那覇イチの歓楽街、松山にある「車庫(しゃこ)」。誰んちの車庫やねんとひょうきんな店名ですが、もともとは「肉食系ダイニング 車庫」で営業していたそうです。入り口がガレージのシャッターで一見お店とは分かりにくい独特な外観です。たぶんオチは特にない。
店内は思いのほか広く、個室を中心とした洋風居酒屋といった風情です。宴会利用で飲み放題プランもあり、それに準じた客層で騒がしい。とは言えアラカルトメニューには旨そうな料理が並んでおり、ピッツァなんてきちんと生地を熟成させており、隠しきれないプロ意識が滲み出ています。
グラスワインは千円を切り、イタリア産を中心に選択肢も豊富です。厨房とカウンター席だけを切り取ってみればかなり本格的な料理屋なのに、個室での飲み放題の宴会などを認めるのは、ちょっと色々もったいない気がしました。
前菜盛り合わせが豪華。定番のイタリア総菜を中心に、沖縄の食材を用いてところどころアレンジを効かせています。スパークリングワイン1杯だけでは持たない密度がある。島野菜サラダ。沖縄の太陽を浴び、ミネラル豊かな土壌で育った島野菜をふんだんに用いており、野菜ひとつひとつの個性的な風味と多様な食感のアンサンブルが楽しむことができます。ドレッシングは濃いめ、散らしたチーズも多めと、サラダながら中々に酒が進むひと品です。
やんばる地鶏のコンフィ。低温の油でじっくり煮込みつつ、仕上げにパリっと焼き上げます。皮目の香ばしさとホロリと柔らかな肉質の対比が特長的で、シンプルな調味ながら凝縮された鶏本来の力強い旨味と豊かなコクを楽しむことができます。付け合わせの島野菜もタフな味覚であり、パンパカパーンな美味しさです。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計は8千円。本当はピッツァや手打ちパスタなどにも手を伸ばしたかったのですが、なんせひと品ひと品のボリュームが豊かでもう満腹。そのほかの料理も沖縄の食材を中心に組み立てており、これは食いしん坊仲間と連れだって再訪せねばらなるまいと心に誓った夜でした。
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