バンコクから帰って来たばかりですが、タイ料理とはいつでも食べたくなるもので、この日は中目黒の「SOI 7(ソイナナ)」にお邪魔しました。目黒銀座商店街から少し脇に入った住宅街に位置し、静かな環境で食事を楽しむことができます。
店内はタイっぽい内装ながらも清潔に整えられており、バンコクの外国人向けのタイ料理屋といった風情を感じさせます。カウンター席の用意もあり、タイミングさえ合えば予約ナシのゲストも通しているようです。
良く飲む我々は飲み放題プランを付けてもらいました。当然にシンハであり、軽やかかつ爽快な味わい。キレのある喉越しが心地よい。
コース料理でお願いしており、着席してササっとツマミが並べられます。まずは「 ポッピア・ソット(生春巻き)」と「ポッピア・クン・トート(エビの揚げ春巻き)」。いずれも定番の味覚であり、この時点でビールを1杯飲み干してしまいました。
パック・ブーン。こちらもタイの定番料理であり、空心菜をニンニク、唐辛子、ナンプラー、オイスターソースで強火でサッと炒めます。シャキシャキの空心菜の歯応えとニンニクの香ばしさを楽しみます。野菜ながら酒がとても進むのだ。
ヤム・タレー。エビ、イカ、ムール貝などの新鮮な魚介類を、レモングラス、ライム、唐辛子、ナンプラー、パクチーで和えた爽やかで刺激的なサラダです。思いのほか辛みが強く、身体中の毛穴という毛穴から汗が噴き出してきました。
コーム・ヤーン。豚トロを炭火で香ばしく焼き上げ、ナンプラーやライム、唐辛子ベースのスパイシーなタレで味わいます。外はカリッと、中は柔らかく、豚の脂の甘みと炭のスモーキーさを楽しむ逸品です。
トムヤム・クン。こちらも定番のタイ料理ですが、当店はココナッツミルクが支配的で、辛味と酸味は控えめ。クリーミーな口当たりはインド北方のカレーのようなニュアンスすら感じさせます。
プー・パッポン・カレー。カニをカレー粉、卵、ニンニク、ネギ、ナンプラーで炒めた濃厚なタイ料理であり、ふわっとした卵と香ばしいカレーの風味が絶妙で、ピリ辛の後味が食欲をそそります。
パッタイ。モチモチの米麺をナンプラーや唐辛子でザっと炒めた台風の焼きそばです。エビのプリプリ感とモヤシのシャキッとした食感が調和し、甘酸っぱい調味も後を引く美味しさ。辛さ控えめで、タイ料理を食べ慣れていない方でも充分に楽しむことができるでしょう。
小さなデザートも付きます。シャキシャキとココナッツの繊維(?)を感じさせる仕上がりで、日本人ではなかなか表現できない味覚です。
以上を食べ、たらふく飲んでお会計はひとりあたり7千円強。ナカメでさんざん飲んでこの支払金額は大変良心的。お料理は日本人向けに上手くアレンジされており、万人受けする美味しさ。仕事の飲み会は一般的に和の店であることが多いですが、たまにはエスニックで攻めてみましょう。オススメです。

関連記事
目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
- サエキ飯店 ←食堂系中華の最高峰。
- レストランユニック(restaurant unique) ←ジビエが自慢。
- クロデグルメ(Clos Des Gourmets) ←1万円でお釣りが来るミラクルなフランス料理店
- 立飲ビストロシン サンテ(SHIN Sante) ←普段使いの最高峰。
- 手づかみDining 東京ハンズ(Tokyo Hands) ←大好きだ愛してる。
- リナシメント(RINASCIMENTO) ←前菜の盛合せ。ぐわー!なんだこりゃ!
- 和創作 太(わそうさく た) ←これをお買い得と言わずして何と呼べば良いのでしょうか。
- 鳥しき ←焼鳥界のレジェンド。
- LAND(ランド) ←目黒のカレーはコチラでキマリ。
- 薬膳スープカレーシャナイア(Shania) ←でもスープカレーならこっち。
- 支那ソバ かづ屋 ←下手な中華料理屋に行くよりも余程上質。ワンタンメンはマスト。
- 鶏そば きび ←まるで上質な水炊き屋のような味わい。
- とんき ←80年の歴史は伊達じゃない。
- タイ料理 みもっと ←ここはガチでやばたにえん。
市や区など狭い範囲で深い情報を紹介する街ラブ本シリーズ。2015年の『目黒本』発売から約4年の年月を経て、最新版が登場!本誌は目黒に住んでいる人や働いている人に向けて、DEEPな目線で街を紹介するガイドブックです。