香港島の湾仔(ワンチャイ)地区に位置する「グランド ハイアット 香港(Grand Hyatt Hong Kong)」。開業は1989年と歴史があり、2016年に大規模リニューアルを実施しています。HKCEC(香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター)に直結し、観光客だけでなくビジネス客の利用も多いホテルです。
3階建てに相当する吹き抜けのロビーが圧巻。壮大な大理石の柱や優美な曲線を描く階段など豪華客船を彷彿とさせる空間です。ただ、たまたまかもしれませんが受付スタッフのレベルはポンポコポンであり、色々とストレスが溜まりました。
総室数は542。最も狭い部屋であっても40平米ほどはあるでしょうか。窓からはビクトリアハーバーを望むことができ、香港に来た感を演出してくれます。
内装は丁寧にメンテナンスしているものの、古臭さは否めません。電源周りがイマイチで、出張客を見込むのであればもう少し頑張って欲しいところです。クローゼットは広く、スーツケースをバカっと開くゾーンも用意されており使い勝手良し。
ミニバーにつき、ミネラルウォーターやネスプレッソ、お茶類は無料で提供され、酒類やスナックなどは有料です。
ウェットエリアは古いホテル特有のドッシリとした誂えであり、酔っぱらって転んでしまうと一発でお迎えが来るかもしれません。広々としたバスタブもあり、ビクトリアハーバーを望みながら開放的に入浴できます。トイレは独立型。古いホテルはウェットエリアに全てをまとめている傾向があるので、個別に用意してくれて私嬉しい。
共用設備に参りましょう。こちらはフィットネスセンターで、様々なマシンのほか、400メートルのジョギングコース、2面のテニスコート、2面のスカッシュコートといった、シティホテルとしては珍しい設備も用意されています。
屋外の温水プールは長さが50メートルもあるそうで、ガチ泳ぎに適した形状ではありませんが、とにかく広々としています。子連れ客の少ないホテルなので、余計にそう感じさせるのかもしれません。
クラブラウンジは素晴らしいですね。事前に「アジアパシフィックのハイアットにおける最高のクラブラウンジ」と伺っていたのですが、なるほど決して過大ではない評価です。ロビー階でのチェックインでの案内不足も丁寧に補ってくれ、最初からこっちで手続きすれば良かった。
カクテルタイムは17:30-19:30で、カクテルはもちろんビールやウイスキー、ワインについてはシャンパーニュも置かれています。ラウンジの酒については世界的に吝嗇化が進んでいるため、シャンパーニュが実質フリーフローとは極めて珍しい。しかも日本市場であまり見かけない「アール・ド・ルイナール (R de Ruinart)」に出逢うことができ、私嬉しい。
フードのラインナップも素晴らしく、シャルキュトリに始まり、サラダやサーモン、シュリンプカクテルなどのコールドディッシュ、果ては点心やハンバーガーまで用意されています。これまでグランドハイアットのラウンジメシとしては「グランドハイアット福岡(Grand Hyatt Fukuoka)」が最高峰と認識していたのですが、それを軽々と凌駕しました。グローバリストの朝食はラウンジかロビー階のオールデイダイニング「Grand Café(グランド カフェ)」かを選ぶことができ、我々は後者を選択。カクテルタイムのレベルの高さから予見してはいましたが、やはり大満足の朝食でした。当館の料飲部長と握手したいぐらいです。詳細は別記事にて。
風格のあるホテルでした。巨大なホテルであるためスタッフの質にバラツキがあるものの、総じてレベルが高い。香港のホテル価格は落ち着きをみせつつあり、何なら東京よりも安いくらい。2025年から2026年にかけては穴場かもしれません。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。















