通に飲んで食べればひとりあたりの支払金額が2万円に迫るとなると、さすがにちょっとアレだなあ。ハコと眺望は良いので、ランチに酒抜きで安い料理を楽しむ分には良いかもしれません。

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1年で10回沖縄を訪れることもあります。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。
TACが世に出した一風変わった沖縄本。もはやガイドブックではなく参考書の域です。非常に情報量が多く、かつ、うまく整理されており読みやすい。大判ではないので持ち歩きやすいのも素晴らしいです。オールカラーの割に高くない。数多ある沖縄ガイドブックの中では突出した存在です。