とくじん/久高島(沖縄)

久高島の旗艦飲食店「とくじん」。場所は集落の一等地。船から降りて最初に見える建物です。周りには貸し自転車屋などが並んでおり、久高島観光の重要な拠点です。
店内は広く、入ってすぐのカウンター席にテーブル席、小上がり。海を望むテラス席もあるのですが、「すごい猫が寄って来ますよ」と店員がアドバイス(?)してくれるのが面白い。
だいたいのメニューは千円以下なのですが、ここは奮発してスペシャリテの「イラブー汁御前」を注文。2,300円です。
主題の「イラブー汁」。久高島特産の海ヘビであり、その漁法は500年以上変わらず手づかみだそうです。その海ヘビを丁寧に燻製しお椀に仕立ててさあ一口。

不味い。これは美味しくないを通り越して不味いですね。妙に薄味で素材の味が良くも悪くもしっかりと引き出され、味の無いサバ缶のサバを食べているかのようです。名物に旨いものなし。良薬は口に苦し。
こちらは「ニガナ和え」。こちらも久高島の特産であり、ニガナと刺身を食べるのは久高の食文化。その名の通り苦味のきいた味わいであり、どこか知らない東南アジアの料理を食べているかのような味覚です。
これは何だろう。葉っぱに包まれたチマキのようなテイストですが、妙に植物の香りが強く、また、すっかりイラブーの風味に気持ちがオフになってしまった私はフラットな気持ちで当該食物を楽しむことができませんでした。
連れは「久高御前」という日替わり定食的なものを注文。1,500円と沖縄にしてはかなりの値段ですが、まあ、観光地の食事とはそういうものである。連れに刺身を一切れめぐんでもらいましたが、本当のスーパーで売られているパックの刺身と同等かそれ以下の品質です。
注文の選択にうっかり冒険してしまった点は否めませんが、イラブー汁はさておき、その他の料理の味わいを考えると非常に割高な飲食店です。とは言え島内に飲食店は少なく選択肢は無いに等しいので、無難に「沖縄そば」などで空腹をしのぐのが良いでしょう。

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1年で10回沖縄を訪れることもあります。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。
TACが世に出した一風変わった沖縄本。もはやガイドブックではなく参考書の域です。非常に情報量が多く、かつ、うまく整理されており読みやすい。大判ではないので持ち歩きやすいのも素晴らしいです。オールカラーの割に高くない。数多ある沖縄ガイドブックの中では突出した存在です。