「海鮮が安いだけの店」をキャッチコピーとし、大阪の海鮮界隈で勢力を増しつつある「スタンドふじ」。先日、天王寺の本店にお邪魔し大変満足したのですが、なんと新大阪駅直結の「新なにわ大食堂」にも出店していることが判明。新幹線に乗り込む前の軽い打ち上げでお邪魔しました。
我々は15時というヘンテコな時間にお邪魔したため、待つことなくスっと着席できました。それでも軒先には行列用のロープが張られており、人気のほどが伺えます。ゲストの殆どは新幹線の乗降客であり、近所の住民が飲みに来るという雰囲気ではありません。
お通しはカツオかマグロかそっち系の煮込み。お店のコンセプトに恥じない出逢って4秒で魚介類であり、いきなり酒が進みます。
980円の「魚盛り」は16時からの提供とのことで、こちらは普通の三種盛り。これはこれで良いのですが、一度「魚盛り」を体験した身としては物足りなく感じました。人の欲望は尽きることが無い。
生魚を補強するために「サーモン大ネタ刺し」を追加注文。脂たっぷりコッテリとした味覚であり、真っ直ぐに美味しい。
魚介類だけでなく「牛すじ大根煮」のようなツマミも置かれています。こういう料理が飲み屋でサっと出て来ると、関西に来たなあという感動が沸きあがって来ます。
「ごちそうエビフライ」は580円。はい、これ、2本で580円ですよ信じられますか?ちなみにエビフライと言えば私はすぐに神田「七條(シチジョウ)」のそれを思い浮かべるのですが、彼の店に勝るとも劣らない完成度。衣はサクサクと軽快な音を奏で、口に入れた瞬間、思わず笑みがこぼれます。タルタルソースもリッチな味わいです。
「本ごぼう揚げ」は天王寺の本店でも注文したのですが、新大阪店のほうが貧相に感じ、また、値付けも高かったような気がします。人の欲望は尽きることが無い。「カマ塩焼き」は20分以上を要するとの案内があったのですが、全然そこまでは待ちませんでした。とは言え新幹線の乗客をターゲットとした店なので、そのあたりの配慮が行き届いています。
スペシャリテの「鯛の骨蒸し」。このボリューム感で480円とは新大阪の奇跡と言って良いでしょう。思いのほか可食部もあり、これとライスで立派な定食が完成しそうな勢いです。
〆に「魚屋丼」で、こちらは15:00~の提供とギリセーフで注文できました。その日の色んな刺身をドカンと盛りつけ、卵黄と共にバクバクいきます。途中で出汁茶漬け用のお出汁が提供され、このスープが中々にパワフルで満腹中枢を刺激する。天かすのサクサクとした食感も面白く、もうすっかり満腹です。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり4千円程。天王寺の本店に比べると見劣りしまっすが、利便性を考えれば大満足のひと時であり、新幹線駅の周辺にある飲食店すべてが色あせて見えるほどです。
やはり16時からの「魚盛り」をオーダーしたいところですが、店も混み始める頃なので難しいところ。いずれにせよ、大阪出張・旅行の打ち上げサク飲みに最適なお店。新幹線に乗り込む前に是非どうぞ。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。