立ち飲みスタイルの中華料理店として西荻窪で好評を博した「スタンドキッチン ルポン」が恵比寿に進出。店名はズバリ「ルポン(le pont)」であり、はフランス語で「橋」を意味します。何かと何かの架け橋的な感じでしょう。
店内はネオ中華居酒屋っぽい雰囲気で20人ぐらい入るのかなあ。完全に立ち飲みというわけではなく、空いている時間帯であれば簡単な椅子も用意してもらえるようです。自由が丘の「立呑み中華 起率礼(きりつれい)」をレトロフューチャー化したような空気感。
酒は安く、ビールやグラスワインは千円を切ります。自慢は自家製のレモンサワーであり、色んなフレーバーのものが用意されていました。麻辣風味のピーナッツとビールが良く合う。他方、辛味の強い料理が多いので、ワインに合うかどうかは意見が分かれるところでしょう。
白菜マスタード。白菜にマスタードを塗っただけと思いきや、マスタードの酸味を盛大に活かしており、これは白菜界隈における未開拓領域と言えるでしょう。ツマミにもサラダ代わりにもなる優れものです。
スペシャリテの「炙りカツオ紅ソース」。生のカツオを軽く炙り、様々なスパイスと中国の調味料と併せます。複雑な味わいで程よく甘く、余韻が長い。これはもう、タレだけで酒が飲めてしまいます。
定番の「よだれ鶏」。しっとりと熱を通した鶏肉にピリ辛のタレをかけいます。先のソースとは方向性の異なる辛味があり、パクチーやネギがトッピングされ、香りと食感も楽しめます。
低温調理の鶏白レバー。トロトロとした口当たりで濃厚な味わい。臭みなどは一切なく、「ニラミント醤油」なる新手のフレーバーも面白い。辛味は無いので、こちらは樽のきいた白や軽めの赤に合うでしょう。
鶏セセリと揚げ茄子の四川炒め。プリッとした鶏セセリとトロッとした揚げ茄子を四川風のピリ辛タレで炒めています。スパイシーな香りと旨味が効き、香ばしく濃厚な味わい。なかなかの辛さなので、ガガっとビールで乾杯しましょう。〆に麻辣湯。爆発的に辛く、ひと口含むたびに身体中の毛穴という毛穴から汗が噴き出てきます。それでも単に辛いだけでなく、複雑で奥行きのある味覚。極太の春雨(?)のモチモチ感もクセになる味わい。追加トッピングのスパイス卵は黄身がきちんと半熟で後を引く美味しさです。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計はひとりあたり7千円。食べログの予算には「1,000~3,000円」と書かれていますが、それはちょっと違うと思う。仮にそうだとすると、私がバカみたいじゃないか。とは言えこれだけ旨いツマミを色々食べてこの支払金額はリーズナブル。15時から開いているのも便利で、0次会から何次会まででも使える便利なお店。何とも恵比寿らしいお店です。
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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
- マッシュルーム(MUSHROOM) ←3皿取ってデザートやお茶までついて3,500円ってむっちゃ安くない?
- アリゴトゥール(Aligoteur Que du bonheur) ←美味しいを突き詰める旨いもの屋。
- 筑紫樓(つくしろう) ←ランチタイムは社会貢献活動かもしれませんが、それにしてもお得である。
- 鍈輝(えいき) ←コロナ・テイクアウトグルメグランプリ優勝店。
- クンビラ(KHUMBILA) ←スパイスのオーケストラともいうべき複雑な味わいが五感に押し寄せる。
- ブラチェリア デリツィオーゾ イタリア(BRACERIA DELIZIOSO ITALIA) ←ランチの信じがたい費用対効果。
- CarneSio east(カルネジーオ イースト) ←なんて素晴らしい費用対効果なのでしょう。
- ガストロノミー ジョエル ロブション ←やはり最強。季節ごとにお邪魔したい。
- チャイニーズダイニング方哉(まさや) ←ランチの千円担々麺が絶品。
- 晩酌屋おじんじょ ←恵比寿で居酒屋ならコチラ。
- 蕎麦懐石 義(ぎ) ←飲み物付きランチコース4千円がほんとうにすばらしい。
- えびすの安兵衛 ←超行列店。高知名物「屋台餃子」を恵比寿の地で!