祥興記上海生煎包(Cheung Hing Kee Shanghai Pan-fried Buns)/尖沙咀(香港)

香港の尖沙咀(Tsim Sha Tsui)にある人気のストリートフード店「祥興記上海生煎包(Cheung Hing Kee Shanghai Pan-fried Buns)」。上海伝統の「生煎包(焼き小籠包)」を専門としており、メディア露出も多く、ミシュランではビブグルマンに選出されています。
店の前に絶え間なく続く行列が、そこがただの屋台ではないことを物語っています。オープンキッチン形式のため、客は調理プロセスの一部始終を見ることができ、巨大な鋳鉄製の鍋から聞こえるジュージューと生地が焼ける音と食欲をそそる香りが堪りません。
私がお邪魔した際は10人ほどの行列で、それでも回転は速く10分ほどで注文に辿り着きました。クレカもオクトパスカードも使えます。テイクアウト専門店のため店内席はありません。外のちょっとしたカウンターで立ち食いするか、近所の公園のベンチなどで楽しみましょう。
定番の「招牌生煎包(Signature Pork Pan-fried Buns)」。その評価は「皮薄(薄い皮)」「底脆(カリカリの底)」「餡鮮(新鮮な餡)」「汁多(溢れるスープ)」という言葉に集約されます。底面は鉄鍋で香ばしく揚げ焼きにされ独特のカリカリ感。箸で軽く開くと中からジューシーな豚肉汁が溢れ出し、その肉汁は豚肩肉の旨味を凝縮した豊かなコクを保持します。
こちらは「鮮雞湯小雲吞(Mini Pork Wontons in Chicken Soup)」。いわゆる鶏スープのミニワンタンであり、鶏ガラベースの滋味深いスープが思いのほか濃厚で旨い。喉越しの良い滑らかな皮で包まれた小ぶりな豚肉餡のワンタンが10粒も浮かび、パンチのある生煎包とはまた違った魅力が感じられました。
以上がそれぞれ800-900円といったところであり、日吉「龍華(りゅうか)」と比べるとやや割高。とは言えこの割高感は香港全体に言えることなので、それを加味すると悪くないディールです。観光の合間のオヤツ代わりに是非どうぞ。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。