牧志公設市場近く、平和通り沿いにある「花笠食堂(はながさしょくどう)」。沖縄の食文化を象徴する存在として、長年にわたり地元住民と観光客双方に愛され続けているお店です 。黄色に赤文字の派手な派手な看板が目印で、店頭には食品サンプルが並び、沖縄の食堂らしい雰囲気を醸し出しています。
店内はまさに沖縄といった雰囲気。ランチタイムはギュウギュウ詰めで、場面で相席する旨の注意書きが掲示されています。テーブルには仄かに甘いアイスティーが置かれており、かつては「花笠食堂アイスティー」として沖縄限定でコンビニでも販売されていました(現在は終売)。このあたり「やんばる食堂」と似た芸風です。
私は1,500円の「エビフライ定食」を注文。ってあれ?これ、ほんとに注文合ってる?
私が軒先のショウケースで確認した「エビフライ定食」はコチラであり、もはやロウや塩化ビニール樹脂、シリコーン樹脂で製作された食品サンプルのほうが美味しそうに見えます。マクドナルドのメニュー写真とのギャップをも凌駕する完成度であり、「食品サンプル・オブ・ザ・イヤー2025」に当選確定です。
エビフライは食品サンプルの半分ほどの容積であり、千切りのキャベツも添えられていません。味は不味くはありませんが、旨くもない。学食で食べるそれと大差ない味覚です。ソーキの煮付けも用意されるのですが、盛り付けが汚い。実に汚い。やはり食品サンプルとはビジュが天地の差であり、見て美味しくなさそうな料理は食べても美味しくないものである。
ライスは白米・赤飯・玄米から選ぶことができ、私は赤飯をチョイス。こちらは最も食品サンプルに近い外観であり、味も中くらいでした。
汁物は沖縄そばからイナムルチに変更してもらい、大正解。だってお隣さんが食べていた沖縄そばと、ディスプレイのそれが全然違うかったんだもん。ちなみにイナムルチとは沖縄県の郷土料理で、具沢山の味噌汁の一種。純粋な味覚という意味では、こちらが最もマシでした。
以上を食べて1,500円。これはない。すごくすごくない。よく知らない定食屋に凸して、勝手がわからずエビフライ定食を注文してアレが出てくれば、まあそんなもんかと納得するのですが、この食品サンプルを提示して客寄せしておいてアレは無い。
君たちがやりたかった仕事はこんなことなのか?胸に手をあててよく考えてみるといい。
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