飛行機が欠航した際に気をつけるべき、たった1つのこと

猛威をふるった2019年の台風15号。この時わたしは札幌に居り、札幌そのものは台風と無関係で腹が立つほど晴れていたのですが、首都圏の空港は軒並みアウト。めでたく欠航となりました。
私は割に飛行機に乗るほうなのでこういったトラブルには慣れっこなのですが、そうでない場合はパニック状態になるのも仕方ないでしょう。ちなみにこのような場面で最も重要なポイントはひとつだけ、「航空会社に向かってキレない」です。
あなたが怒鳴って時間を費消している間に代替手段はどんどん埋まっていきます。怒って解決できることは何ひとつ無いので、ここはひとつ物事を前に進めることに徹しましょう。エアラインの地上職の皆さんは年がら年中こういったトラブルを捌いているので、彼女たちの経験を信じて「あなただったらどうしますか?」と丸投げするのがベストです。

参考までに、今回の私のトラブル対応の手順をご紹介。
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【9/7(土)19:55】
JALより「搭乗予定の便()が欠航するかもしれないので、手数料などは何もかも要らないから振り替えるのであれば今のうちにどうぞ」との連絡。この時点では、まあ大丈夫っしょ、ぐらいのテンションでした。

【9/8(日)10:22】
JALより欠航が確定した旨の連絡。出発予定時刻の11時間前に決断を下す諦めの良さにわろてまう。
ちなみにこの時わたしは「JRヘルシーウォーキング2019協賛芝コース1週ウォーク」に参加していました。札幌競馬場の芝コースを自分の足で歩くことができるというレアなイベントです。

【9/8(日)10:31】
じっくり電話できる場所を見つけ、JALに連絡。まずは最短で首都圏に帰れる便(翌朝の新千歳発の成田着:)を確保してもらい、続けて「他に何か良いアイデアはありますか?」と問いかける。旭川発、帯広発、名古屋着の代替案を提案して頂けましたが現実的でないのでパス。成田便を保険として持っておきながら、翌朝一番で空港に向かい、羽田便にキャンセル待ちを入れることに決定。

【9/8(日)10:44】
ホテルズドットコムから空港近くのホテルへ予約完了。
せっかくなので100円だけ馬券を買うと200円になって返ってきました。見事な運用利回りである。

【9/8(日)19:45】
同じ境遇の友人と合流しワインバーで飲んでいると「一緒にどうですか?」と隣席の地元女子に逆ナンされる。ひとりは人材派遣会社勤務、もうひとりは水商売。札幌特有の水商売「ラウンジ」「ニュークラブ」「キャバクラ」の違いについてのレクチャーをうける。

【9/8(日)22:21】
ホテルに向かう電車の中でJALのアプリを開くと、興味深い座席(後述:丙)に空きが出ていたので二重に予約を入れる。

【9/8(日)22:40】
空港近くのホテルにチェックイン。

【9/9(月)06:20】
空港到着。一番の羽田便にキャンセル待ちを入れるも空きは出ず。最初の代替便()よりも前夜に入れた二重目の予約()のほうが興味深いので、からに振り替えて搭乗。
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ポイントは、欠航の連絡を受けてから代替便とホテルの調達まで20分しか要していないことでしょう。空港でグランドホステスに10分近くゴネているオッサンたちは、このスピード感と勝負しているという事実を理解すべきです。あなたが怒鳴って時間を費消している間に代替手段はどんどん埋まっていきます。大事なことなので2回言いました。

航空会社も航空会社だよなあ。悪いのは台風であってエアラインには瑕疵など何もないのに、すぐに「ご迷惑おかけして申し訳ありません」と謝ってくる。そのような過度な低姿勢がサド気質のあるオジサンたちを煽っている部分もあるはずなので、「謝って欲しければ台風が落ち着いてからいくらでも謝るので、まずは物事を先に進めませんか?」ぐらいの毅然とした態度で接すれば良いのに。

さて、ここからは「興味深い座席(後述:丙)」について。かなりマニアックな話であり、飛行機好きでなければ面白くも何ともない趣味の世界の話なので、読まないで下さい。
はなんと、新千歳→成田という国内移動ながら国際線仕様の機材でした。A350を除いて国内線で普通席に個人モニタが付くのはかなりレア。また、国内線は+1,000円でクラスJというプレミアムエコノミーに当日アップグレードするのが旅行好きの常套手段ですが、国際線仕様の場合、クラスJの座席は国際線ビジネスクラスのものになるのです。
もちろん国際線仕様と言えども恐らくは短距離のものなので、スタッガードのフルフラットというわけにはいきませんが、飛行時間は90分程度なので問題なし。安い普通席を予約しておきながら、+1,000円で国際線ビジネスクラスシートを味見できるという意味では悪くない取引です。どうです?興味深いでしょう。そうでもありませんかそうですか。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。